メールマーケティングの基本 Vol.1
~効果的な配信を行うために必要なこと~
メール配信を行なう前に考えること
- 通販サイトから、新商品の紹介や商品入荷の案内メールが届く。
- キャンペーンサイトでメール会員登録を行なうと、キャンペーン関連のメールが届く。
- マンションのショールームでアンケートに答えると、後日、営業担当名で来場のお礼メールが届き、さらに数日すると検討状況を確認するメールが届く。
一般的には、こうしたEメールは、メールマガジン(メルマガ)やニュースレターなどが該当します。
上記の例でも明らかですが、BtoBないしはBtoC向けに配信するEメールは、配信によって商品を購入してもらいたい、また、自社のイメージを高めたいなど、必ず何らかの目的を持って配信されています。
これらのEメールは、運用費用もDMやチラシなどのメディアに比べてはるかにコストも安く、メール配信を駆使することは非常に効率的です。
しかし、メール配信を行なっていくにあたっては、メールを受信する側がどのような内容を期待しているのかを予測し、それに対してより具体的で明確な効果を得るための配信を考える必要があります。それはどういうことでしょうか?
例えば、明確な効果を考えることもなく、集めた会員向けに自社の商品をアピールし購入してもらいたいために一斉に配信を行ったとします。仮にその商品が、ある地域に限定した販売で、しかも女性向けの商品であるにも関わらず、その配信先の会員に地域外の方や男性が含まれていた場合、はたしてこのメール配信は商品購入につなげるために効果があると言えるでしょうか。
また、同じ商品の案内でも、メールの本文に記載されている商品サイトのページにほとんどアクセスすることがなく、何度か配信してもあまり反応がない会員にメールを配信することが有効なのでしょうか。もしかすると、配信内容を見て、そのメール自体を受け取りたくないと思っている会員もいるかもしれません。
このように、メールを受信する側がどのような内容を期待しているのか、それに対してどのような効果を得たいのかが明確になっていないと、かえって顧客の離反を招きかねません。メールの受信者が反応してくれやすくするために、いかに効果的な配信を行なうか。
そこで、メールマーケティングの考え方を取り入れることが必要になります。
メールマーケティングとは?
メールマーケティングとは、メールを利用して自社のサービスや商品と、それらを利用する顧客との関係を深めるために、顧客の視点に立った情報などを配信していく手法のことです。
ここで重要なのが、「顧客の視点」です。自社で提供するサービスや商品について、顧客に継続して利用、もしくは購入いただくためには、どのように行動すればよいのかという「顧客の視点」に基づいて、メール配信の企画を考えていく必要があります。
この視点に立った場合、メール配信では少なくとも次のようなことが必要になってくるのではないでしょうか。
- まず、自社の顧客を知ること ⇒ 優良顧客はどんな人なのか?
- その顧客がどのようなタイミングで、どのような情報(言葉)に反応しているのか?
- その顧客が自社の何を知りたがっているのか?
メール配信システムを普段から利用している企業の場合でも、意外にこの視点が一部抜けていることが少なくありません。このような「顧客の視点」に立ちつつ、顧客との関係を深め、自社サービスや商品の継続的な利用・購入につなげていく流れを生み出すことが、メールマーケティングの基本となります。
では、メールマーケティングを行なうために、具体的にどのようなことから始めればよいのでしょうか。メールマーケティングを行なうのに必要な準備については、次回触れてみたいと思います。
メールマーケティングの基本シリーズ
- Vol.1 効果的な配信を行うために必要なこと(本記事です)
- Vo.2 目的を明確にする
- Vo.3 メールマーケティングの実行を阻む3つのわな
- Vo.4 どのようにメールマガジンのコンテンツを構成すればよいか
- Vo.5 これは避けたい!コンテンツ作成、配信設定の注意点
- Vo.6 【効果測定】思ったような効果がない場合、どのようにすべきか?
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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。