会議や制作物の質が変わった! デジタルマーケティングを
自分事化する基礎研修「デジハイク」の効果とは

IT経営とDXを実現するプロフェッショナル人材「ITコーディネータ」の育成や認定業務を担う、NPO法人ITコーディネータ協会様。ITコーディネータの認知度向上と資格取得促進のため、協会全体のデジタルマーケティング能力を高めたいと、シナジーマーケティングが提供する「デジハイク」を採用されました。実際にデジハイクを受講された広報室の皆様を中心に、受講を通じて協会内にもたらされた変化や効果について、弊社担当者を交えてお話しいただきました。

インタビュー参加者

写真左より

太田 愛仁 氏
ITコーディネータ協会 広報室 参与

目黒 周平 氏
ITコーディネータ協会 広報室

中村 路子 氏
ITコーディネータ協会 広報室/ネットワーク促進部 課長代理

福井 恵子
シナジーマーケティング株式会社 DX事業部 クリエイトG アナリスト

高椋 琴美
シナジーマーケティング株式会社 DX事業部 クリエイトG

長谷川 由香
シナジーマーケティング株式会社 クラウド事業部 第6アカウントソリューションG

※オンライン参加:有井 敏之 氏(ITコーディネータ協会 コミュニティデザイン部 課長)
※部署名・役職は取材当時(2024年11月)のものです

1.創立25周年、ITコーディネータの認知向上を目指してデジタルマーケティングに着目

長谷川 貴協会には、弊社のマーケティングツール「Synergy!LEAD」を活用して、ITC+(アイティーシープラス ※注)メンバーの方へ向けたメール配信を行っていただいてから、約10年が経過しました。 これまでは「Synergy!LEAD」をご提供するのみでしたが、運用窓口であるシステム担当の有井様から、「デジタルマーケティングの必要性を感じている」というご相談をいただいたことがきっかけで、この度の取り組みにつながりました。
※注)ITC+(アイティーシープラス):ITコーディネータ協会が運営するWebサイトの総称。Webサイト上のコンテンツの申し込みや資料購入等の際に登録(無料)すると、ITC+メンバーとなる。

有井氏 最初の相談は、「集客」が目的でした。当協会は2025年に新たな資格制度を新設することが決まっています。これを機に、ITコーディネータのすそ野を広げ、資格取得者予備軍に広く情報を届けたい。そのためにはデジタルマーケティングは必須で、知見のあるシナジーマーケティングさんの力を借りられないかと相談したのです。

目黒氏 ITコーディネータが単なる一資格ではなく、中小企業の成長を支援する力となる資格であることを、広く認知してもらうには、ブランディングも重要です。その意味でも、デジタルマーケティングの必要性を強く感じていました。

中村氏 2024年7月に、広報室が発足したことも背景にあります。ITコーディネータを目指す人、ターゲットとなる人に対して、協会として積極的にアピールしたい、攻めの広報をしたいと、デジタルマーケティングの可能性に注目していました。

デジタルマーケティングの必要性、可能性について語られる目黒氏と中村氏

2.デジタルマーケティングを学びたい! 3分の2が自主的に参加を希望

長谷川 「協会全体でデジタルマーケティングのリテラシーを高めたい」という意向を受け、弊社からは「デジハイク」をご提案しました。「確かに土台から整えた方がいい」と、とんとん拍子で実施が決まりましたが、デジタルマーケティング業務をアウトソースするのではなく、スタッフのリテラシーを高める方向(教育)に舵を切られたのはなぜでしょうか?

デジタルマーケティング業務をアウトソースするのではなく、スタッフのリテラシーを高める方向(教育)に舵を切られたことに対してお尋ねする長谷川

有井氏 私たちが今後目指す事業活動に、マーケティングの知識は不可欠です。協会全体として、デジタルマーケティングの理解を深めたいと思いました。日常的にメールを送ったりSNSに投稿したり、「業務」としてデジタルマーケティング施策を行っていても、ターゲットや目的が明確ではありません。Synergy!LEADは非常に高機能なツールですが、デジタルマーケティングの理解が不十分なままだと、単なるメール配信ツールで終わってしまいます。また、外部に施策を依頼する場合でも、デジタルマーケティングの基本を理解して依頼するのとそうでないのとでは、結果に大きな差が生じます。外注であれ内製化であれ、まずは私たち自身のスキルや知識を高めたい、でも研修となると大がかりになるので悩んでいたところ、デジハイクの提案をいただき「ちょうどいい!」と(笑)。

太田氏 協会の課題と、デジハイクの提案のタイミングが合いました。シナジーマーケティングさんの提案は、デジタルマーケティングを基礎から教えてもらえる講座で、新たな予算を計上することなく実施ができる内容でしたから、何の異論もありませんでした。自主参加を呼び掛けたところ、半数以上のスタッフが自ら学びたいと手を上げ、「すぐにやろう!」となりました。

デジタルマーケティングを基礎から伝えるデジハイクの講座について語る太田氏

高椋 協会スタッフの3分の2の方が自主的に受講を希望されたと聞き、講師としても大変やりがいがありました。

3.デジタルマーケティングの最初の一歩

福井 デジハイクは、デジタルマーケティングを「ハイキング」のように、気軽に過程を楽しみながら学んでいただくサービスです。
「デジタルマーケティングってこれで良かったっけ?」
「何かやらないといけない、でも何からやろう?」
「デジタルマーケティングの知識レベルがバラバラで、施策が進まない」
という課題感を持つ組織向けに、デジタルマーケティングの基本的な考え方を体感していただく内容で、基本的な知識を習得する「講義」と、チームで考え方を共有・体感できる「ワークショップ」とで構成されます。今回の実施概要は、以下の通りです。

●実施概要
受講テーマ : はじめてのデジタルマーケティング
目指す姿:デジタルマーケティングの取り組み方がわかる
Day1:2024年8月19日(月) 13:00~15:00 デジタルマーケティングの全体像 参加者13名
Day2:2024年8月20日(火) 13:00~15:30 デジタルマーケティングの取り組み方・座談会 参加者12名

デジハイクのサービス内容

高椋 冒頭、有井様から「今の時代、山奥でひっそり自給自足の生活でもしようとしない限り、デジタルマーケティングにかかわらないと生きていけません。デジタルマーケティングの知識を得ることは、仕事内容に関係なく誰にとっても必要なこと。でも、いきなり高い山に登ろうとしても滑落してしまいます。まずはデジハイクで低い山を一緒に登りましょう!」と皆さんにお声がけいただき、とてもスムーズに講座に入ることができました。

「デジタルマーケティングの知識を得ることは、仕事内容に関係なく誰にとっても必要なこと」という有井様のお声がけでスムーズに講座に入れたと語る高椋

福井 自主的に参加されている皆さんなので、講義中も大変熱心で、発言も質問もワークもとても積極的で、意欲的でした。個人ワークは講師を呼び止めて質問する方も多く、用意した付箋が足りなくなる程の熱量で、時間を延長しました。グループワークでも皆さん和気あいあいと意見を出して盛り上がり、関係性の良さを感じました。初日は会長も見学されて、ペルソナ作成に大きな関心を寄せてくださいました。

長谷川 もともと、仕事柄セミナーを運営する機会が多いこともあって、ワークの進め方に関する質問が活発でしたね。座談会では、受講の感想と業務にいかせそうなこと、さらに協会のペルソナについて意見を出し合い、短時間でしたが熱心な議論が交わされました。

4.ペルソナやカスタマージャーニーマップへの理解度が向上

高椋 さまざまな部署からの参加でしたが、講義内容を自分事としてとらえ、受講後にご自身の業務への具体的ないかし方をイメージされていたことが印象的でした。終了後のアンケートでは、ペルソナやカスタマージャーニーマップへの理解度が向上したことが明らかになりました。

福井 ワークが盛り上がったのも、皆さんが「顧客目線」「顧客理解」を体感してくださった結果だと思います。受講後の感想として、「次のステップに進みたい」、「実践的な内容も知りたい」などのご意見もいただき、デジタルマーケティングの面白さや可能性が伝わった手応えを感じました。

デジハイク講義の理解度についての図

デジハイク講義のペルソナの活用と理解についての図

デジハイク講義のカスタマージャーニーマップの活用と理解についての図

5.チームビルディングという副次的効果も

福井 感想には、「みんなで受けてよかった」という声が多くありました。課題を共有できて、マーケティングを語る共通言語ができたなど、デジハイクの狙いがダイレクトに響いている様子がうかがえます。

課題を共有できて、マーケティングを語る共通言語ができたなど、デジハイクの狙いについて語る福井

中村氏 現資格取得者が増加傾向にあり、来年から新たな資格も設置するので、今後の協会の活動をどうしていくべきか、みんなが考えるタイミングだったことも大きいです。デジタルマーケティングには直接的にかかわらない総務の人も、積極的にワークに取り組んでいたのが印象的でした。

太田氏 特に、仮想の旅行会社の立場で、ペルソナとカスタマージャーニーマップを作成するワークショップが良かったですね。自分たちの業務に置き換えて考える契機になりましたし、チームビルディングという副次的効果もありました。これは実施前にはあまり想定していなかったことです。

目黒氏 普段は別々の部署で、まったく異なる業務に就いているメンバー同士、共同作業を通じていろいろな側面が見えました。主婦や経営層など、立場や目線が違う人たちが一緒にワークを行うことで、それぞれの経験値が見えて、距離が縮まったと思います。協会がワンチームになるきっかけとなりました。

立場や目線が違う人たちが一緒にワークを行うことで、それぞれの経験値が見えて、距離が縮まったとデジハイクについて語る目黒氏

6.マーケティング用語が当たり前に出てくるように

長谷川 受講後、会話や会議の進め方など、業務上の変化はありましたか?

有井氏 ミーティングで、ペルソナやカスタマージャーニーといったマーケティング用語が普通に出てくるようになりました。従来はターゲティングが極めてあいまいでしたが、受講後は誰に何を伝えたいかという考え方が生まれ、会議の内容や制作物が以前とは明らかに違ってきました

太田氏 ペルソナやカスタマージャーニーを作るワークショップが楽しかったので、ホットな状態のうちに自分たちのペルソナを考えてみようと、即動きました。実は最近、金融機関の中でITコーディネータの資格取得の動きが活発化していることもあり、認知を広げるべき先は金融分野ではないかと仮説を立てました。

目黒氏 現会員の属性と、これから告知すべきターゲットは異なります。誰にどのように刺さるアクションができるかを具体的に考えるうえで、ペルソナの作り方をみんなで学べてよかったです。30歳代半ばの金融機関に勤める人、とペルソナ像を作ったことで、情報を届けるべき先の視点が定まりました。

中村氏 実は、広報チームで考えたペルソナを金融機関での勤務経験があるメンバーに見てもらったところ、違和感を指摘されて、今調整しているところです。広報戦略も、今までとはベクトルが変わります。ペルソナの作成も、トライアンドエラーを繰り返して響くポイントを見つけたいと思っています。誰にどうやって伝えていくかを一人で考えるのは難しいですが、チームや協会全体で考えていける空気感が生まれていることがうれしいです。

デジハイク受講後、チームや協会全体で考えていける空気感が生まれていることがうれしい、と語る中村氏

福井 デジハイクの「テーマ1」は、デジタルマーケティングのまさに入口of入口です。この段階ですぐにペルソナ作成に取り組まれた行動力には、驚かされました。しかも、そのペルソナを検証し、修正を試みているところも素晴らしいです。ペルソナ像は作ったものが最善ではないですし、作って終わりではありません。変化するのが当然ですから。

高椋 私も同感です。
ところで、弊社の動画サービス「サクデジ」にも関心をお持ちいただいていますね。
※サクデジ:ちょっとしたスキマ時間でデジタルマーケティングを学べる動画講座 https://dx.synergy-marketing.co.jp/lp/sakudigi/

太田氏 「検索では情報が足りない、でも研修では重すぎる」のちょうど中間、検索以上研修未満に位置する教育コンテンツととらえています。10分程度の動画ですが、さまざまなテーマで、シナジーマーケティングさんならではのノウハウを惜しみなく提供してくれているので、協会でも活用していく予定です。

7.デジタル人材の育成は、最もコストパフォーマンスの高い投資

長谷川 人材育成はコストがかかる一方、定量的な効果計測が難しいものですが、デジハイクの受講に対してハードルはありましたか?

有井氏 実は協会スタッフを対象とする研修ははじめてで、それ自体がハードルでした。半数以上の人が自主的に学びたいと手をあげたことが実施につながりました。

太田氏 受講者からは、「受けてよかった」「楽しかった」「もう少し学びたい」との感想が寄せられ、プラスになったことは間違いありません。次のステップは検討中ですが、実施のハードルは下がると思います。

長谷川 今回、外部研修を活用したデジタル人材育成という新たな挑戦をされたわけですが、価値のある取り組みだったでしょうか?

有井氏 デジタル人材の育成は、最終的に最もコストパフォーマンスの高い投資で、普段、研修を提供する側である私たちの立場からしても、価格以上の価値があると思います。

太田氏 デジハイクの実施で、協会全体の意識がデジタルマーケティングに向きました。他のテーマも、協会に必要な内容であれば受講を検討したいですし、スタッフのデジタルマーケティングに関するリテラシーが向上すれば、予算を投じるべき施策も見えやすくなるでしょう。デジハイクの実施は、デジタルマーケティング施策を行うために必要な予算の獲得に対して、確実に影響するはずです。

8.ITコーディネータの有資格者増員で、中小企業の力に

ITコーディネータの有資格者増員で、中小企業の力に

目黒氏 協会が発展するには、今向き合っているITコーディネータの現状を理解するとともに、これから取得を目指す予備軍に的確に情報を届ける手段を考えていく必要があります。

有井氏 今はメール、Webサイト、SNSの運用がバラバラですが、来訪者がシームレスに申し込みまで進める動線を整えることが先決です。その一段として、HTMLエディタが用意されたので、専門知識不要で、従来の文字だけのテキストメールを画像など埋め込めて読みやすいHTMLメールに変更します。HTMLメールにすることで、Synergy!LEADの活用法も変わるはず。デジハイクで認識が揃いましたので、ペルソナを考え、カスタマージャーニーを検討する中で、細かなセグメント活用などの機能にも意識が向くと思います。

太田氏 ITコーディネータは、これからますます世の中に必要な存在になります。我々自身がもっとデジタルマーケティングに明るくなり、ITコーディネータをさらに増やして、システム系の人材にリソースを割けない中小企業の力になっていきたいですね。

長谷川 皆さんが、積極的にデジタルマーケティングに取り組もうとされていることに、大きな刺激を受けました。目標に向かって、デジタルマーケティングの領域でお役に立てるよう、これからも尽力してまいります。

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※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。

ITコーディネータ協会
経営企画本部 広報室 参与
太田 愛仁 氏

ITコーディネータ協会
広報室
目黒 周平 氏

ITコーディネータ協会
広報室/ネットワーク促進部 課長代理
中村 路子 氏

ITコーディネータ協会
コミュニティデザイン部 課長
有井 敏之 氏
(オンライン参加)

ITコーディネータ協会

特定非営利活動法人(NPO法人)ITコーディネータ協会は、経済産業省推進資格である「ITコーディネータ資格」認定制度の実施・運営機関として、2001(平成13)年に発足しました。ITコーディネータは、企業存続や組織の成長のために、変革構想立案からシステム導入・評価改善までを一貫して推進・支援し、IT経営とDXを実現するプロフェッショナル人材です。当法人は、ITコーディネータの資格認定・育成カリキュラムの策定・研修、ITコーディネータと経営者等とのマッチング、ならびにITの利活用に関する研究・啓発活動を行い、広く公益の増進に寄与することを目指しています。

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