開封率25%をキープ!読まれるメルマガになる4つのポイント【2016年版:実績値公開】
※この記事は、2016年3月15日に「PDCAを回し続けて開封率25%をキープ!読まれるメールマガジン4つのポイント【2016年度版】」というタイトルで投稿されたものです。
【実録】配信数は右肩上がりでも開封率25%をキープし続ける
シナジーマーケティングのメールマガジン
2014年に弊社の見込み顧客向けのメールマガジンの「カイゼン」についてご紹介しましたが、あれから2年経っても、変わらず「北米におけるMarketing&Adverticement業界での平均開封率18.41%、平均CTR(クリック率)2.09%(※mailchimp調べ)」を目標値としています。
この北米の基準データは定期的に更新されていますが、前回(2014年4月)時点では平均開封率18.81%、平均クリック率2.44%だったこの数字、この2年でじりじり下がっています。この数字の低下が、そのまま「メールの効果が下がった」ということには繋がりませんが、トレンドとしては特にクリック率の下がり方が顕著です。
そんな中、弊社メールマガジンは開封率25%、クリック率3.4%(※2015年度4月~2016年度3月実績)と、順調に目標を達成し続けています(もはや「基準数値」と言ってもよいかも知れません)。
見込み顧客というまだ関心の薄いお客様に対し、どうやって開封率とクリック率を上げキープしているのか、実例をあげてご紹介します。前回の記事とあわせて、弊社の事例からぜひ改善のヒントを見つけてください。
【これまでの試行錯誤を通じてお伝えする、メールマガジン4つのポイント(2016年度版)】
- 編集会議は毎回行う
- 開封のきっかけは件名にあり
- クリックのポイントは、コンテキストを統一しCTAを絞る
- 配信対象を明確にする
この2年間で変えたこと、変わらないこと、両方あります。
その中で変わらないのは「細かなPDCAを回すこと」。ビジネスシーンではどこでも耳にする「PDCA」ですが、みなさんご存じのとおり、実際に回していくのはなかなか困難です。ですが、あえてこのPDCAサイクルを強化したことが目標達成の一番のポイントだと感じています。
ポイント1:編集会議は毎回行う
2年前は、メルマガの編集会議は「四半期ごとに方針を決める企画会議」として行っていましたが、2014年4月から毎号メルマガ編集会議を行っています。目的は、まさに「毎号単位で細かなPDCAを回す」ことです。
参考までに、弊社の編集会議は以下のように進めています。
- 前号の振り返り
開封率・クリック率・配信停止数・コンバージョン数・その他特記事項 - 今号の内容
特集記事の決定と振り返りをふまえた構成の確認 - 次号以降のネタの確認
いつ頃にどんな事例があがりそう、現在作成中のコンテンツ、取材ができそうなネタなどをストック
毎号なんらかの改善を行うのは大変ですが、改善は小さなことでよく、また、「悪かった」ところの原因追及だけが改善ではありません。「よかった」なら、「なにをしたからよかったのか?ここは継続して様子を見るか?」という追求も立派な改善です。
弊社でも「ここの改善の効果があったようだから、しばらく継続してみよう」という小さな施策がいくつか走っています。一度にいろいろ変えてしまうとなにが効いたのかわかりづらくなりますから、むしろ少しずつの改善をおすすめします。
毎号編集会議を行うようになってから、担当者がこれまで以上にそれぞれのコンテンツの見せ方やあり方を気にするようになり、「今度はここを変えてみたい」「こういうのはどうだろう?」というアイデアも出やすくなりました。
実務的なポイントとしては、当たり前のことですが、編集会議の内容は必ず議事録を取ってください。また、議事録とは別に、「どの号でどんな改善を行ったか」を、一覧で見られる形で記録しておくことをおすすめします!中長期的な振り返りの際に、重宝します。
ポイント2:開封のきっかけは、件名にあり
「うちのメルマガの目標はクリック率なんだよね」
メルマガの目標をクリック率に設定されていること、多いと思います。……ちょっとお待ちください。そもそも開封されなければ、クリックもされませんよね?
まず、なにより開封されることが大事。当たり前のことですが、目標を設定するあまり、クリック率至上主義になっていませんか?
読者がメールを開封するかどうかの鍵を握るのは、件名です。そして件名のポイントは、もう陳腐化するくらい言われていますが「短く、簡潔に!」これに尽きます(弊社の過去メルマガの検証結果でも、やはり短い件名の方が開封がよいという傾向が出ています)。
一般的には35文字まで、キーワードは15文字までに入れるとよいとされています。これは弊社も苦慮しているところです……。
ポイント3:クリックのポイントは、コンテキストを統一しCTAを絞る
突然ですが、ご自分が書いたメルマガを見返してみて下さい。
件名と本文がかけ離れていませんか?本文の中に、件名のコンテンツがどこにあるかすぐにわかりますか?
件名で興味をひかれたのに、メールの本文にはそんなことが書いていなかったり、誇大広告だったりしたらがっかりしますよね。また、件名で興味をひかれたコンテンツがどこに書かれているかわからなかったら、途中で探すのを諦めて離脱してしまうかもしれません。
件名とリード文、本文はきちんとコンテキストが統一されている(ストーリーがつながっている)ことが理想です。
また、どんなメルマガでも「目玉コンテンツ」を用意しているはず。そこが一番目立つようにしましょう。あなたにここを見てほしいんです!とわかりやすいこと=Call to Action が明確なことが重要です。
ポイント4:配信対象を明確にする
2015年から、「ペルソナ」はじめました。
当初はペルソナについて、「妄想との違いはどこにあるの?」「その設定が正しいってどうしてわかるの?」と非常に懐疑的だった担当者B(私)。設定してみてどう変わるのかを検証したいという思いもあり、人間中心設計専門家の弊社 徳見と、お客様への提案などで実戦経験豊富な小川の力を借り、「メルマガを届けたい人は誰なのか?」をまじめに掘り下げました。
※ペルソナ…… 企業が提供する製品・サービスにとってもっとも重要で象徴的なユーザーモデル
ペルソナを設定して半年ほどたちますが、正直、ペルソナが「数字の成果につながる」と証明するのは難しいです。ですが、効果はあります。
【ペルソナの効果】
- 担当者間で共通認識ができ、原稿の手戻りがなくなった
- 書き方に迷ったときのよりどころができた
結果的に原稿の作成がスムーズになりました。現在は「設定したペルソナは果たして正しいのか」という検証フェーズに入っています。冒頭に書いたとおり、弊社メルマガの現在の開封やクリックといった結果は悪くはありません。おそらくペルソナはひどく的外れということはないという仮説のもと、さらなるブラッシュアップを行う予定です。
※ペルソナを設定して成功した竹中工務店様のメールマーケティングの事例はこちら
新たな課題と今後
前回の記事ではどちらかというと見た目などの改善が中心でしたが、振り返ってみると改めて、この2年でより深堀りした改善が増えたように感じます。
その効果もあってか、目標値は達成し続けています。ただ、新しい購読者は順調に増えているものの、当初はずっとゼロだった解除率が0.3%程度で推移するなど(メルマガの平均解除率は0.6%程度 ※smalistblog 公開時点:現在閉鎖中 より)、これからの動向によっては新たな改善ポイントとなりそうなことも出てきています。
そのほかに、コンバージョンされたリードの傾向を探るなど、分析の観点からもメルマガにおける勝ちパターンを模索しています。
メルマガ担当としてひとつ言えるのは、メールは万能ではありませんが、まだまだ死んでいません。今後は、従来「効果がある」と言われていても物理的な問題で実施できていなかった施策なども、試してみたいと考えています。
例えば2年前は配信数が充分ではなかったために効果が期待できなかった「ターゲティングメール」もそのひとつです。この2年の配信数の増加に伴い、そろそろ実施して効果をはかれるのではないかと考えています。
そのためにはどんなターゲティング(地域なのか、興味のあるカテゴリを抽出するところなのか、流入経路なのか……など)が可能なのか、より効果を高めるシナリオはどんなものなのか、などなど、考えること、やれることは多くあります。
企業によって目的・目標が異なるメールマガジンだからこそ、改善手法も様々かと思います。ぜひ細かくPDCAを回して、お客様に喜んでもらえるメールマガジンを模索してみてください。
シナジーマーケティングの見込み顧客向けメールマガジン事例シリーズ
- クリック率が4倍に!見込み顧客に読まれるメルマガになる4つのポイント【検証内容と実績値を公開】
- 【2016年度版】PDCAを回し続けて開封率25%をキープ!(本記事です)
※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。