【展示会向け】アンケートの質問・選択肢テンプレートで、アポ獲得!
「成果を出す!アンケート作成業務に必須の7つのポイント」の【事前準備編】/【アンケート作成編】/【レポート編】では、アンケートで成果を出すための基礎知識として業務の工程別にノウハウをご紹介しました。
そして、いよいよアンケート作成の実践編です。作成するアンケートの用途や業種別に、おすすめの質問文や選択肢のひな形・テンプレートをご紹介していきます。今回のテーマは「展示会アンケート」です。
この記事は、
- 展示会で集まった名刺を活用できていない
- 展示会でとったアンケートが営業活動につながっていない
- これから展示会に出展予定だが、何をすれば良いかわからない
- もっと良いアンケートシステムやサービスがないか探している
などの課題を抱えておられるマーケティング・販促担当者様にオススメです。
(1)展示会運営の流れと目的・ゴール・目標を整理する
それでは、まずは【事前準備編】でご紹介した<アンケートの根幹>となる「目的」「ゴール」「目標」を整理します。今回のアンケートを利用する展示会の出展目的を整理しましょう。展示会を成功に導くためには、運営の工程順に以下のようなポイントがあります。
※「展示会後のマーケティング10のポイント」より抜粋
展示会アンケートの作成業務は「展示会を運営すること」そのものの一部であり、これらは切り離せない関係です。展示会を成功させるためにはどのようなアンケートが必要かということを常に念頭に置き、その視点でアンケートの目的を整理し、質問や選択肢を設計するようにします。
(2)アンケートの目的と役割を考える
展示会の目的・ゴール・目標と、それに必要なアクションを掘り下げていきます。例えば、今回の展示会そのものの目的は売り上げの向上であるとします。ということは、単に認知度を上げるだけではなく、展示会が終わったあとに何か具体的なアクションにつなげる必要があります。
ゴールはアポイントの獲得であり、まずはアポが取れそうな来場者を見つける必要があることが見えてきました。ということは、展示会アンケートもこのゴール「アポ獲得」に貢献できるものにしなければなりません。
(3)アポ獲得につなげる展示会アンケート作成3つのポイント
展示会運営において、アンケートでアポ獲得に貢献できることとは何でしょうか。それは、アポ確度別の来場者リストの作成です。営業のアポ獲得をサポートできるような情報をアンケートで収集し、彼らの活動をサポートするようなリストを作成することです。
単なる「来場者アンケート回答リスト」では、どの来場者の回答なのかわからず、営業が電話やメールでアポを取る時に使うリストとしては不十分です。誰がどんなアンケート回答をしているのかがわかるリストでなければならない。ということは、まずはアンケート回答と名刺リストをマージする必要があります。
次に、アポ獲得できそうな来場者がわかれば、さらにアポ獲得率を上げられます。そのためには、アンケート回答を元に確度を分析した結果も、来場者別にわかるようにしておく必要があるでしょう。
このような、アポ確度別リストを作成し営業にアポ取りを依頼し評価するまでの工程は、「(1)展示会運営の流れと目的・ゴール・目標を整理する」でご紹介した「展示会後のマーケティング10のポイント」と同様です。ここでは、この中の「アンケートを設計する」という工程に注目します。
①設計の段階から、営業責任者と議論しながら進める
アンケートの質問項目は、設定したターゲット(この場合なら「アポ獲得できそうな来場者」)を抽出できるよう作成します。商材や業種業態によって必要な項目が異なる可能性があるので、この段階から営業マネジャーと共に戦略を立てることなどをおすすめします。アポ獲得に必須の情報は、実際にアポをとる営業の方が熟知しているはずです。一般的には、主に、以下のような情報が必要とされます。
- 名刺情報
→名前・電話番号・メールアドレスは、アプローチのため。住所は、対応するエリア(支店)の営業担当アサインに必要。役職は、決済権の有無を判別するため。決済権がある人に直接アプローチできる方が、成約・案件化・アポ獲得において確度は高いと判断できる。 - 自社を知っているか否か
→知っている方が確度高と判断。 - 購入時期はいつか
→時期が近い方が確度高と判断。 - 予算はいくらか
→予算が具体的な方が確度高と判断。 - 今回の来場目的
→なんとなく来場した人より「◯◯についての調査」のような具体的な回答をしている来場者の方が確 度高と判断。
どんな分野に興味があるか、何の商品を見たか、すでに商品を使っているか否か、など。
②回答率を上げるために、可能な限り来場者の記載する手間を省く
質問数が多いアンケートは、多くのブースを回る来場者に敬遠される傾向にあります。
- 名刺で分かることはアンケートでは聞かない
- 質問を厳選し、数をできるだけ少なくする
- できるだけ、選択肢を単一選択型にして単純明快にする
※選択式なら集計や確度の分析も行いやすいというメリットがあります。 - できるだけ、回答者の手間のかかる自由記述型項目は使わない
③個人情報の利用目的を明確にしておく
アンケートフォーム・用紙には、個人情報保護法に従い、取得した個人情報の利用目的を記述しておきましょう。これは、来場者に安心してアンケートに答えてもらうためにも、個人情報保護の観点からも、必須です。
※アンケートを作成する以外の展示会運営のポイントについては、弊社プレミアムコンテンツの「展示会後のマーケティング10のポイント」をご参考ください。
(4)ケーススタディー:質問文・選択肢設計のコツ
弊社が展示会で実施したアンケートや、弊社のお客様の事例をご紹介します。
ケーススタディー①:弊社シナジーマーケティングの展示会アンケート
弊社では、展示会のアンケートを2種類用意しています。1つが、営業担当が来場者対応履歴を記入する「ヒアリングシート」、もう1つが、来場者が記入する「アンケートカード」です。
ヒアリングシートは、営業担当がフォローするかどうかをその場で記入します。アンケートカードは、展示会終了後にマーケティング部門が仕分けをし、「アポ確度別リスト」を抽出します。アンケートカードは下記のような内容です。
会期後のスムーズな営業フォローを実施できるよう、来場者アンケートは、下記の2点を踏まえて、質問項目の設計を行います。
設問1で「ユーザー」か?「パートナー」か?を判別。
- 「ユーザー」にはキャンペーンなどのお役立ち情報をメールで案内。
- 「パートナー」にはパートナープログラムをメールで案内。
設問2で業種をヒアリング。業種に合ったソリューションをメールで案内
設問3、4で来場者の現在の確度を、営業担当者、コンパニオンなど全員で共有した基準で判別。確度の高い来場者は、会期中、会期後を問わず迅速にフォローし、成約率を高めます。
ケーススタディー②:弊社のお客様事例
また、弊社のシステムを利用し展示会アンケートで成果を出したお客様の具体的な事例も公開しております。ご参考ください。
→【シスメックス株式会社様】展示会業務を“一気通貫”でトータルプロデュース。名刺獲得が飛躍的に向上!来場者データベースから、優良見込み客を抽出。
(5)アポ獲得につながる「展示会後の営業対応フロー」
明確かつ迅速なフォローは成約率を高めます。
アンケートの確度ランクにもとづき、計画的かつ迅速に来場者フォローを行うと、効率的に展示会後の営業フォローが実施でき、時期を逃すこともなく、アポ獲得につながりやすくなります。
例えば、導入時期が決定している「ランクA」の来場者には、すぐにフォローをすることで商談の確率が高まります。会期中毎日、ランクAのアンケートのみ抽出し、営業担当者にリストを渡し、フォローを指示しましょう。
直近の導入予定はないがニーズはある「ランクB、C」の来場者には、展示会終了後からリードナーチャリングを行います。B、Cの来場者をその気にさせる、その気になった時を逃さないためにも、効率的かつ低コストで来場者にアプローチできるメールマーケティングの活用をおすすめします。
いかがでしたでしょうか。一言で「アンケート」と言っても、その目的や役割によってアンケートの内容や行う業務が大きく変わることを、想像していただけたでしょうか。次回は、「顧客満足度調査のアンケート」について取り上げる予定です。
※アンケートを含めた展示会運営全体のノウハウ詳細については、弊社プレミアムコンテンツの「展示会後のマーケティング10のポイント」、アンケートそのものの基本ノウハウについては別記事の「成果を出す!アンケート作成業務に必須の7つのポイント【事前準備編】/【アンケート作成編】/【レポート編】」をご参考ください。
成果につながる展示会の鍵は、“展示会後のマーケティング”にある!
展示会後のマーケティング10のポイント
展示会の企画から終了後のフォローまでの一連のプロセスと、その実現に必要なポイントを10個にまとめました。
初めて展示会運営に携わる方には一連の流れを学べる入門書として、展示会運営に課題を感じている方々には解決の糸口をつかむための手引き書として活用いただけます。
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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。