【BtoBマーケ事例】意外と使える!
リードジェネレーションにチャット(chat)を活用
昨年末、Web接客のLivePersonが日本法人を設立しました。その際、チャット界にも海外の波が・・と感じたのを覚えています。
現在弊社では、広く使われているカスタマーサポートの用途ではなく、問い合せ(リード)を獲得するチャネルとしてチャットを活用しています。主な問い合わせ内容はサービスに関するもので、「こんなことはできるの?」「会員サイトの構築はできますか?」といった機能詳細に関する問い合わせが多いです。
ちなみに、弊社で利用しているサービスはサイバーエリアリサーチ社の「らくらくchat」。使い始めてまだ1年ちょっとですが、正直導入する前はどの程度の成果が出るのか想定すらできませんでした。しかし、今ではチャット経由のお問い合わせは増加傾向でチャット窓口を設置するメリットを実感しています。
2018/4/1:現在は「チャットプラス」を利用しています。
そこで今回は、1年間で出た成果をご紹介しつつ、BtoBのリードジェネレーションにおいてチャットは効果があるのかを考えてみたいと思います。
改めて、ここでいう“チャット”とは
いわゆる見込み顧客との会話を目的としたビジネスチャットです。利用の主な目的はCV(コンバージョン)数の向上です。既存のWebサイトに専用のタグを埋め込み、「どのページを、どのくらいかけて見ているのか?」「IPアドレスから導き出された組織名はどこか?」といった、サイトを回遊している顧客の行動をモニタリングしています。
このようなモニタリング情報を元に「何かお困りでしょうか?」と話しかけることで、訪問者とのリレーションを作ることができるツールです。
1年間やってみてどのような結果が出たのか
- コスト40,000円/月で、月間4件のCVを獲得
- チャット経由の受注率は38%!他流入チャネルよりはるかに効率がよい
※他業務の合間にチャット対応を実施できる2名の専任を設置(私佐々木含む)
正直なところ期待以上の成果が出ました。他の流入チャネル(SEM、SEO、展示会、セミナー等)と比較しても、はるかに効率のよい結果です。
考察
ではなぜ、このような結果が出たのでしょうか。
弊社のweb上のCTAは、資料ダウンロード、トライアル申込み、フォームや電話での問い合わせが主なところです。ここに共通して言えるのは、以下のような顧客情報を取得するということです。
- 氏名
- メールアドレス
- 電話番号
- 社名
- 住所
- 利用目的
- 活用想定
- お問い合わせのキッカケ
- 質問
この項目を見て大半の方は、「入力が面倒だ」「すぐ知りたいのに時間かかりそう」「何に使われるの?」と思うかもしれません。そういう方の多くは離脱してしまい、企業にとっては機会損失となります。
弊社の場合、チャットでは顧客情報を取得せず、ワンクリックで担当と会話できる状態にしています。よって、迅速に不明点を解消することができ、なにより顧客情報入力の手間が省けます。つまり、チャットは『問い合わせ障壁の低さ』と『スピード感(リアルタイム)』という2点が他チャネルよりも優れているといえます。
さらに私の感覚値ですが、チャット窓口でWebサイトから離脱しかけている方を掬うことができたことがも今回の結果につながった要因の1つかもしれません。
リードジェネレーションにおけるチャットの可能性
実は日本人のチャットへの抵抗感は他国よりも高く、アジア諸国と比較すると利用率が低いのが現実です。しかし、今後日本でチャットを使ったリードジェネレーションがスタンダードになるもしれないと私は考えています。
LivePerson CEOのロバート・ロカシオ氏は、「LINEをはじめとするチャットユーザーは日本でも確実に増えており、何よりチャットでのサポートを受けた場合、日本でのコンバージョン率は他国より非常に高い」とおっしゃっています。Web上での顧客とのコミュニケーションは今後も必要性が増してくるのは明確ですし、それに応じてチャットの存在感も増すのではないでしょうか。
とはいえ、メリットだけではありません。
チャットツールを導入するということは担当者が必要です。弊社は2名体制で9:00-18:00の間、常に対応できる状態にしていますが、担当はもちろんチャット対応のみが主ミッションではないので、他の業務と兼任です。否が応でも問い合わせがくれば手を止めて対応しなければなりませんし、これが結構大変です。皆様のチームに暇そうな人がいれば万事解決ですが、そんな方は滅多にいませんよね。
人手をかけてでもチャットをやるべきかは各々の判断になりますが、当社はそれでもやった結果、「このツールはあり!」という判断になりました。
以上、弊社の【BtoBマーケ事例】リードジェネレーション編でした。次回も弊社のBtoBマーケ事例をご紹介したいと思います。お楽しみに!
最後にチャットツールのご紹介
■LivePerson
ウェブサイトは自動販売機ではありません。バーチャルストアでお馴染みチャット界の黒船。
■らくらくchat
中国GoldArmor Technology社のチャットシステムをベースに、日本サイバーエリアリサーチ社が「IPアドレスから企業名の逆引き機能」を追加開発。IPアドレスから企業名の逆引き機能。
※弊社絶賛利用中
■Live800
■X-log チャット
■zopim
シンガポールのzopim社が開発。
※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。