「Synergy!✕ソーシャルPLUS」で実現するLINE@のCRM活用
※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なる場合があります。ご了承ください。
いまや私たちの日常生活に欠かせないアプリとなりつつあるLINE。それに伴い、マーケティング活動にLINEを取り入れる企業も増えてきています。弊社でも「LINEを使ったCRMに取り組みたい」という声におこたえするため、2017年4月にフィードフォース社のソーシャルPLUSとSynergy!を連携させ、企業のLINE活用をサポートしています。
連携してから半年、株式会社サザビーリーグが展開する「Cocoonist(コクーニスト)」での取り組みがスタートしました。今回はフィードフォース社の高山氏をお招きし、両サービス連携の背景やCocoonist(コクーニスト)での取り組みの詳細から「LINE@のCRM活用」に迫ります。
スピーカーの紹介
- 株式会社フィードフォース ビジネスディベロップメントチーム 高山 光氏(写真右)
- シナジーマーケティング株式会社 第2営業グループ 古賀 裕人(写真左)
<目次>
「Synergy!✕ソーシャルPLUS」、連携の背景
古賀 本日はよろしくお願いします。2017年4月、もう半年前になりますが弊社のSynergy!とフィードフォース社のソーシャルPLUSの連携リリースを出しましたね。Synergy!は2005年より提供しているCRMシステムですが、長らく提供していくなかで、市場の変化に伴いさまざまな機能が求められるようになりました。そのなかのひとつが「ソーシャルログイン*」です。
*Yahoo! JAPANやFacebook、LINE、Twitterなどの外部プラットフォームのアカウント情報を利用して、サイトに簡単に会員登録・ログインができる機能
高山 外部プラットフォームからの自社サイトへの流入が増えてくるにあたり、例えばYahoo! JAPANで集客したらYahoo! JAPANの情報を活用して、Facebookで集客してきたらFacebookの情報を活用して登録/ログインできる、自然なユーザー体験を実現していきたいというご要望が増えてきていますよね。
さらにデバイスの多様化も相まってCookieでは実現できない点として、デバイスを問わずログインできるソーシャルログインのニーズが高まってきています。フィードフォースではソーシャルログインのASPサービスとして、ソーシャルPLUSを提供しています。
古賀 SNSのなかでも今一番注目されているのがLINEとの連携です。CRMにおけるメールという単独チャネルでのコミュニケーションだけでなく、LINEも使って情報を届ける仕組みを作りたいというご要望もよくいただきます。メールは今もなお効果の高いコミュニケーションチャネルですが、より情報を届けるためにはLINEでもコミュニケーションを行っていきたいと多くの企業で考えられています。
高山 LINEのCRM活用の手段としては、自社会員のIDとLINEのアカウントを連携させ、LINEとAPI連携するいわゆる「LINEビジネスコネクト」があります。
これまで「LINEビジネスコネクト」を行うためには、LINEの「API型公式アカウント」または「LINEビジネスコネクト」のアカウントを利用する必要がありましたが、2016年9月よりMessaging APIが公開され、LINE@でも行うことができるようになりました。
同時にパートナー企業向けにリリースされた「LINEログイン」と「自動友だち追加機能」を併用することで、LINEのCRM活用のハードルもぐっと下がりました。
Synergy!とソーシャルPLUSの連携イメージ
古賀 Synergy!とソーシャルPLUSの連携では、LINEログインを活用して登録を簡易にしただけでなく、コミュニケーションチャネルにLINE@を加えることもできるようになり、多くの反響をいただきました。
LINE活用の潮流:ID連携の重要性
高山 LINEはこれまでは一斉配信でマスマーケティング的に活用されるケースが多かったですが、最近はよりOne to One的に活用されるケースが増えてきています。単品通販の企業でも、リテンション施策としてトライアルから本購入までのコミュニケーションをLINEで行われているケースもあります。
古賀 たしかにそうした事例を目にする機会は増えました。
高山 LINEでのCRMが進んでいる背景には、「ネイティブアプリのインストールへのハードル」もあると考えています。自社でアプリを構築するより、利用ユーザーが圧倒的に多いアプリであるLINEを活用する方が取り掛かりやすいのではないか。そう考えられている企業が増えている印象です。
古賀 人が集まっている場所を活用するのは定石ですよね。Synergy!も「コミュニケーションプラットフォーム」を掲げています。ユーザーが情報を受け取りたい場所で受け取れるよう、コミュニケーションチャネルを広げていく、という考えです。
LINEでコミュニケーションができようになると、メール/LINEといったそれぞれのチャネルの特性に合わせたコミュニケーションが可能になります。例えば、時間限定クーポンはLINEで、ストックが必要な重要情報はメールで、などさまざまな可能性が考えられます。
高山 いいですね!でも、そうしたことをやるためにも、まずはいかにID連携数を増やすかが重要です。ID連携ができていないと個を特定することができず、結果的に従来のマス的な利用しかできません。まずはLINEログインによるID連携数を増やすこと。これに限ると思います。
「実店舗でLINEログインを利用した会員登録」Cocoonist(コクーニスト)での取り組み事例
古賀 「Synergy!✕ソーシャルPLUS」によってLINE@をCRM活用する仕組みを、株式会社サザビーリーグが手がけるブランド「Cocoonist(コクーニスト)」の店舗会員組織向けに採用いただきました。ちょうど会員組織を刷新するタイミングだったこともあったのですが、LINE@を使ってコミュニケーションが実現できるという点が決め手だったようです。
高山 店舗の会員組織に対してLINE@でコミュニケーションを取っている企業は増えていますが、そのなかで出てきている悩みの1つは「LINE施策は進めたいけれどCRMデータと掛け合わせたい」というものです。「Synergy!✕ソーシャルPLUS」の仕組みはまさにその悩みを解決するものになっています。
今回は会員登録をより簡易に行っていただくため、店舗においてあるPOPにQRコードを記載し、そのURLをLINEログインのURLにすることで、簡単にLINEログインしてもらい登録フォームへ遷移できるようなフローを構築しました。従来の友だち追加のQRコードではないので、CRMデータと掛け合わせつつID連携と友だち追加が完了している点が大きなポイントです。
友だち追加のフロー図
古賀 2017年10月にローンチしてから、約1ヵ月で10,000人以上の方が会員登録をしてくださったのは驚きでした。これまで数年取り組まれていたメルマガ単体の会員組織の人数を、2週間で超えることができました。
高山 この登録数には本当に驚いています。実は弊社が知っているLINE@アカウントの事例のなかでもかなり登録数が多い方なんです。「LINEで登録」する行為への心理的ハードルが低い分、店舗の集客力やお声がけ施策の力でかなり数字が伸びたのではないでしょうか。
何よりもLINEログイン後の登録完了率が非常に高いのは素晴らしいですね。店頭でLINEログインを行った人の9割以上の方が「登録完了」しています。LINEログイン時に、メールアドレスは取得できますので、それ以外の取得項目も必要最低限に抑えたことがポイントだと考えています。
これからの取り組みについて
古賀 Cocoonist(コクーニスト)の場合、今は会員数を増やしているステージですが、これからはもっとコミュニケーション施策に活用していきたいと考えています。来年2月にはSynergy!にLINEとの連携機能が実装されます。それを活用すると、例えばSynergy!からクーポンを配信すると個人に紐付いてクーポン利用実績を確認できますし、バースデーメッセージを自動的に配信することも可能です。
高山 Synergy!はカスタマイズ性が高いところが強みですよね。どうしてもLINEとの連携というと大きな話になりがちなのですが、Synergy!は柔軟な対応が可能でクイックに始めることができます。今回のケースも1ヵ月半程度で実装まで行えました。
古賀 はい、こうしたシステム間のリリースはいろんな企業で多いのですが、実際に活用まで行われているケースは少ないのではないかと思っています。弊社の役割としてはID連携を行った上でコミュニケーションの成果を出すところと考えていますので、これからも引き続きよろしくお願いします!
☆Synergy!✕ソーシャルPLUSのLINE@活用のメリット☆
- 会員登録時に友だち追加を行うことが可能で、自然な形でLINE@の友だち数を増やすことができる
- Synergy!のフォームは自由にカスタマイズできるため、企業のニーズにあわせて設計可能
- 大きな開発は不要で短期間でコンパクトに始めることができる(1ヵ月半~2ヵ月程度)
※来年2月以降は、下記施策も実施可能になります。
- メッセージのセグメント配信
- クリック、クーポン利用などの効果検証