KPIとは
KPIとは、Key Performance Indicator(キー パフォーマンス インジケーター)の略で、「重要業績評価指標」と訳される。 KGIが最終目標(ゴール)の指標であるのに対して、KPIはそのゴールまでのプロセスの達成状況を定点観測するための定量的な指標のこと。
KPIの設定が重要な理由
KPIの設定が重要な理由として、以下の4つが挙げられる。
- 業務の最終目的が明確になり、達成への最短ルートを築ける
- 達成までの心理的障壁が下がる
- 評価の基準を統一することができる
- PDCAサイクルを円滑に回すことができる
業務の最終目的が明確になり、達成への最短ルートを築ける
KPIは、現在行われている施策が、KGIの達成に向けて適切に遂行されているかどうかを定量的に把握するために使用される。KPIを設定することで、最終目標に対する現時点の進捗を把握しやすくなり、達成に向けて必要なプロセスを考えやすい。結果最短ルートで達成に向けて個々人が活動することができるようになる。
達成までの心理的障壁が下がる
例えば「年間売上〇億円」などのような半期や通年など長い期間を経て達成する高い最終目標だけを追うよりも、身近な中間目標を設定し、着実に達成するという成功体験を生むことは心理的障壁を下げることにもつながる。
評価の基準を統一することができる
KPIは定量的な数値を用いて設定されることが多いため、誰が見ても判断基準が統一される指標として活用することができる。また、数値目標であれば達成したか未達成であったかも一律の判断ができるため、次に必要なアクションに対する共通認識も持ちやすい。
PDCAサイクルを円滑に回すことができる
最終目標を達成するために、KPIを継続的に測定・監視し、業務の振り返りを行うことで、日々の活動の課題の抽出と、具体的な改善が行われる。もし、KPIの目標値と実績に大きな乖離が生まれる場合は、KPIの設定が適切ではないため、KPI設定の見直しや、日々の業務の見直しが必要となり、目標達成に向けてのボトルネックを改善することでPDCAサイクルを円滑に回すことができる。
KPIを管理する際のポイント
KPIが最終目標の達成に向かって問題なく進行しているか、定期的に把握・評価・分析することをKPI管理と呼ぶ。KPIを正しく管理していく上で肝となるのがKPIの設定。設定する上では以下の2つのポイントを意識するとよい。
- KPIツリーの作成
- SMARTの法則
KPIツリーの作成
KPIツリーとは、KGI達成のために必要なKPIを樹形図の形にして可視化した図のことを指す。KGI達成のために必要なアクションは1つとは限らず、KPIツリーを作成することで漏れや重複がなくKPIを設定することができる。達成度合いを定点観測する際も、未達成につながるボトルネックの早期発見が可能。
▼KPIツリーの設定例
SMARTの法則
SMARTの法則とはKPIの設定に役立つ要素の頭文字を取ったもののことを指す。具体的には以下の5項目がある。設定するKPIはこの5項目に当てはまる内容となっているか、確認しながらすすめていくとよいといわれている。
- Specific(明確な)
- Measurable(測定可能な)
- Achievable(達成可能な)
- Relevant(関連した)
- Time-bounded(期限が定められた)
KPIとして設定される指標例
新規顧客数や解約件数、営業職員1人あたりの契約件数、また自社サイトのユニークユーザー数などがKPIの指標として使用されることが多い。
あわせて読みたい記事
CRMの基本をおさえて成果を出す!
事例から学ぶCRMの活用方法
CRMを活用してどう売上を伸ばす?何ができる?本資料ではBtoC、BtoB企業の実例を交えながらCRMツールをどう使えば効果的なのか、活用フローをご紹介します。