カスタマーサクセスとは、顧客が製品やサービスを通じ成果を最大限発揮できるように、事業者が能動的に顧客に働きかける一連の活動や、それを担う組織のこと。
日本では、2000年ごろから使われ始めたが、サブスクリプション型のクラウドサービスが広まることにより、2015年ごろからIT業界を中心に急速に広まった。
カスタマーサクセスは「顧客に製品やサービスを使いこなしてもらうための活動」という点でカスタマーサポートと混同されることが多いが、その目的は全く異なる。顧客起点で顧客の疑問点を解決することを目的とし、受動的に問い合わせに対応することがカスタマーサポートであり、事業者起点で顧客に成果を感じてもらうことを目的とし、能動的に顧客の課題解決のために働きかけることがカスタマーサクセスである。
事業者(提供者)がカスタマーサクセスを提供する主な目的は顧客のLTVを最大化させることであり、具体的な効果は継続年数の増加、アップセル、クロスセル、月額費用の増加などが見込まれる。
カスタマーサクセスの具体的な活動は契約/購入の前後で大きく2つに分けることができる。
■カスタマーサクセス活動(代表例)
【契約/購入前】
- 顧客情報の整備
- 契約情報や利用方法、契約時に期待していることの情報の共有
【契約/購入後】
- 期待されている価値を実現するためのオンボーディング(導入/定着支援)
- 期待されていた効果が発揮できているかを定期的に確認するヘルスチェック(定着化)
- 契約更新してもらうためのアプローチ
カスタマーサクセスのKGIについて代表的なものは下記の通りである。
■カスタマーサクセスKGI(代表例)
【KGI】
- 年次継続更新数(率)
- 年次解約率
- NPS(ネットプロモータースコア)
- 年次逸失金額
カスタマーサクセスを実現するためには、自社の体制やリソース、それに携わるメンバーのスキルなどに応じて最適なKGIや活動内容を設定する必要がある。
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