CDP×CRMで顧客を見える化!データに基づいた仮説設計と施策実行ができる組織作りを実現
抱えていたお悩み、状況
顧客データの分散によって見えない顧客行動、リピーター獲得施策が進まない
Bリーグは商圏人口が原則限られる地域興行であるからこそ、過去にご縁があり来場いただいた方から、リピーターを増やしていく必要があります。過去来場顧客に対するアプローチの重要性は認識しているものの、「チケット購入」「ファンクラブ」「物販・飲食」「招待リスト」などの顧客情報が分散していました。「何回目の来場者の方なのか?」「昨シーズン何回試合を見ていただいた方なのか?」など顧客行動を明らかにするためには、手作業でローカルのデータをつなぎあわせる必要がありました。
2024年春には、新しいホームアリーナ開業を予定しています。よりファンとのつながりを強くしたい、何度もアリーナで試合を楽しんでもらいたい、という思いも高まる中でデータに基づいた仮説設計や施策実行をできる組織を作っていく必要性を感じていました。
シナジーマーケティングに依頼した決め手
課題解決のためにCRMやCDPの導入を検討している中で、シナジーマーケティングの存在を認知。ソフトバンクホークス様やグランパス様など、他のスポーツ業界向けの支援事例をご覧いただき、お問い合わせをいただきました。
弊社からは顧客データの分散という課題を軸に、「データの集約」「分析基盤の構築」「データを活用したコミュニケーション基盤の構築と実施」という3点の提案を行いました。具体的にデータ設計と活用方法のイメージが湧いたこと、また全体感を総じて任せられる安心感があったことを理由に採用いただきました。システム基盤の構築後に定例会を設置し、施策実行から振り返りまで伴走するという進め方も、初めての取り組みに対する心理的障壁が軽減されたそうです。
▼課題と実現されたいことについて
取り組んだこと
一番の課題であるデータの一元管理を解消するため、CDP(Snowflake)とCRM(Synergy!)を連携し、併用する前提で提案。両システムの設計と実装からKPIの設計、データ分析・施策立案までをトータルで引き受けました。
全体の設計について
チケットやファンクラブ、グッズ購入など社内に点在する情報はSnowflakeに集約し、顧客IDを軸にしたデータの集計/加工を実施、加工後のデータをSynergy!に連携します。顧客情報と購買情報が紐づいた形で連携されたデータを用いて、各施策のセグメントを設定し、セグメントに応じたメールマーケティングをSynergy!にて実施しました。
▼連携イメージ図
顧客とのコミュニケーション施策について
ファンクラブ認知から入会、会員継続までのタッチポイントとCRM施策の実行ポイントを洗い出しました。続いて実行ポイントに紐づく有効な施策(ターゲットと訴求内容)を設計。 まずは満足度を上げるために一番重要な「試合を楽しんでもらうこと」を優先度高とし、以下の3点のメール施策から開始しました。
- 試合前日メール:試合の見どころや準備物・楽しみ方などを配信
- 試合当日メール:「来場待ってます!」のメッセージや会場でのQA集リンクなどを配信
- 試合翌日メール:アンケート、ファンクラブの案内や今後のイベントスケジュールを配信
他にも予定している施策案は多数あがっていますが、スピーディーに施策を展開するため運用体制の構築と並行して着手できる施策から実行しています。
担当者様のコメント
これまではマーケティングに必要となるデータが分散していたため、新しいCRM施策の実行や、データ分析を行うハードルが高く、新規の取り組みを実施しにくい状態でした。今回、データ統合~CRM環境までを一気通貫で構築したことで、来場者の動向に基づいた施策の実施/成果の振り返りが行いやすくなったと感じています。現在はCRMの立ち上げ段階としていくつか施策を開始している状態です。今後は、データに基づいたマーケティング施策の展開を強化し、より多くの方にバスケットボールの魅力を感じていただけるようにしていきたいと考えています。
この事例での利用サービス
クラウドサービス(Synergy!)
※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。