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メールマーケティングでは効果測定が必須!チェックすべき7つの指標や具体的な改善策例などを解説

メールマーケティングでは効果測定が必須!チェックすべき7つの指標や具体的な改善策例などを解説

メールマーケティング施策では、メール配信によって顧客との信頼関係を構築し、自社が定める目的(商品購入や会員登録など)達成へとつなげます。顧客ニーズにピンポイントでマッチしたメールを配信できれば、より目的達成の可能性が高まるでしょう。

このメールマーケティングの実施にあたっては、配信後の「効果測定」が必須です。開封率やクリック率などの指標を分析し読者の反応を正しく把握することで、より効果の出るメール文面を作成できます。

しかし「短期的な売上につながらない」という理由で、メール配信の効果測定を後回しにしている企業も多いです。しかしメール配信には、顧客と長期的な信頼関係を構築する目的もあるため、必ず効果測定を行い将来的な売上を生み出せる状況を作っておきましょう。

本記事では、メールマーケティングにおける効果測定の重要性やチェックの指標、具体的な改善策の例などを解説します。

効果測定から改善施策の実施まで、PDCAを回した成功事例を紹介!

効果測定から改善施策の実施まで、PDCAを回した成功事例を紹介!

メールマーケティング成功のカギは、効果測定から改善施策のPDCAを回すこと。その成功事例を紹介した資料をダウンロードできます。

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メール配信後の放置はNG!メールマーケティングでは必ず「効果測定」を実施しよう

メール配信後の放置はNG!メールマーケティングでは必ず「効果測定」を実施しよう

メールマーケティングとは、メールを通じて顧客とコミュニケーションを取り、自社が定める目的(商品購入や会員登録、資料ダウンロードなど)達成へつなげるマーケティング施策です。

以前は、同じ情報を一斉配信する「メルマガ」が主流でした。しかし、ユーザーニーズの多様化に伴い、画一的なメッセージではなく「顧客が求める情報をピンポイントで届ける重要性」が増加しています。

メールマーケティング施策では上記の考えを基本として、顧客にマッチした情報を届けられるよう、ステップメールリターゲティングメールなどを実行します。

こうしたメールマーケティング手法やメリット、実施手順などを詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。

このメールマーケティングの実施に必須となるものが、「効果測定」です。

上記で解説したように、メールマーケティングでは顧客にマッチした情報を届けることが求められます。顧客にマッチした情報を届けるにあたって、漠然とメールを配信し放置することはNGです。のちほど解説する開封率やクリック率などの指標を参考にしながら、「読者はメールの内容に満足しているか?」「読まれやすい時間帯に配信しているか?」などを分析・改善しましょう。

中には「すぐ売上につながらない」という理由で、メール配信の効果測定を後回しにしている企業があるかもしれません。しかし、メールマーケティング施策は短期的な売上だけでなく、顧客と信頼関係を構築し長期的な購買を促進する役割もあります。そのため、効果測定を怠りテンプレート通りのメール配信だけをし続けると、信頼関係を構築できず長期的な売上に悪影響を与えるでしょう。

このように「短期的・長期的な売上」の両面から考えても、効果測定を行いメールマーケティング施策を改善することが重要です。

メールマーケティングの効果測定で優先的にチェックすべき7つの指標

メールマーケティングの効果測定で優先的にチェックすべき7つの指標

メールマーケティングの効果測定で優先的にチェックすべき指標として、以下の7つがあげられます。

  1. 開封率
  2. クリック率(CTR)
  3. 反応率
  4. コンバージョン率(CVR)
  5. 直帰率
  6. 配信解除(解約・停止)率
  7. エラーメール率(不達率)

1.開封率

開封率とは、配信メールを顧客が開封した割合のことです。以下の式で算出します。

開封率=(開封数÷有効配信数)×100(%)

そもそも開封されなければ、本文を読んでもらえずCTAまで至りません。そのため、開封率の数値が低ければ優先的に改善すべきでしょう。

開封率の平均値は、業界や配信数、配信頻度によって変動するため、一概には言い切れません。ただ、弊社シナジーマーケティング株式会社が実施した「業界別のメール開封率調査」の結果があるため、参考にしてください。なお、調査データ全体の平均開封率は「42.12%」でした。

NPO/非営利組織 40.02%
コンサルタント/HR/人材 41.07%
テクノロジー/通信 45.21%
ファイナンス 43.04%
医療 45.70%
観光/エンターテイメント/ホスピタリティ 45.21%
教育 43.26%
建築・建設 43.25%
広告/マーケティング/PR/メディア/デザイン 41.89%
自然産業 56.26%
小売り 42.22%
消費サービス 40.39%
政府機関 57.67%
製造/物流/エンジニアリング 38.38%

開封率を確認できるのは、プログラミング言語によって作成した「HTMLメール」のみです。テキストのみで作成した「テキストメール」の開封率は、チェックできないことが多いため注意しましょう。

HTMLメールの概要やメリット、活用が向いている場面などについては、以下の記事をご確認ください。

2.クリック率(CTR)

クリック率(CTR)とは、メール本文に埋め込んだリンクがクリックされた割合のことです。以下の式で算出します。

クリック率=(本文内リンクのクリック数÷有効配信数)×100(%)

クリック率が高ければ、「リンクに至るまでの文章で顧客の興味を醸成できている」「リンクの視認性がよい」などが読み取れます。

クリック率の平均値は「1〜3%程度」です。クリック率についても弊社独自の調査結果があるため、参考にしてください。なお、調査データ全体の平均クリック率は「6.64%」でした。

「前者:1〜3%程度」「後者:6.64%」と開きがありますが、これは前者のデータが「業界を問わず広く算出したもの」であるためです。弊社の調査データは「業界別でクリック率を出してから平均値を出している」「弊社サービスを導入いただいている企業の数値を参考にしている」ため、数字に開きがあります。

NPO/非営利組織 5.04%
コンサルタント/HR/人材 12.69%
テクノロジー/通信 11.18%
ファイナンス 9.98%
医療 12.25%
観光/エンターテイメント/ホスピタリティ 6.01%
教育 6.13%
建築・建設 4.84%
広告/マーケティング/PR/メディア/デザイン 5.67%
自然産業 10.20%
小売り 6.35%
消費サービス 4.21%
政府機関 6.87%
製造/物流/エンジニアリング 6.13%

クリック率および開封率の部分で説明した調査結果の詳細は、以下の記事でまとめています。

3.反応率

反応率とは、メール本文に埋め込んだリンクがクリックされた割合のことです。意味合いはクリック率とほぼ同じですが、算出方法が若干異なります。

反応率=(本文内リンクのクリック数÷メール開封数)×100(%)

分母がメール開封数であるため、前提として本文は読まれています。「本文を読んだうえでのクリック数」を計測するため、メリットの訴求文章や全体のレイアウト、CTAまでの文面、デザインなどのクリエイティブ面がどれくらい顧客に響いているかを、より詳細に判断できます。

4.コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率(CVR)とは、メール経由で自社が定めた特定のアクションを起こした割合のことです。特定のアクションとしては、例えば「商品購入」「ECサイトへの会員登録」「資料ダウンロード」などがあげられます。以下の式で算出できます。

コンバージョン率=(コンバージョン数÷有効配信数)×100(%)

コンバージョン率は、自社の目的達成具合を直接計測するため重要度が高いです。

コンバージョン率の平均値は、業種やアクション達成のハードル、商品の値段などに左右されますが「1〜5%程度」を見ておきましょう。

5.直帰率

直帰率とは、メール本文内のURLをクリックしたが、とくにアクションを起こさず離脱した割合のことです。以下の式で算出します。

直帰率=(直帰数÷本文内リンクのクリック数)×100(%)

移動したリンク先のコンテンツが読者の期待値を下回ると、直帰率は高くなります。リンクをクリックした読者を逃すのは機会損失であるため、直帰率が高い場合は改善を検討しましょう。

6.配信解除(解約・停止)率

配信解除(解約・停止)率とは、一定期間内にメール配信登録を解除した割合のことです。以下の式で算出します。

配信解除(解約・停止)率=(配信解除数÷有効配信数)×100(%)

配信解除率が高い場合は、「配信頻度」「ニーズとコンテンツのマッチ度合い」などから原因を割り出しましょう。

配信解除率の平均は「0.25〜1%程度」です。

7.エラーメール率(不達率)

エラーメール率(不達率)とは、読者に届かなかったメールの割合のことです。以下の式で算出します。

エラーメール率=(不達メール数÷有効配信数)×100(%)

エラーメールの発生理由として、「リストのアドレスが古い」「受信拒否されている」などが考えられます。

エラーメール率の平均は「1.5〜2%程度」です。

メールマーケティング施策の改善では「ABテスト」の実施が基本!

メールマーケティング施策の改善では「ABテスト」の実施が基本!

メールマーケティングの実施後は、上記の指標をもとに効果測定を行い改善策を考えましょう。配信結果を分析することで、より顧客にマッチしたコンテンツを作成できます。

効果測定では「ABテストの実施」が基本です。ABテストとは、文面を複数パターン作成して配信し、各コンテンツにおける成果の違いをチェックする手法を指します。効果測定したい項目以外は同一内容にしておくことで、「どの部分が指標に影響を与えているか?」を正確に把握できます。

効果測定したい指標ごとで、以下のように検証すべき項目は異なります。

開封率 件名・差出人・配信タイミング
クリック率 本文のクリックボタン(CTA)の「位置・数・メール内容との親和性」
コンバージョン率 訴求する商品・サービス・申し込みフォーム項目のユーザビリティ最適化具合

より具体的なABテストのやり方や実施期間の目安、よくある失敗パターンなどについては、以下の記事をご確認ください。

ABテスト以外にも多数紹介!メールマーケティングのTips集

ABテスト以外にも多数紹介!メールマーケティングのTips集

すぐに使えて成果につながりやすい、メールマーケティングのTipsをたくさん集めた資料です。

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効果測定の指標別!具体的なメールマーケティング施策の改善例を紹介

効果測定の指標別!具体的なメールマーケティング施策の改善例を紹介

上記で解説したように、メールマーケティング施策の改善では「ABテストの実行」が基本です。条件を変えてメール配信を繰り返し、指標の変化をチェックすることで、より効果的な施策を見つけられます。

それでは具体的に「効果測定の指標別」で主な改善施策例を見ていきましょう。今回紹介する内容はあくまで参考程度に抑えておき、実際の状況に応じて柔軟に改善施策を変えることが重要です。

なお、クリック率と反応率は算出式の分母が違うだけで意味合いはほぼ同じであるため、まとめて改善例を紹介しています。

1.開封率が低い場合の改善例

開封率が低い場合の改善例として、以下があげられます。

①メールの件名を変える

件名は開封率に大きく関わる部分です。メール本文でお得なキャンペーンや有益情報などを記載しても、中身の魅力が件名で伝わらなければ開封率は上がりません。

開封率を高めるには、件名に以下のような言葉を入れて「思わずクリックしたくなる工夫」を施すことが必要です。

お得/新しい/役に立つ/おもしろい/楽しい/あと◯◯個で終了/今だけ無料/メルマガ限定/2分でわかる/速報/緊急放出

件名の文字数は、「PCメール:20~30文字」「スマホメール:20文字以下」が適切です。絵文字を入れるのもよいでしょう。

②配信時間を変える

適切な配信時間帯は、ターゲットに応じて異なります。例えば企業へのメルマガの場合、「始業してメールチェックする9時頃」「昼食後にメールをチェックする13時頃」などが適切かもしれません。個人に配信するなら「自宅でゆっくりしている休日の20時頃」に送信するのもよいでしょう。

ただし深夜帯に配信すると、クレームやブランド価値の低下につながる可能性があるため要注意です。

③差出人名を「企業+個人名」で設定する

差出人名に個人名を含めると、読者が親近感を持ち開封率が高まるといわれています。継続的にメールを送る場合は、個人名を統一すると読者からも認識されやすいです。また、自社のオリジナルキャラクター名で送信すると、よりブランド価値を浸透させやすくなります。

さらに具体的な開封率を高める施策について知りたい方は、以下の記事内でまとめた「メールの開封率を上げるための6つのポイント」をご確認ください。

2.クリック率(CTR)および反応率が低い場合の改善例

クリック率および反応率が低い場合の改善例として、以下があげられます。

①リンクの配置を変える

一般的に本文内のリンクは、盛り込みすぎない程度に複数箇所へ設置します。冒頭と末尾の2箇所への挿入が多いです。しかし、文章の流れを見て「読者の興味を湧かせた状態で自然にクリックしてもらえそうな部分」があれば、積極的に設置しましょう。

②リンクのデザインを変えて視認性を高める

リンクの視認性が悪いと、読者はそもそもリンクの存在に気付きません。デザインや文言に以下のような工夫を施し、視認性を高めましょう。

  • 「会員登録で無料特典を受け取る」などインパクトがある文言をバナーに設置する
  • テキストリンクの色を赤などの目立つものにする
  • リンクのボタンサイズを大きくする

上記のような工夫によって、文章中のリンクを見落とされないようにしましょう。

③本文全体の画像や装飾を変えて興味関心を維持する

HTMLメールであれば、画像や動画なども挿入できます。「適度に画像を挿入してリンク部分まで飽きさせない」「重要な部分はテキストカラーを変えて目立たせる」など、リンクに至るまで離脱されないよう工夫しましょう。

④リンクの内容をメール本文とマッチさせる

そもそも「リンクの内容がメール本文とマッチしていない」ということもあるため、必要に応じて改善しましょう。例えば「リンク先でとりあえず公式LINEに登録してもらう」ということであれば、顧客としても気軽にアクションしやすいため、ある程度自社の魅力が伝わっていれば十分かもしれません。

一方で「個人情報を入力してもらい資料をダウンロードしてもらう」という場合、顧客の手間は増えます。そのため、「その手間をかけてでもダウンロードしたい」と思わせるような練り込んだメール本文を作るべきでしょう。

3.コンバージョン率(CVR)が低い場合の改善例

コンバージョン率が低い場合の改善例として、以下があげられます。

①CTA到達までに読者と信頼関係を構築する

読者を購買や会員登録などへ結びつけるには、CTAまでの文章で「役立つ情報」「自社製品のメリット」などを記載し、信頼してもらうことが必要です。この信頼関係が構築されておらず、興味関心も低い状態でセールスを仕掛けられても、読者はコンバージョンに至りません。

②コンバージョン先の内容で読者の期待値を超える

本文で読者の期待を高めても、移動したリンク先のコンテンツクオリティが低ければ、そのギャップが原因で読者は離脱します。コンテンツクオリティには、提供する情報の内容だけでなく「日本語が読みにくい」「画像が小さくて見にくい」なども含まれます。本文で適度に興味関心を引き立たせることも大切ですが、コンバージョン先とのギャップで離脱されないよう注意しましょう。

③最適な申し込み・登録フォームを設計する

顧客が「サービスに申し込みたい!」と考え、申し込みフォームまで到達しても、以下のような理由で離脱されることがあります。

  • 入力項目が多い
  • どこでエラーが出たかわからない
  • ページを離れると途中まで入力した内容が消える
  • 送信後に一括でエラーが表示されるため修正が面倒

せっかくコンバージョンしそうな読者を、フォーム段階で逃すのは機会損失です。上記を改善して読者にとって最適なフォームを設計(EFO)しましょう。

4.直帰率が高い場合の改善例

直帰率が高い場合は、リンク先コンテンツの改善が必要です。例えば「本文で煽った割に情報が薄い」「ページのセールス色があまりに強い」「求める情報が手に入らなかった」などが起きると、読者の期待値を下回り直帰率も高くなります。

メール本文と移動したリンク先のギャップをチェックし、読者の期待を裏切らないことが大切です。

5.配信解除(解約・停止)率が高い場合の改善例

配信解除率が高い場合の改善例として、以下があげられます。

①読者のニーズにマッチした情報を提供する

読者は求めた情報が手に入らなければ、受信の必要性を感じずメール配信を解除します。そのため、改めて自社の顧客情報を分析しニーズを正確に把握することが重要です。また、配信解除時にアンケートを行い解除理由を把握しておくことで、改善点が見つかりやすくなります。

②配信時間や頻度を考える

配信を解除した読者の中には「深夜帯の送信が多くて読まない」「配信頻度が多すぎて読む気が失せた」というケースがあります。メールの内容が高品質でも、配信時間や頻度に不満を持たれれば、そもそも読まれません。さまざまな配信時間や頻度を試しながら、自社のターゲットに最もマッチした設定を探しましょう。

6.エラーメール率(不達率)が高い場合の改善例

エラーメール率が高い場合は、配信リストの精査が必要です。リストに以下のような配信先が多いと、エラーメール率は上がります。

  • 読者のアドレス変更が反映されていない
  • 退職によって社用アドレスが使えなくなっている
  • 読者が受信拒否している
  • 読者の受信ボックス容量がオーバーしている

上記に該当するメールアドレスをリストから削除すると、エラーメール率は改善します。また、メール配信システムの中には「送信件数」に応じて料金が変わる製品もあるため、利用できないアドレスを削除すれば余計なコストも発生しません。さらに、エラーメール率が高いとスパムメール判定される恐れもあるため、できるだけ減らしたいところです。

メールマーケの実践テクニックを学ぶ「CRM導入の失敗事例と成功事例」

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メインの7つ以外にチェックしておくとよい指標

メインの7つ以外にチェックしておくとよい指標

上記の7つ以外に、以下の指標も参考にするとよいでしょう。

①メルマガ登録者数の推移

メルマガ登録者数自体の変動もチェックが必要です。増減には何らかの原因があるため、その原因を特定し「◯◯によって増加したから◯◯を強化しよう」「××の発生によって減少したので解消が必要だ」というように判断しましょう。

また、登録者数自体は変わっていなくても「先月100人が解除して今月新たに100人増加した」といった場合は登録者の属性が変わるため、増減以外にも注目しましょう。

②その他の細かい指標

その他にも、以下のように細かい指標をチェックしてもよいでしょう。

ROI 費用対効果を指す。メール配信に投下した人員やコスト、施策によって得られたリターンなどを総合して判断する。
開封デバイス 読者がメールを読んでいるデバイスを指す。読者が使っているデバイス割合によって「スマホの閲覧が多いのでデザインをスマホ寄りに作成する」などを判断できる。
カゴ落ち率 主にECサイトで用いる指標であり、「カートに入れたが購入まで至らなかった割合」を指す。メール本文内にECサイトへの移動リンクがあれば、カゴ落ち率をチェックし「具体的にどれくらい売上につながったか?」を判断することも有効。

メールマーケティングの効果測定で活用すべきツール

メールマーケティングの効果測定で活用すべきツール

メールマーケティングの効果測定では、以下のツールを活用しましょう。

  • メール配信専用システム
  • Googleアナリティクス
  • CRMシステムやMAツール

メール配信専用システム

メール配信専用システムには、無料〜月額数千円程度で導入できる製品も多いです。ただし、あまり安価な製品は利用できる機能に制限が発生します。詳細に効果測定し今後のメールマーケティング施策へ活用したいのであれば、料金にとらわれず幅広く比較・検討しましょう。

具体的なメール配信システムの種類や選び方などについては、以下の記事をご確認ください。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスなら、無料で開封率やクリック率、リンク先の直帰率などを計測できます。開封率とクリック率の測定には、それぞれ以下を設置することが必要です。

  • 開封率:「Measurement Protocol」で生成したURLをHTMLメール内の画像タグに設置する
  • クリック率:「URL 生成ツール」で専用パラメーターを作成してメールに設置する

CRMシステムやMAツール

CRMシステムやMAツールとは、それぞれ以下の意味を持つシステムのことです。

CRMシステム

顧客との間に信頼を構築し、関係強化を図るためのシステム。システム内で一元管理している顧客情報を活かして、さまざまなメールマーケティング施策を実行できる。

関連記事:CRM(顧客管理)システムとは?導入メリットや機能・選び方を解説

MAツール

見込み顧客の獲得・育成・選別までのプロセスを仕組み化して、マーケティング業務を効率化するツール。顧客を育成し「購買意欲を高めて営業担当者に引き渡す」までのフェーズを受け持つ。

関連記事:MAを導入するメリットは?機能や運用手順など知っておきたい基礎知識

上記のツールには、多くの場合でメール配信機能が搭載されています。「配信レポート」といった内容でクリック率や開封時間帯、読者のデバイスなどを把握できるため、効果測定に最適です。

「メールマーケティング施策の実行〜効果測定」をワンストップで行うならCRMシステムの活用がオススメ!その理由は?

「メールマーケティング施策の実行〜効果測定」をワンストップで行うならCRMシステムの活用がオススメ!その理由は?

上記で解説したように、メールマーケティングの効果測定で使えるツールにはさまざまな種類があります。もし「メールマーケティング施策の実行から効果測定までをワンストップで行いたい」のであれば、CRMシステムの活用が最適です。

メール配信専用システムは安価で利用できますが、どうしてもチェックできる指標に限界があります。また、Googleアナリティクスは無料で利用できますが、計測用のパラメーター設置や数値の読み取りなどを自力で行う必要があるため、専門知識を持っていないと運用は難しいでしょう。

一方CRMシステムでは、製品内に顧客情報が一元管理されています。この顧客情報をもとに、ステップメールやセグメントメールなどの各種施策を手軽に実行可能です。特別な専門知識を持たなくても、HTMLメールを作成したりABテストを実施したりできる環境が整っているため、業務を効率化したうえで効果的にメールマーケティング施策を行えます。さらにクリック率や開封時間帯、読者のデバイスなど、効果測定に必要な指標もシステム上で計測可能です。

もちろん、MAを活用するのもよいでしょう。ただし、MAは「見込み顧客の獲得→育成→営業担当者への引き継ぎまでを仕組み化し、営業活動の効率化を実現する」という目的で利用する製品であり、機能が複雑なものも多いです。そのため、初心者がいきなり使いこなすのは難しいかもしれません。

「メールマーケティング施策の実行〜効果測定まで」をワンストップで実施するなら、CRMシステムの利用を検討しましょう。コストはかかりますが、専門知識不要で効果的な施策を行い売上につなげられるため、長期的な視点で見れば高い費用対効果を誇ります。

CRMシステムの導入にあたっては弊社が提供する、メール配信機能が充実した「Synergy!」の利用もご検討ください!事前に設定したシナリオに応じてアプローチする「ステップメール」や、誕生日などの日付情報をもとに各顧客へ異なるタイミングでアプローチできる「オートメール」など、幅広く搭載しています。また、自社の施策に合わせ必要な機能を選んで導入できるため、「不要な操作に惑わされずシンプルに利用したい!」という方にもオススメです。

HTMLメールはテンプレートに従いWord感覚で作成できるため、特別な専門知識を持たなくても効果測定を実施できます。他にも「配信時間の制御」「届かなかった理由と合わせた未達メール率の確認」など、メールマーケティング施策の改善に必要な機能が豊富です。

「Synergy!」を活用して効果測定を成功させた事例

「Synergy!」を活用してメールマーケティング施策の効果測定を成功させた事例として、一般財団法人アジア太平洋研究所様の事例を紹介します。

同団体は、アジア太平洋地域が直面するさまざまな問題を解決し「持続的な発展に寄与する」ことを目的に活動している財団法人です。「アジア太平洋と関西 関西経済白書」の刊行や自主研究および成果発表、フォーラムなどを実施しています。

当時の同団体では、「実施したフォーラムやセミナーなどで接点を持った参加者や研究所の会員情報が一元管理されていない」「所員の多くが他企業からの出向者であるため2〜3年周期で担当者が入れ替わる」といった理由で、顧客情報が分散していました。

こうした状況下では、メンバーが入れ替わった際に「どこに何の情報があるのか?」がわからず、施策の実施や会員対応に支障をきたします。また、同団体では、「研究成果などの情報を広く発表する」ということをミッションに置いています。そのため、会員などのステークホルダーに対し、いかに「価値ある情報をわかりやすく届けられるか?」が重要でした。

そのため、誰でも滞りなく会員情報を取り扱えるよう「Synergy!」の導入をご決断いただきます。「適切なメール配信サービスを実現できる」「操作面や機能面の要件が一致している」「同団体のWebサイトを構築するCMSと親和性が高い」といった理由で選んでいただきました。

「Synergy!」の導入後は、主にデータベース・フォーム機能とメール配信機能の利用をメインに据えます。まずは会員情報の分散を解消するため、以下の2点を実施しました。

  • 「Synergy!」のデータベース機能を利用しセミナー参加者をリスト管理する
  • フォーム機能を使って「セミナー申し込み」「メルマガの購読申し込み受付フォーム」を作成する

フォーム機能を使った「メルマガの購読申し込み受付フォーム」

また、メール配信機能を使って「会員向けのメルマガ発信」も実施します。現在(インタビュー実施時点)はフォーラムの告知を月に2~4回配信しています。フォーラム参加者の9割が「メルマガ経由」という高い成果を残していますが、この結果に行き着くまでに、さまざまな改善施策を実施しました。

「Synergy!」導入前まで、同団体はテキスト形式でメルマガ配信を実施してきました。しかし、今までの配信メールを改めて読者の立場で見返した際、「研究結果を掲載する関係で文字量が非常に多くなるので、テキストメールだと読みにくいのでは?」「本当に最後まで読みたくなる文面になっているか?」ということに気付き、HTMLメール形式への変更を決断します。

このご決断をサポートするために、まずは弊社カスタマーサクセス担当から、基本的なHTMLメール作成方法をレクチャーさせていただきました。その後はディスカッションを繰り返し、以下のような改善案を実施します。

  • 経済予測の発表を図やグラフで可視化して「数値」を一目で伝えられるよう工夫した
  • シンポジウム講師の経歴ではなく顔写真を表示することで、参加のイメージを湧きやすくした
  • 申し込みボタンの文言を「申し込みはこちら→申し込みをする」という動詞に変更した
  • 定期的な発信内容を改めて精査し、不要なものをカットした

具体的な改善前後のメルマガ文面は以下の通りです。

具体的な改善前後のメルマガ文面

上記の改善施策の結果として、HTMLメールに切り替えてからすぐにメール開封率が上昇。PDCAサイクルを回した結果、最終的に「平均開封率は約40%・クリック率は約21%・配信メールのクリック率は約9%」というように、一般的なメール配信より高い成果を残しました。読者だけでなく出向先に戻った元出向社員からも、「見やすくなった」「作り方が知りたい」など良好な反応を得ることに成功します。

「Synergy!」のメール配信機能の活用や弊社担当者との話し合いを繰り返し、メールマーケティング施策を改善し続けた好例といえるでしょう。

一般財団法人 アジア太平洋研究所様の事例詳細については以下の記事をご確認ください。

効果測定を繰り返してメールマーケティング施策を成功させよう!

効果測定を繰り返してメールマーケティング施策を成功させよう!

メールマーケティング施策では効果測定が必須です。効果測定の結果を踏まえ適切な改善策を行うことで、メールがブラッシュアップされて目的達成の可能性が高まります。

効果測定の際は、主に以下7つの指標をチェックしましょう。

  1. 開封率
  2. クリック率(CTR)
  3. 反応率
  4. コンバージョン率(CVR)
  5. 直帰率
  6. 配信解除(解約・停止)率
  7. エラーメール率(不達率)

各指標の数値を追うことで、「開封率が低いから件名を変更しよう」「直帰率が高いからリンク先のコンテンツを見直そう」といった適切な改善策を考えられます。

効果測定自体は、Googleアナリティクスやメール配信専用システムでも実行できます。しかし、自力で行う部分も多いため、専門知識を持たない企業での利用ハードルは高いかもしれません。

その場合は、CRMシステムの活用を検討しましょう。CRMシステムでは、一元管理している顧客情報をもとに「メールマーケティング施策の実行〜効果測定」をワンストップで実行できます。MAのように、新規顧客育成を目的に複雑な機能を使いこなす必要がある営業活動に特化したシステムではないため、メールマーケティングの効果測定も含めてさまざまな施策で導入しやすいでしょう。「Synergy!」のように、手軽にHTMLメールを作成し効果測定できる製品も多いため、確実に自社の施策を改善したい企業にオススメです。

「Synergy!」の具体的なメールマーケティング機能については、ぜひ以下の資料をダウンロードしてご確認ください。

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●メールマーケティング虎の巻【基礎編】
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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。