導入時の不安は一緒に解決。データベースの一元化で、
Salesforce活用の作業効率が大幅UP!
世界中の児童労働の撤廃と予防のため、支援活動や社会の仕組み作りに取り組んでいる認定NPO法人ACE様。活動報告や寄付・支援の呼びかけのためにSalesforceと他社システムを利用しメール配信を行っていました。しかし、2つのデータベースを活用する中で、顧客情報の管理や更新が煩雑であることや、Salesforceのリストメールでは5,000件以上は同日配信できないことが課題となり、Synergy!LEADを導入することとなりました。今回は、抱えていた課題をSynergy!LEADの導入でどのように解決したのか、新しいシステムの導入に際し負担になることはなかったのかなどについて詳しくお伺いしました。
写真右より
山内 省吾
シナジーマーケティング株式会社 クラウド事業部 第1アカウントソリューションG マネージャー
島田 崚晟
シナジーマーケティング株式会社 クラウド事業部 第1アカウントソリューションG
青井 彩乃 氏
特定非営利活動法人 ACE 広報・ファンドレイズ マネージャー
矢熊 吉成
シナジーマーケティング株式会社 プロダクトデザイン部 プロダクトマネジメントG
※部署名・役職は取材当時(2025年2月)のものです
<目次>
メール配信システム切り替えを検討するきっかけになった課題を教えてください
山内 ACE様には、昨年11月に「Synergy!LEAD」を導入いただきましたが、それ以前はSalesforceと他社のメール配信システムを活用されていたんですよね?
青井氏 そうですね。Salesforceのリストメールと他社のシステムの2つを利用していましたが、最初に課題に感じたのはオプトアウトの設定が煩雑であることです。2つのシステムは別々のデータベースを使って配信するので、一人の方のオプトアウト設定をしようと思うと2つのシステムそれぞれに適用する必要がありました。
また、データベースが2つに分かれていることで、Salesforceとメール配信システム両方にデータがある方に対して重複したメールが届いてしまう可能性もあり、配信前にその重複がないかを精査する必要があるなど設定にも時間がかかっていました。
山内 なるほど、1つずつ確認していくのは時間がかかりそうですね。
島田 Salesforceのリストメールと別のシステムでメール配信を分けていた背景は何でしょうか?
青井氏 団体内にHTMLコードが書けるスタッフがいなかったので、知識が無くてもブロック編集で簡単にHTMLメールが作れるメール配信システムを使いたいという理由で、活用していました。ただ、2つのシステムが連携できなかったので別々のデータベースを運用する形になり作業負担が大きくなっていました。
また、Salesforceにデータのある方でも、リストメールでは1日に5,000件までしか送れないため、10,000件から15,000件ぐらい配信したい場合は3日間に分けて対応していました。そうすると、「今日から始まりました」というメール文面でも、翌日分は「昨日から始まりました」と変える必要が出て、追加工数がかかってしまうんですよね。
山内 マーケティングや広報として配信するメールとしては、確かに整えたい部分ですね。
青井氏 そうなんです。そうすると送りたいメールがあっても、「メールが重複して届いてしまうといけないので、配信対象を広げすぎないようにしよう」「メール配信数が上限にならないよう配信スケジュールをずらさなければ」と考えることが増えてしまっていました。
山内 本来のマーケティング活動がシステムの機能や仕様によって制限されてしまうのは、防ぎたいポイントですね。
Synergy!LEAD導入の決め手はどのような点でしょうか?
山内 昨年のタイミングで、課題を解消しようと思われたきっかけはあるのでしょうか?
青井氏 団体内にいたSalesforceが得意なスタッフが業務から外れることになり、私がデータベースをよく利用するようになったのですが、業務効率化の必要性を強く感じたことがきっかけですね。今はSalesforceを活用しきれていないけれど、もっと色々できることがあるんじゃないかとも感じました。あとは、活動を続けてきたことで支援者のデータベースの件数が増えたというのも理由です。
矢熊 どのくらいのペースで増えているんですか?
青井氏 月に60~70件程度、年間では800~900件くらいですね。
山内 なるほど。ご担当変更やデータベース件数の増加があり、徐々に課題感が大きくなったのですね。
青井氏 オプトアウトは大事だと思っていてもデータベース件数が増えていく中で対応にかかる工数も大きくなり、そこを簡略化したいという課題が大きかったです。そこでSalesforceの方に相談したところ、Synergy!LEADを教えてもらい、今のやり方やシステムにこだわらずもっといい方法があるのではないかと思いました。Synergy!LEADを調べるうちに、今ある課題をまとめて解消できるのではないかとなり、シナジーマーケティングさんに相談しました。
山内 ありがとうございます。他に検討していたシステムはあるのでしょうか?
青井氏 1つ他社のツールを検討していましたが、メールエディタがなく、HTMLメールを作るには結局コードを書く必要があったため導入は見送りました。
Synergy!LEAD導入の決め手としては、提案の部分からサポートしてもらえることも大きかったです。「今私たちはこういう風にしているけれども、やりたいことはこうである」と相談すると、一般的な話ではなく、自分たちの状況を受けてどうすべきかを提案してもらえるのがすごくありがたかったです。前に使っていたメール配信システムはサポートページを見ても全部英語だったため、複雑なことになると分からないんですよね。問い合わせ窓口もありますが、使いづらく問題の解決に時間がかかっていました。
山内 Synergy!LEADは、導入から初めてのメール配信まで問題なくできましたか?
青井氏 はい、問題なくできました。導入の際に名寄せの方法から提案をもらえたのも助かりました。Salesforceは機能や項目の種類がたくさんあって、数値の入力方法や計算式をどうすればいいか、もし自分一人だったら考えるのにすごく時間がかかったと思います。
島田 私たちとしては導入して終わりではなく継続して活用いただけるよう、ACE様のSalesforce環境を見たうえで、ご提案させていただいたので評価いただけて嬉しいです!
青井氏 団体内に相談できる人がいなかったので、本当に初歩的なところからお伺いできて、そこまで入り込んでサポートしてくれる会社もなかなかないのですごく助かりました。
現在の活用方法と成果についてお伺いさせてください
島田 Synergy!LEADを導入いただき、今はどのように活用されていますか?
青井氏 今は、イベントやキャンペーン情報をお届けするメルマガと、支援者の方に向けた活動報告メールを、それぞれ月1回配信する際に活用しています。今後は、クラウドファンディングなど寄付キャンペーンへのご協力をお願いするメールの配信に活用していく予定です。
矢熊 メール配信やデータ移行などの作業は何名ぐらいで対応されてるんですか?
青井氏 データ移行では1名、メール配信をよく行うのは2名くらいです。他に年に2、3回程度、イベント開催を行う事業のスタッフが、イベント告知のために使うこともあります。そのため、スタッフが使い方を覚えられるよう内部用のマニュアルを作っています。マニュアルはシナジーマーケティングさんのサポートページを見て作成しました。きれいに整っているので助かりました。
山内 ありがとうございます。サポートページは他のクライアント様からも評価をいただくところなので嬉しいです!
矢熊 Synergy!LEADは、Salesforceの管理画面上で同じデータベースを使ってメール配信ができ、5,000件以上のメールも一斉送信が可能なため、別のメール配信システムとSalesforceをご利用の際にあった課題は解決できたかと思います。データベース1つで運用できるので、オプトアウトの設定や重複配信がないかのチェックといった作業も軽減できたのではないでしょうか。団体内で他の方もご利用いただく中で、評価はいかがですか?
青井氏 業務効率化につながっていますし、今まで課題になっていた配信対象者をレポートで抽出する作業に時間がかかっていた点についても、重複チェックに慣れていない人には難しかったので、簡単に誰でもできるようになったのはかなり良かったです。
あとは、これからの部分にはなりますが、メール内に入れたURLをクリックした履歴を取る機能はSalesforceではできなかったことなので、マーケティング知識がなくてもわかりやすく活用できそうだなと感じています。Salesforceでは見て分析できる人が限られていたので。
矢熊 ありがとうございます。
山内 今後、取り組んでいきたい施策などはありますか?
青井氏 今後、ステップメールにも取り組みたいと思っています。まだ構想段階ではありますが、継続的な寄付で活動を支えていただく「子どもの権利サポーター」に申し込んでくださった方に、児童労働やACEの活動についての詳しい情報を複数回に分けてご紹介し、より深く私たちについて知っていただくような内容を考えています。
山内 いいですね!是非、今後も定期的に意見交換しながら進めさせてください。
青井氏 ありがとうございます。
事業としての今後の展望をお聞かせください!
矢熊 先ほどお話のあった児童労働の撤廃と予防のための活動について、今後の展望はありますか?ACE様の大事にされている想いや今後の展望をお伺いして、Synergy!LEADとしてご支援できる点をご提案したいと思っています。
青井氏 今年2025年は、SDGsで児童労働撤廃の期限として定められた年です。SDGs自体の目標達成の期限は2030年ですが、SDGsの目標8.7に定められた児童労働撤廃の期限は2025年となっています。2021年の最新推計で発表された児童労働者数は1億6,000万人とまだまだ多く、目標達成は難しいという見方もあります。でも、「達成できなかったね」で終わりにするのではなく、どうして解決できないのか、児童労働撤廃の課題になっていることは何なのかをしっかり伝えて、一人ひとりが行動していく必要性をもう一度理解してもらう機会にしたいと思っています。
また、日本国内は一見、子どもの権利が守られているように思われるかもしれませんが、子どもの貧困や虐待、体罰、いじめのように子どもに関する課題は多いですし、他国と比べて子どもの幸福度や自己肯定感が低いといったデータもあります。「権利を認めるとわがままになる」というような考え方も根強く、意見を表明する権利や参加する権利が奪われがちな現状も気がかりです。児童労働がなく衣食住が守られていれば子どもは幸せなのかというと、必ずしもそうではありません。まずは子どもの権利という概念を伝えていくこと、そしてそれを社会のみんなで守っていくための仕組みづくりにも取り組んでいきたいと考えています。
矢熊 ありがとうございます!お話をお伺いして、やはりメールや記事コンテンツで活動レポートや想いを届けることが重要だなと感じましたので、一緒に進めていきましょう。
青井氏 ありがとうございます、ぜひお願いします。
山内 本日は貴重なお話をありがとうございました!
※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。