自分たち以上の課題理解と解決策の提案。
膨大なヒアリングが生んだ本当に活用できるデータベース構築
「みんなの生命保険アドバイザー」として保険商材のマッチングサービスを提供しているパワープランニング株式会社様。自社開発のデータベースシステムを利用しながら、申し込みしたお客様の顧客情報管理やファイナンシャルプランナーとのマッチング作業、メール配信などをされていましたが、作業の煩雑さによる機会損失やサービス提供までに時間がかかってしまう点に課題を感じ、「Synergy!」の導入に至りました。以降12年にわたり継続利用いただいていますが、ツール選定の決め手や導入後の変化は何だったのでしょうか。詳しくお伺いしました。
写真右より
辻 佳孝 氏
パワープランニング株式会社 取締役
赤石 智也 氏
パワープランニング株式会社 マーケティング事業部
※部署名・役職は取材当時(2024年10月)のものです
データのインポートに時間がかかりすぎ、電話対応やマッチング作業が煩雑に。機会損失が発生!
シナジーマーケティング 金子(以下、金子) 継続利用いただいて12年になりますが、当時のことを思い出していただきながらお話をお伺いできればと思います。まずは、今「Synergy!」を活用いただいている部門について教えていただけますか?
パワープランニング株式会社 辻氏(以下、辻氏) 弊社では、私が事業部長をしているマーケティング事業部の「みんなの生命保険アドバイザー」、セミナー集客サービスである「@SEMINAR」、不動産投資を相談したい人とご提案できるクライアント様を繋ぐ「トウシェル」という3つのサービスで使っています。
パワープランニング株式会社 赤石氏(以下、赤石氏) 私はそのマーケティング事業部に所属していて、「みんなの生命保険アドバイザー」の集客やクライアント様の対応といった現場責任者をしています。
金子 ありがとうございます!もう「Synergy!」を導入いただいて12年になりますが、ツールの導入が必要になった当時の課題を教えていただけますか?
辻氏 私は導入当時から会社にいますが、以前はとにかくオペレーションが煩雑で作業工数が膨大だったことを覚えています。「Synergy!」導入前は自社開発のデータベースシステムを利用していたのですが、フォームで取得した顧客データを自動で連携できなかったため、フォームからエクスポートしてデータベースにインポートする作業が発生していました。しかもインポートには数時間かかることがあり、申し込みからお客様対応までにタイムラグが発生し待たせてしまうことが発生したり、作業ミスをしたら履歴などが消えてしまうリスクがあったり。仕組みが難しく使いこなせるようになるまでに時間がかかるため、使える人も限られていましたね。
金子 なるほど、データが複雑化していたのですね。インポートしたデータの活用についてはいかがでしたか?
辻氏 フォームからお申し込みいただいた方へ電話でご連絡するのですが、顧客情報の検索やステータス変更の反映にも何十秒と時間がかかるので非効率でした。1か月で8,000件程電話連絡をすることもあったので、本当に家に帰れないくらいの時間を取られていました……。
金子 データの活用方法としては、フォームから申し込みされたお客様の情報の管理がメインだったのでしょうか?
辻氏 お申し込みいただいたお客様とファイナンシャルプランナーをマッチングするための顧客情報連携にも利用しています。「Synergy!」導入前は顧客情報に配慮したうえでエクセルでファイナンシャルプランナーとやり取りをしていたので、お客様にサービスを提供できるまでに時間がかかり、利益に関して機会損失が発生してしまっていることも大きな課題でした。エクセルを共有して返信がくるまでにタイムラグが数日発生して、さらに返送されたエクセルの情報をデータベースに登録して、というオペレーションだったんです。
金子 それは時間がかかってしまいそうですね……。
辻氏 お客様へのメール配信についても、送った方がいいであろうメールはたくさんあったのですが、作業負担の大きさから送れないものがたくさんあって。今思うと、すごい機会損失ですよね。これではダメだ!となり、ツールの導入を推進することなりました。
自分たち以上に課題を理解して、根本解決に繋がる想像以上の提案をしてくれたことが「Synergy!」導入の決め手です。
金子 導入を進めるにあたり、他にも検討された会社様はありましたよね?「Synergy!」に決めてくださった決め手は何だったのでしょうか?
辻氏 もうとにかく丁寧にヒアリングしてくれて、根本的課題の理解や整理をしてくれたことですね。当時、弊社のサービスはオペレーションがすごく煩雑になっていて、自社内でも担当だけが知っている領域がたくさんありました。自社内でシステムの全体を理解できている人がいない中、当時のシナジーマーケティングさんの担当の方が、各担当一人ひとりにヒアリングしてくれて。その結果、今自社が抱えている課題が明確になったうえに、実現したいことまで整理して提案してくれました。自分たちで当初想定していた以上の、理想の形を提示してくれたのが決め手です。
金子 ありがとうございます!弊社では要件の整理から取り組むことが本当に多くて。最初にいただく案件としては、「サイトをリニューアルしたい」「メール配信をしたい」といったお話が多いのですが、そこには社内オペレーションやデータ管理、システム構築の話が関連していて、本当に解決すべきことは別にある場合があります。弊社にご相談いただいたのに結局うまくシステムを使えなかった、課題解決できなかったとなると一番もったいないなと思うので、まずは課題を深堀するということは多いですね。
辻氏 多分、設計に1年くらい時間がかかったのですが、最初のヒアリングにすごく工数をかけていただいた気がします。おかげで12年たった今でも活用できるシステムができました。
金子 赤石様はシステム構築完了後にご入社されていますが、運用するにあたりはじめてシステムを触られたときの印象はいかがでしたか?
赤石氏 最初はデータ件数も項目数もかなり多かったので運用が大変そうだなと思ったのですが、検索がすごくしやくて、必要なデータをすぐに持ってこられたのがすごくいいなと思いました。オートメールやフォーム・アンケート・シナリオなどメール配信の機能がたくさんあって「Synergy!」だけで完結できるのもやりやすいなと思った部分です。
辻氏 赤石さんが入社したときって、社内にマニュアルとかあったっけ?
赤石氏 全くなかったですね(笑)。でも、なくても見ればわかるというシステムになっていたので、自分ですぐに覚えられました。私の後も、毎年新卒入社の社員がSynergy!を業務で利用するのですが、もともとすごくシステムに詳しいという子でなくてもすぐに使えるようになっています。
フォームとデータベースのAPI連携、FP専用システムの構築、架電対応のための専用管理画面の構築など、課題の根本解決を目指した取り組み全体像
金子 「Synergy!」の導入を決めていただき、具体的にはどのようなシステムの構築に取り組まれたか、改めてお伺いできますか?
辻氏 根本から課題解決できるようにという形で提案をいただき、以下のような全体像でシステム構築・活用に取り組みました。
システムだけでなくオペレーションを含めて、それまで抱えていた以下のような課題を、解決できるような取り組みでした。
<フォームとデータベースの連携>
負荷の大きかったデータエクスポート・インポート作業を、API連携で自動化させることで業務を効率化
<ファイナンシャルプランナー専用の管理画面の構築>
管理画面で案件担当者を振り分けることで、ファイナンシャルプランナーとのやり取りスピードを改善。マッチングまでの時間を短縮し相談申込者の満足度を上げる
<保険相談者専用管理画面の構築>
架電対象者の絞り込みスピードを改善し業務効率を削減。一人のお客様への対応が重複してしまうリスクも回避したい
<オートメールを活用した面談日リマインドメールの活用>
相談申込者の面談キャンセル率を減らし、送客率を向上させる
この取り組みの後にも、2年程前にファイナンシャルプランナー専用管理画面のリニューアルを行い、1年程前にはLINE配信オプションを導入するなど改善を続けています。軽微なものであれば、今でも毎月のように改善をして使いやすいものに進化し続けています。
金子 このシステム構築によって、どのくらいの工数が削減できたイメージでしょう?
辻氏 全てにおいて大きく工数が削減され、当時手動で行っていたほぼ全ての業務が自動化できました。おおよそですが、工数で月100万円分くらいは削減できているんじゃないかなと思います。サービス提供スピードも向上したので相談者様の温度感も高いままマッチングできており、クライアント様、ユーザー様、双方にとって良い環境が提供できています。個人情報の管理体制が強化され、今年7年目になりますがプライバシーマークの取得もスムーズにできました。
理想通りの業務効率化と改善施策の実行が実現。サービス利用満足度も96%までアップし、過去最高の業績を毎年更新中!
金子 「Synergy!」を導入いただきシステム構築が完了した後、実際には使いづらいな、うまく運用できていないなといったことはありましたか?
辻氏 全くないですね。さらに改善をしたいとなったときは、シナジーマーケティングさんに相談すればすぐに対応してくれるので、使いづらい点はないです。使い方がすごくシンプルで誰でもすぐにシステムを使えるようになった分、改善施策を考えることに時間をさけるのも非常にありがたいです。
金子 データ分析や改善施策の設計などは、辻様と赤石様が行われているんですか?
辻氏 各チームそれぞれがやっていますね。システム構築前は、メールの配信履歴などデータ分析をするための素材はあってもシステムとしてデータベースと連動していなかったので、分析しようと思っても簡単にできませんでした。数カ月に1回くらいでしかできなかったので効果検証にも時間がかかっていたんです。
赤石氏 でも今は案件の紹介数や面談完了数、単価の計算といった数字の取りまとめは毎日簡単にできるので、改善施策を考えることに時間を使えるようになりました。各チーム、毎日「Synergy!」を使って業務をしており触らない日はないので、自分たちの業務に関連する数字を見て、今申し込みが何件入っているのか、何件が保険相談に繋がったのかといった成果を確認し、改善施策を練るために分析をしたりといった動きが自然と浸透していますね。
辻氏 申し込みフォームの改善やシナリオメールの構築、文言変更など、各チームから「これやってみたい」という企画がどんどんあがってくるよね。それをもとに、とりあえず見積もり聞いてみよう、と。
金子 すごくいいですね!年次や経験を問わずフラットに意見を受け止めて実行できるように進めていくという、貴社の社風も大きいのかなと思いました。
辻氏 それはありますね。得意な人間が得意な部分で率先して課題を見つけて改善施策を企画してくれる環境になっています。考えるだけで終わるのではなく、今までのシナジーマーケティングさんとのやり取りから、このシステムを使ってさまざまなことが実現できるんだということを実感しているので、柔軟に改善施策を考えることもできるようになりました。やりたいことが出てきたら、「まずはシナジーマーケティングさんに相談してみよう」となってますね。
金子 それはすごく嬉しいお言葉です!
赤石氏 システムを活用することで改善施策を実行までイメージできるというのは大きいですね。あとは活用した内容や情報を社内で共有する機会を多く設けているので、それも改善施策を生みやすい環境作りに繋がっていると思います。一人だけがその機能を使えるのではなくみんなが使える状態になり、さらなる発展にもなっています。
金子 その環境作りも含めて、すごくうまく活用いただいているなと思いました。
HTMLメールの作成やLINEオプションの活用、さらなる自動化など、まだまだ進化をし続けたい!
金子 これまでもさまざまな改善を続けていただいておりますが、今後取り組みたいことなどはありますか?
辻氏 オートメールやLINEでのメッセージ配信、HTMLメールの作成にも力を入れたいですね。今はまだ80%程度がテキストメッセージなので。サンクスメールやリマインドメールを含めてもっと作りこんでいって最適化していきたいなと思っています。
金子 HTMLメールですと、ABテストもできるので取り組んでみるのも面白そうですね!
赤石氏 私は、もっといろいろなことを自動化していきたいです。この情報を入れたら自動的に全部が作られて、最終的には完成形まで持っていける環境を作りたいと思って取り組んでいる最中です。
金子 ありがとうございます。今お話をお伺いしながら、私にも、ぜひご紹介したい機能や「Synergy!」の機能改修案などが出てきていますので、貴社のさらなる進化に繋げられるようご提案させていただきます!
本日は貴重なお話を、ありがとうございました。
※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。