EFO(エントリーフォーム最適化)とは
EFOとは、Entry Form Optimizationの略で、会員登録フォームや資料請求フォームなどの入力完了率を高めるためにさまざまな施策を行い、フォームを最適化すること。EFO(エントリーフォーム最適化)の目的はユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョン率を高めることである。
なぜEFO(エントリーフォーム最適化)は重要なのか?
ユーザーが商品やサービスに関心を持ち、入力フォームに到達したにもかかわらず、途中で離脱してしまうケースは少なくない。このような機会損失を防ぎ、ビジネス成果を最大化するためにEFO(エントリーフォーム最適化)は極めて重要な役割を果たす。とくに、以下の3つの観点から、EFO(エントリーフォーム最適化)の実施は多くのメリットをもたらす。
- 改善対象が限られており、低コストで実施できる
- ユーザーの個人情報を取得する唯一の接点である
- SEO、広告の費用対効果を最大化させることができる
改善対象が限られており、低コストで実施できる
Webサイト全体のコンテンツを改善するには、多大な工数とコストが必要になる場合が多い。しかし、EFO(エントリーフォーム最適化)の対象となるのは入力フォームであり、改善すべきページ数は限られている。そのため、限られた予算やリソースでも実行可能であり、費用対効果の高い施策として注目されている。
さらに、たとえばSynergy!のフォームを利用している場合、専門的な知識がなくても、フォームの項目やデザインを管理者自身で簡単に編集・改善することが可能である。このように、EFO(エントリーフォーム最適化)は導入や運用のハードルが低く、スピーディーに成果を上げることができる点でも優れている。
ユーザーの個人情報を取得する唯一の接点である
入力フォームは、ユーザーから個人情報を取得できる唯一の接点であり、企業にとって極めて重要なポイントである。この情報は、CRM(顧客関係管理)に活用され、長期的な顧客育成やマーケティング活動の基盤となる。
したがって、フォームの使い勝手が悪く離脱を招くことは、貴重な顧客データを獲得する機会を失うことに直結する。EFO(エントリーフォーム最適化)を通じてフォームの完成率を高めることは、データ収集の精度と量を向上させ、ひいては収益向上にも寄与する重要な施策である。
SEO、広告の費用対効果を最大化させることができる
EFOは、SEO(検索エンジン最適化)やリスティング広告、SNS広告など、既存の集客施策と併用することができる。これにより、すでに獲得したサイト訪問者を確実にコンバージョンへとつなげることが可能となる。
たとえば、SEOによってサイトへの流入が増加しても、入力フォームで離脱してしまえば成果にはつながらない。EFO(エントリーフォーム最適化)を実施することで、集客から成約への導線がスムーズになり、投資利益率(ROI)を最大化できる。
<例>
従来60万円を広告に投下して申し込みが得られる申込数が100件だった場合、獲得1件あたりのコスト(CPA)は6000円となる。その際に使用したフォームが3人に1人が離脱するフォームだった場合、仮にフォームを改善することにより離脱率を20%改善することができれば、CPAは4400円まで改善する。リスティング広告のワード選定や入札管理など上流の運用を見直すことで同様の効果を得ようとする場合、33%もの改善を行わなければならない。よほどロングテール的なキーワードの入札をしていない限り、ここまでの改善を一気に行うのは至難のワザであることは言うまでもない。この効果は広告費用を削減したい企業にも効果があるが、広告を増加して獲得を増やしたい企業にもさらに効果が高い。たとえば上記の企業の場合、申込件数を200件まで増やしたい場合、改善前のフォームであれば、CPAが6000円のため120万円の広告費用が必要となるが、改善後であれば88万円の予算で済む。投入する広告費用をより無駄にしないことが可能になる。つまり、広告予算を増やさなくてもWebマーケティングのパフォーマンスを改善することができる。
EFO(エントリーフォーム最適化)の実施手順
EFO(エントリーフォーム最適化)は、フォームの離脱率を下げ、コンバージョン率を向上させるための重要な施策である。成果を上げるためには、適切な手順に基づいて取り組むことが不可欠である。以下に、EFO(エントリーフォーム最適化)を効果的に実施するための基本的な手順を解説する。
- 入力フォームの課題を分析する
- フォーム改善を実行する
- 施策の効果検証と、継続的な改善を実施する
1. 入力フォームの課題を分析する
まず初めに、自社サイトの入力フォームにどのような課題があるのかを明確にする必要がある。具体的には、フォームの途中離脱率や完了率、入力エラーの頻度、入力時間の長さなど、ユーザーの行動データを収集・分析する。
Google Analyticsやヒートマップツール、専用のEFOツールなどを活用することで、どの項目で離脱が発生しているか、ユーザーがどこで迷っているかを可視化することが可能である。
Synergy!のフォームを利用している場合、アクセスレポートが追加費用無しで使用できる。ユーザーの離脱が起きやすいポイントや、エラーになりやすい項目が一目瞭然になるため、フォームの最適化(EFO)がスピーディーに実施できる。
2. フォーム改善を実行する
課題が明らかになったら、具体的なフォーム改善を実施する。
ユーザーのモチベーションを維持するには、入力の負担を抑え、ユーザーを待たせることなく申し込み完了へと誘導することが重要である。具体的には以下のような施策を実施することで、ユーザーが途中で入力を諦めて離脱してしまう状況を防ぐことができる。
EFO(エントリーフォーム最適化)施策の具体例
- 入力項目の削減:不要な項目を省き、入力負荷を軽減する。
- スマートフォン対応:モバイル端末での操作性を考慮したレイアウト・デザインの最適化。
- 回答内容によって設問を出し分ける
- 入力完了までのステップを明確にする(プログレスバー)
- フォームの目的を明確に伝える
- 入力欄を色付けしてわかりやすくする
- 入力補助機能をつける
入力補助機能の例
- 半角/全角自動変換
- 入力ミスが発生した際にリアルタイムでエラー表示を行う
- 入力例を表示する
- 必須項目を明示する
たとえばSynergy!のフォームを利用している場合、上記はすべて実施することが可能である。管理者自身で簡単に編集でき、専門的な知識は不要だ。
3. 施策の効果検証と、継続的な改善を実施する
改善を実施した後は、必ず効果検証を行う必要がある。コンバージョン率の変化やフォーム完了率、離脱率の推移を定期的にチェックし、施策が期待通りの成果を上げているかを確認する。
もし効果が出ていない場合は、フォームのユーザーインターフェース(UI)や文言、構成などを見直し、ABテストを行いながら最適な形へとブラッシュアップしていく。EFO(エントリーフォーム最適化)は一度実施すれば終わりというものではなく、ユーザー行動の変化に対応し、継続的に改善を重ねることが重要である。
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