「SFA」とは？ | マーケティング用語集 | シナジーマーケティング株式会社

SFAとは

SFAとは、Sales Force Automation（セールスフォースオートメーション）の略で、営業管理システムのこと。具体的には、企業の営業部門における情報や業務プロセスを自動化し、営業活動に関する情報全般をデータ化することで、成果の可視化や分析ができるシステムのことを指す。

1980年代にアメリカを中心にオフィス業務を効率化するシステムが構築され、その１つとしてSFAも開発された。以前のアメリカでは、営業を行う人材が契約社員という状況が多く、それ故に離職率が高くノウハウが蓄積されないといった問題があった。その問題を解決するために営業におけるプロセスを確立することで、離職等による人員の変動が起きた場合でも、セールスの品質を一定水準に保つというコンセプトのもとに考えられたのがSFAである。

SFAは日本にも進出し、日本企業からも注目を浴び始めた。日本では長年営業とは個人の「経験」と「勘」をもとに実行してきた傾向があったが、SFAに個人の持っている案件情報や営業履歴等を入力することで、全社的に情報共有し企業全体の営業活動の糧にしてオートメーション化できるため、営業管理の手法にも変化が生じている。

SFAの機能について

「営業管理システム」のその名の通り、営業チームの活動をシステム面からサポートできるよう、営業活動支援に特化した機能を備えている。以下のような機能を搭載していることが多い。

顧客情報の三層管理（一層目に企業情報、二層目に担当者情報、三層目に担当者に紐づく案件や履歴などが入力できる構造）
各営業担当者の売上を可視化できるレポート機能
見積書や請求書発行機能
受注数管理機能
売上管理
売上予測や予実管理

SFA導入のメリット・デメリット

メリット

SFAの導入による大きなメリットは「営業に関わる情報を共有して業務効率化につなげられる」という点である。
具体的には以下の3つのメリットがあげられる。

営業進捗や商談履歴を全体で確認できる
営業行為の属人化を防げる
売上や獲得件数などの数値を一元管理できる

SFAでは各営業担当者の商談進捗や獲得件数などを一元管理できる。進捗状況に遅れが生じていたり件数が未達になったりしそうであれば、その状況を全体で正しく把握し、担当者のフォローやアドバイスなどを実行することにも役立つ。

また、SFAを活用して成績上位の営業担当者が持つノウハウを共有できれば、特定の個人に負担を強いることを避け、企業全体の営業力向上にもつなげることができる。

デメリット

SFAの導入による大きなデメリットは「コスト問題」である。
具体的には以下の2つに関するコストがあげられる。

システム導入・利用に関するコスト
データ入力業務自体や運用定着に関するコスト

SFAを導入するということはサービスによって異なるとはいえ、大なり小なり初期費用や月額費用が発生することとなる。営業力向上や資産管理として導入の価値があるSFAだが、目的や計画なしにとりあえず導入をしてしまっては、使いこなせなかったり、やりたいことができなかったり、と本来の成果を発揮できずコストでメリットが生じてしまうため、導入時の目的設計は非常に重要。

営業活動に関するデータが一元管理できるのがSFAだが、データ入力業務が発生することも導入検討段階から認識しておきたい点の1つである。導入後現場が混乱することなくスムーズに運用定着できるよう、導入前から運用体制や教育準備を行い、現場担当者が使いやすいシステムであるかどうかという観点でのシステム選定も重要となる。