Menu

初めての『顧客管理』Vol.2
~顧客管理のWhere~

顧客管理はどこでやる? 提供形式と必要な機能

前回の記事では、各企業の目指す『顧客管理』の段階に合わせたツール選定のポイントについて述べました。また本来の意味での『顧客管理』を行う場合、広く普及している顧客管理システムを利用する方が効率的な可能性があることもお伝えしました。

今回は、その顧客管理システムにスポットを当て、顧客管理システムを利用する場合のポイントについて、整理したいと思います。

クラウド型のメリット/デメリット

顧客管理システムには、提供の方式が大きく2つあります。クラウド型(オンデマンド)とインストール型(オンプレミス)です。

一般にクラウド型のメリットは、

  • インストール型に比べて設備投資など初期費用が安価
  • 導入までの期間が短い
  • ハードウェア保守などの運用管理を自社で行う必要がない

などが挙げられます。

インストール型は、導入までにデータ領域の確保や基幹システムへのインストールを確認する必要などがあるでしょう。クラウド型はデータ領域を提供側が確保しており、利用者がそれを気にする必要はありません。

またインストール型の場合、システムのアップデートは都度作業が発生しますが、クラウド型はアップデートも自動で行われるかWebを通じて配布される場合がほとんどなので、システムの再インストールなどのメンテナンスにかかる工数も少ないと言えます。

一方、クラウド型のデメリットとしては、

  • セキュリティや稼働率などのシステムに対する信頼性
  • ランニングコスト(データが大きくなると逆に膨らむ可能性のある課金体系など)

などが挙げられます。

加えて、長期的な利用を考えると、システムのカスタマイズの可能性なども考慮に入れる必要もあるかもしれません。企業の重要な資産である顧客情報を預ける以上、提供元のデータベースに施されているセキュリティやデータ通信の際の機密性については精査が必要です。

また、そもそもシステムの稼働率が低い場合は、特に基幹業務のデータを預けるには不安要因となります。課金体系もさまざまなので、データの量やメール配信数に応じた従量課金制などの場合は月額料金が高額になる可能性があります。

顧客管理システムの機能の選び方

ここまでクラウド型顧客管理システムのメリット/デメリットについて述べてきました。どの提供方式を選ぶにしろ、顧客管理システムの導入をお考えのみなさんに、お伝えしたいことがあります。それは、「顧客管理システムを導入したからといってすぐに売り上げが上がるということではない」ということです。

第1回でお話したように、顧客管理は顧客リストを活用して『行動』を起こすことで初めて意味を成します。顧客管理システムを導入してデータベースを作成しただけでは、紙のリスト時代と何も変わりません。システムを活用して初めて、お客様と長期的な関係を維持し、結果的に売り上げに貢献できるのです。

また、顧客管理システムと一口に言っても、いろいろな用途に細分化されています。
代表的な機能としては、

  • 顧客情報の管理機能(顧客情報の分析など)
  • メール配信機能
  • SFA(営業支援システム)
  • コールセンター機能

などです。

機能が多いからといってシステムが高度とは限りませんし、それが効果に結びつくとも限りません。どれだけ高度なシステムを導入したところで、システムを活用できなければ意味が無いからです。必要な機能に合わせた、行動を起こしやすいシステムを選択することも重要なポイントです。

製品導入の前には、

  • 現在の課題
  • 期待する効果

を踏まえて、導入の目的を明確にします。

目的を明確にすると、おのずと「自社に必要なCRM機能は何なのか」ということが絞られてきます。コールセンターでサポートを行う企業では、コールセンター機能やお問い合わせ管理機能が重視されるでしょうし、EC企業では、EC連携が必要になるでしょう。そういった必要な機能の選定と合わせて、顧客リストの量や企業規模に合わせたシステムを選ぶことが重要です。

データベース化のハードルとは

システムを決めたら、いよいよ既存のExcel(エクセル)から顧客管理システムにデータを移動することになります。実際にデータベース化する際、意外に手間取るのが「データ整形」です。

Excelデータをシステムに登録するには、システムに見合った形にある程度データを整形する必要があります。

  • 例えば、データの重複がない形でデータを登録(インポート)したい場合
  • 例えば、大量の選択肢型項目を作りたい場合
  • 例えば、データは整形したけれどインポート形式がExcel形式ではなくCSV形式だったために起こってしまった仕様上のエラー

など、ひとつひとつは細かい内容でも、作業を進める上でのつまずきになった経験はないでしょうか。

次回は、いよいよデータベースにデータを登録するコツについてお伝えしていきたいと思います。

 

初めての『顧客管理』シリーズ

「顧客管理」をはじめたいあなたに。必要なのはどちら?
SFAとCRMシステムの違い

「顧客管理をしたい」
あなたがやりたいことは、具体的になんでしょうか。その情報をもとに、どういう運用をしたいですか?
顧客管理とひとくちに言っても、求める方向性によって、適するツールが変わります。それぞれの言葉の定義、得意なこと、代表的なシステムなど基本情報を網羅。やりたいことの優先度で、最適なシステムを選択しましょう。

SFAとCRMシステムの違い

無料ダウンロード

※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

PageTop
PageTop