ガバナンスとは
ガバナンス(governance)は、英語で「統治」「管理」「支配」を意味する言葉で、企業活動においては「企業や組織が健全な運営を行うために必要な管理体制」のことを指す。大企業による不祥事や情報漏洩による不利益が増加していた2000年代に注目されるようになり、近年ではコーポレートガバナンスだけでなく国や地方自治体でも取り入れられている考え方である。情報の価値が高まっている中、情報漏洩や不祥事による企業の信頼失墜は大きなリスクであり、ガバナンスの必要性は高いと言える。
ガバナンスを強化するメリット
ガバナンスを強化するメリットは大きくは3つである。
- 社内人員による不正や不祥事の防止
- 健全な企業活動による企業価値の向上
- 企業の信頼性が高まることによる、ステークホルダーとの関係強化
不正や不祥事の防止といった企業運営に対する直接的なメリットだけでなく、健全な企業活動を続けることにより社会的な信頼性が高まり、ステークホルダーとの関係強化や顧客のロイヤルカスタマー化に繋がる点も非常に重要なメリットである。
ガバナンス強化の方法
ガバナンスの強化にはさまざまな企業が力を入れており、施策として、大きくは「取り締まり・管理するための仕組み作り」と「関係者への意識づけ」の2つの観点から取り組みがあげられる。
1)取り締まり・管理するための仕組み作り
「仕組み作り」では、管理する役員や部門を設置し役割を明確にし、実際に内部監査を行うことで強化を図っていく。
(例)
- 社外取り締まり
- 監査期機関の設置
- 内部監査の実施
2)関係者への意識づけ
「意識づけ」では、行動方針にガバナンス順守のための基準を設定するなど関係者全員に意識が浸透するように取り組むことが大切である。
(例)
- リスクマネジメント
- 企業の行動規範や倫理憲章の作成を行い、コンプライアンスを徹底する
ガバナンスとコンプライアンスの違い
ガバナンスと似た意味合いを持つ言葉として、コンプライアンス(compliance)がある。コンプライアンスは「法令順守」を指すが、法令だけでなく業務規定などの「社内規範」や社会的な常識や良識による「社会規範」、「企業倫理」を守ることも含まれる。コンプライアンスはこれらの順守に対する意識のことを指し、ガバナンスは順守するための管理体制のことを指す。ガバナンスを強化することによりコンプライアンスが維持できるため、両輪で考え、仕組みを作っていくことが重要である。
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