メルマガとは?配信する目的、配信方法など基礎知識を解説
インターネットが普及し始めた頃から存在していたメルマガ(メールマガジン)は、現在でも多くの企業に活用されているマーケティング手法です。メルマガとはそもそも、どのような特徴を持っているのでしょうか。
ここでは、メルマガを配信する目的やメリット・デメリット、配信の方法などについて解説します。
<目次>
購読者に対して一斉に同じ情報を届けるメルマガ
メルマガとは、企業やWebサイトの運営者などが、購読者に対して一斉配信で情報を届けるメールのことを指します。購読を希望した登録者全員に、同内容の情報のメールを、定期的に送信するというスタイルが一般的です。
メルマガの歴史は古く、1978年にディジタル・イクイップメント・コーポレーションというアメリカの企業でマーケティングディレクターを務めていたゲイリー・サーク氏が、マーケティングを目的としたメールを配信したのが始まりといわれています。
日本では1995年に、「Windows 95」が発売された頃から徐々にメルマガが普及していきます。メルマガ発行代行サービスを手掛ける業者がさまざまなメルマガを発行するようになり、メルマガを読むことが一種のブームとして広がっていきました。
この頃のメルマガは、インターネットを介して新しい情報を得られたり、著名人や専門家、研究者などのコラムや日記が楽しめたりする新しい媒体のひとつとして受け入れられていました。さらに、1999年には携帯電話でインターネットが利用できる「iモード」の提供が始まってネットがより身近になると、メルマガもさらに多くの人に読まれるようになります。
また、90年代後半からは、個人が運営するさまざまなWebサイトに加えて、企業サイトが多く作られるようになり、ECモールやECサイトも次々とオープンします。それに伴い、企業がメルマガをマーケティング手法として活用する動きが活発化していきました。
メルマガを配信する目的
現在、企業はどのような目的でメルマガを配信しているのでしょうか。代表的な目的は次の2つです。
販売促進
メルマガを配信する目的には、ストレートに商品やサービスに関する情報を発信し、商品を購入してもらえるよう働きかけるという販売促進が挙げられます。新商品やおすすめ商品、キャンペーン、セール、割引クーポンの案内やお知らせが該当します。ランディングページを作成してメルマガで告知するといった方法もあるでしょう。
顧客育成
情報あるいは知識を提供することで、顧客に商品や企業に関する興味・関心・親しみの気持ちを持ってもらえるようにするという顧客育成も、メルマガ配信の目的のひとつです。リピーター化、ファン化など、顧客をある程度長期的なスパンで啓蒙・教育し、育成していきます。
具体的には、商品と関わりのある情報を、顧客にとって価値のあるコラムなどの形式にまとめて提供するなどの方法が挙げられます。わかりやすいのは、開発の経緯や背景など、商品やブランドに関するストーリーをつづったようなコラムです。SNSでも似た効果が得られますが、メルマガにはまとまった長文を載せやすいという特徴があります。
メルマガのメリット
メルマガを配信するメリットには、どのようなものがあるでしょうか。続いては、メルマガのメリットをいくつかご紹介します。
コストが安い
メルマガ配信に必要な費用は、月々数千円~数万円程度です。導入するシステムによっては初期費用がかかる場合もありますが、紙のDMやWeb広告、オウンドメディアの構築などに比べると安価に行えます。
コンテンツを自由に作成できる
目的に応じて自由にコンテンツを作れるのもメルマガのメリットです。HTMLメールであれば写真やイラストも使用でき、フォントも自由に決められ、内容だけではなくデザインも思ったとおりのものを作成できます。
タイムリーに情報発信できる
商品の発売やキャンペーンの実施などに合わせてメルマガを配信すれば、タイムリーに情報発信することもできます。配信する時間や頻度も自由に設定可能です。速報性の高い情報をプッシュ型で確実に届けられるというのも見逃せないメリットです。
顧客との関係性が構築できる
メルマガで定期的に情報を届けるというスタイルは、顧客との関係性構築にも役立ちます。顧客にとって意味のある情報を提供するというハードルをクリアできれば、メルマガは自社や商品について知ってもらい、親近感や信頼感を抱いてもらうための有効な関係強化の手段となります。
効果測定ができる
配信ツールを使用すると、ツールによってはメルマガの開封率を測定することが可能です。メルマガを見て特定のWebページにアクセスした人の数や、購入に至った数をカウントすることもできます。さらに、効果の高いメールのクリエイティブを検証するABテストも実施できます。
メルマガのデメリット
メルマガには多くのメリットがある一方、デメリットもあります。活用する際には、下記の点に注意しましょう。
開封してもらえない可能性がある
メルマガを購読していても、その人が必ず開封してくれるとは限りません。未読のまま放置される、中身を確認せず破棄される、フィルタリングではじかれるということも考えられます。開封したとしても内容が魅力的でないと、読み流されるおそれもあります。
その人にマッチした情報を提供できるとは限らない
メルマガは購読希望者全員に向けて配信するものなので、顧客一人ひとりが欲する情報を提供できるとは限りません。ある程度全体に向けた、あるいは一部の人に届けば良いという情報を載せることになります。
これに対し、例えばステップメールは、特定のアクションをとった見込み顧客に対してそれに合わせた内容のメールを送るものです。送信する情報は設定したシナリオに沿ってあらかじめ用意しておきます。ピンポイントに顧客の興味や関心を喚起するという点においては、ステップメールに分があるといえます。
ステップメールについて詳しく知りたい場合は下記の記事をご覧ください。
ステップメールとは?作り方やシナリオ設計の事例を紹介
不要と思われると簡単に配信解除される
メルマガ購読を登録してもらったとしても、購読者は内容が合わないと思えば、簡単に配信を解除してしまいます。配信解除の手続きがしづらいようなメルマガは顧客に反感を抱かれ、迷惑メールと認識されてしまうでしょう。少し操作に慣れた人には、自動的にメールを削除するような設定で対応されてしまうこともあります。
メルマガの配信方法
メルマガには、さまざまな配信方法があります。ここでは、メルマガの5つの配信方法を、注意点も含めてご紹介します。
BCCを使う
メールのBCC機能を使えば、受信者にほかの同報メールアドレスを知られることなく一斉送信することが可能です。しかし、メルマガ配信にBCCを使う方法はあまりおすすめできません。
というのも、手動でBCCにメールアドレスを入力するのは手間がかかる上、人為的ミスが起こりやすいからです。BCCとCCを間違えたためにメールアドレスが全員に知られてしまうといったミスはこれまで多く起きています。後述するメール配信ツールなどを使えばクリックやフォームで簡単に対応が可能な、メールアドレスの変更や配信解除を手動で行うのも大変です。また、BCCで一斉送信できるメール件数には上限があり、BCCでの一斉送信はメールサーバ側にスパム判定されやすいといった問題もあります。
メルマガ配信代行サービスを使う
メルマガの配信代行サービスを利用する方法には、無料と有料がありますが、無料の場合は自社と関係のない広告が表示されるといった条件があるため、企業が依頼するなら有料サービスを選ぶべきです。その場合、独自ドメイン・独自IPでの配信ができるか、効果測定などのレポートサービスが利用できるかどうかは確認が必要です。
中には、メルマガの作成代行を請け負う業者も存在します。適切な業者を選べばメルマガを有効に活用できるでしょう。ただし、作成まで依頼するとなると、運用料金も高額になります。自社にノウハウが蓄積できないというデメリットもあります。
メール配信ツールを使う
メルマガの大量・一斉配信、予約配信、リスト管理などの機能を持つツールを使う方法もあります。メルマガに特化して機能を絞り込んだシンプルなツールもあれば、ステップメールや効果測定機能を備えたツールもあります。自社にとって必要な機能がそろっているツールを選びましょう。
最近は、自社サーバへのインストールが必要なオンプレミス型よりも、運用負荷が軽減され、料金も安いクラウド型のほうが需要は伸びています。その場合、万全なセキュリティ対策が施されているかどうかも確認してください。
MAを使う
MA(マーケティングオートメーション)は、見込み顧客(リード)の獲得や育成、選別といった業務を効率化し、マーケティング活動を支援するツールを指します。メール配信機能も備えていて、メルマガだけではなく、ステップメールなどリード育成のためのメールを用途に合わせて配信可能です。
MAは、マーケティング活動と連動させたメルマガ配信にも利用できますが、シンプルにメルマガを活用したいという要望に対しては、ややオーバースペックで扱いが難しい側面もあります。
CRMを使う
CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)は、顧客データを一元管理し、マーケティング活動に役立てることができるツールです。その一環として、メール配信機能も備えています。メルマガはもちろん、ステップメールといったメールマーケティングのための機能も搭載しており、メールの作成、配信、効果測定までを行うことが可能です。
自社で保有する顧客データを活用してメルマガを発行したい、ステップメールの配信も視野に入れたいというのであれば、CRMが最も適しています。導入・運用費用も、通常のMAより安価なことが多いでしょう。
メルマガは活用次第で、まだまだ効果を生み出せる
オーソドックスなマーケティング手法であるメルマガは、現在ではあまり効果的ではないといわれることもあります。しかし、メルマガ独自のメリットもあり、ステップメールなどと併用することで顧客育成や関係構築に大きな効果をもたらす可能性を秘めています。
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