【特別対談】ロックオン×シナジーマーケティング
お客様は数字ではない。データのウラにお客様の顔を見る。
「お客様の顔は表面上の数字だけでは見えてこない。それを理解することで、分析は企業の武器になる」
こんな名言が最後に飛び出した、ロックオン様との特別対談をお届けします。
「お客様の役に立つ情報を提供する(=プロダクト紹介はしない)セミナーをやろう!」をコンセプトに開催した、広告効果測定「AD EBiS」で知られるロックオン様との共催セミナー in 名古屋は大好評でした。
お客様が求めているものは、プロダクトではなく、それを活用して得られる成果なのだ、と改めて実感。「これは、ぜひ東京でもやるべき!」と、東京での開催も決定しました。
データ活用の基礎が2時間で学べるセミナー「顧客データの分析と活用を始めたい人のための基礎講座」 ※本セミナーは終了いたしました |
それに先駆け本ブログでは、両社のスピーカーによる対談をお届けします。
データ活用のスペシャリストのスペシャル対談
それでは、今回対談したスピーカーを紹介していきましょう。
- シナジーマーケティングを震撼させた、若干24歳のセミナー巧者
ロックオン アドエビス営業 マーケティングアドバイザー 馬渕 文太氏
※ad:tech会場でも会えるようですよ!
- 「分析」「営業」「エバンジェリスト」。現場目線で鋭く切り込む
シナジーマーケティング エージェント事業部 安松 健
では、早速スタートです。
ちょっと待って、そのリピート率正しいですか?
安松 Webマーケティングが始まったばかりのころ、PVが重要な指標でした。それだけだったと言ってもいいと思うんですよ。つまり、1つの指標だけをKPIとして見ているという状況で、これでは部分しか最適化できない。
馬渕 そうですね。広告においてもCVは重要な指標であることは間違いないですが、それだけに着目されがちです。
弊社もお客様の目的や環境に合わせて、CPA(Cost Per Acquisition)やROAS(Return On Advertising Spend)を指標として使い分けるよう提案しています。ですが、そこまで見てくださるお客様はまだまだ少ないですね。
安松 確かに指標そのものについて理解が進んでいない。
たとえば「リピート率」。お客様に「リピート率っていくらですか?」と聞くと「●%です」と答えが返ってくる。次にこう聞きます。「そのリピート率って、どうやって計算していますか」。この質問にすぐ答えられる人は多くありません。
これは簡単なことではなく、多くの現場でニーズの高いKPI設定の問題につながるわけです。
私は、いわゆるリピート率だけでも、「リピーター率」「リピート売上率」「リピート率」の3つを使い分けています。お客様の目的に適した指標(KPI)を選択して活動を測定していくためですが、もちろんそれぞれの数式はまったく違います。
リピート率だけ見ても、その定義ってすごく重要です。お客様が定着しているか、一見さんで終わっているかというのは商売の基本なわけだし。これを正しく把握できていないと、その積み重ねの有無がボディブローのように後々の売上に大きく効いてきますから。
ベンダー同士の連携不足がデータ活用を妨げている?
馬渕 今みたいな話は、データ構造はこうなっていてこのデータはこう持っている。だからこの指標を見ていこう、ということをデジタルマーケティングの担当者がパッと分かっていないと大変な時代になってきている、ということを表していると思います。
しかし、最初におっしゃられたようになかなか難しいのが実情です。その障壁には、われわれベンダー間の連携が不足していることにあると思っています。
私たちは広告の効果測定ツールを提供しています。その営業でヒアリングしていると、お客様がやりたいと考えていることは山のようにあります。それをWeb広告の範疇だけで留めてしまうのか、CV属性を設定しCRMも見据えて提案していくか、どちらの方向性でいくかというのは営業担当の力によるのではないかと思っています。安松さんは、どのように考えますか。
安松 たしかにベンダー同士の連携は必要です。今回のセミナーが好評だったのも、その点に共感してもらえたからではないでしょうか。
ただ、共通のお客様がいたとしても、弊社が話している担当者と御社が話している担当者は違うことも多く、そもそも広告担当とCRM担当の部署が違っていることもある。そうなると導入時からお互いの存在を、お客様の社内でさえ知られていないわけです。このような現状を越えていくことがベンダーには求められていると思いますが、どうでしょうか。
馬渕 そうですね。セクショナリズムというか、違う部署のデータまで見る必要がないというスタンスは今まで多かったですね。
しかし最近は、Webマーケティングを1つのチームで行う企業も多くなってきていて、広告とCRMまで統合的に推進されている企業もあります。そういうお客様では、広告効果だけを測定していても限界がある、という提案は受け入れられやすいです。
そして、これからはその流れが強くなってくるとも思っています。
安松 なるほど。セミナーの評価は、そのあたりが背景にあるのかもしれません。
それでも、やはり「分析をしたいが、何から始めたらいいのか分からない」という声はなお多いじゃないですか。だからこそ、ベンダー同士の連携が必要になってくるわけですね。
馬渕 もちろんお客様自身が、じっくり考えて悩むことも重要だと思います。しかし、テクノロジーの進化と新しいマーケティング手法が次々に生まれてくる中、必要な知識はより高度に複雑化しています。お客様の課題に対するソリューションを持つベンダーが2社いたとして、同時に声をかけてもらうだけで何十倍ものスピードで解決できることが、今後増えてくるのではないでしょうか。
安松 確かにそうですね。例えば、単純化して御社と弊社のサービスをそれぞれ1万円とした場合、コストは2万円です。さらに運用にそれぞれ1万円とすると合計4万円になる。だが、最初から一緒に取り組めれば、両社の相乗効果が生まれ、無駄も省け運用コストを半減できるかもしれない。
馬渕 おっしゃるとおりですね。
アドテクとCRMは親和性が高い
安松 その相乗効果とは、広告の効果測定データと顧客データをつなぐことで、それぞれの分野でやれることが広がるということです。広告の効果測定では、より企業活動に直結して測定できるようになるでしょうし、CRMでも同様のことが言えます。
そういう意味でも、広告の効果測定とCRMって地味な活動かもしれませんが、データをつないで活用することで、すごく効果が出るんですよ。
馬渕 そうですね。
いきなり難易度が高いところから手をつけなくても、できるところから始めるだけで選択肢は広がります。同時に、必要なデータが何なのかということも理解できるようになると思います。やはり自社データをもとに考えてみないと分からない、身に付かないこともありますから。
安松 広告の効果測定ツールの導入について言えば、CV属性の設定をしておくことから始めるだけでもいいんですよ。そうしておけば、あとで、CRM側でもEC側でもデータをつなぎ込みすることができる。
そういったCRMをちょっと意識した工夫が付加価値になるだろうと思います。
今回のセミナーはレクチャー形式でしたが、今後はワークショップのようなトレーニング形式がいいかもしれませんね。Synergy!やAD EBiSのようなプロダクトの使い方のトレーニングだけでなく、データリテラシーの重要性もふまえて、総合的にトレーニングしていくような。
「分析は企業の武器になる」
馬渕 そうですね。私としてもデータ活用の民主化運動が必要だなと思っています。今回のセミナーのように、「分析は企業の武器になる」ことに気づいてもらうだけでも十分なのではないかと思いました。
安松 今、マーケティングだけでもさまざまな製品やサービスをお客様は導入している。そして、それがバラバラに利用されている。アクセス解析はアクセス解析ツール、広告の効果測定は効果測定ツール、CRMはCRMシステムといったように。
ベンダー側でも、そのスタンスは変わらないと思います。
ですが、前回実施したセミナーと次に企画したセミナーでは、そのスタンスを徹底的に排した。前半後半2つのプログラムがあるだけではなく、両社で完全にコラボしている。このような取り組みでその価値を伝えていきたいと思っています。
馬渕 私の意見としても、アドテクとCRMはとても親和性が高いと思っています。それを1つの価値としてセミナーで提供できたと思っていますし、反応も良かったと評価しています。
広告の効果測定のようなWeb上の活動では、お客様は数字だけの存在になってしまいがちです。その顔は見えないし、見ようとされていない。でも、人を軸にしないとその数字に意味はないし分析できないと思います。
そのお客様の顔を見るためのものが弊社の場合ではCV属性ですし、顧客データとつながるとより明確になってきます。
安松 ベンダー同士がそれぞれ連携して、お客様を通じてだけでなく初めから1つのチームとしてお客様を支援できるようになっていきたいですね。
今回の対談はいかがでしたでしょうか。
まとめてみると、
- 目的に合わせて定義した指標を用いて、しっかりした効果測定を
- ベンダーを有効活用して、課題解決のスピードをアップ
- データ分析は、できる所から始めれば自然にステップアップできる
ということがポイントになってくるのではないでしょうか。
より深い話を聞きたい方、具体的なノウハウについて知りたい方、スピーカー両名に直接質問をぶつけたい方は、下記のセミナーにお越しください。
みなさまとの会話が、マーケティングにおける広告効果測定とCRMの連携を深めていきます。ぜひ、ともにマーケティングをよりよいものにしていきましょう!
※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なる場合があります。ご了承ください。
データ活用の基礎が2時間で学べるセミナー「顧客データの分析と活用を始めたい人のための基礎講座」 ※本セミナーは終了いたしました |