知らないと損をする!リストやデータ作成・整理に使える6つのExcel(エクセル)小技集
CRMやマーケティング関連の業務効率を向上させるためのヒントやコツ、便利ツールなどをピックアップしてご紹介いたします。
今回は、データの重複チェックやデータクレンジングなどの「データの名寄せ」を簡単に効率化できるExcel(エクセル)の機能や関数です。
- リストやExcelファイル内に重複データが存在している
- データクレンジング作業に時間がかかる、業務効率を向上させたい
- 顧客データのメンテナンスの実施が必要なのに、Excelが苦手
などの課題を抱えておられるマーケティング・制作担当者様にオススメです。
1. 重複データのチェック・一括削除
リストの名寄せや大量のデータをクリーニングする際に、避けては通れないのが「データの重複チェック」です。以下のような単純なリストの場合は、Excelの【重複を削除】ボタンや【IF関数】を使うと、一括で重複データの削除が可能です。
【重複を削除】の機能を利用する(Excel2007/2010のみ対応)
※図内のデータは架空のデータであり、実在のデータとは関係ありません
Excel2007、2010以降のみ対応
ただし、この方法では重複データは自動的に削除されてしまうので、他の情報も考慮した上で名寄せを行うような時には、利用できません。その場合、【IF関数】を使った別の方法もあります。
また、この方法であればExcel2007以前のバージョンでも実施が可能です。
下記の記事にその詳細や、名寄せ・データ整形時全体のポイントについて記載されているので、ぜひご参考ください。
初めての『顧客管理』 Vol.3 ~顧客管理の第一歩、インポート前のデータ整形~
→「データ整形のコツその2:Excelを利用した名寄せ」
2. 複数データの一括変換(置換)
氏名の間の半角・全角スペースや、セル内のデータを区切る「、」や「,」などの記号が統一されていない、ということもよくあります。その場合に使えるのが、Excelの【置換】の機能です。
3. 全角文字を半角に(ASC関数)・半角文字を全角に(JIS関数)
英数カタカナの保存形式は、システムや運用によって異なります。複数のデータをマージする際に、Excel上で文字の全角半角を統一する作業もよく発生する業務のひとつです。その際、【ASC関数】や【JIS関数】を使えば、データの一括変更が可能になります。
なお、【ASC関数】は全角英数カナ文字を半角にしますが、半角の存在しない漢字やひらがなは無視します。半角→全角の場合は、同じ要領で【JIS関数】を利用します。
4. セルの一部を抜き出す(RIGHT関数、LEFT関数、MID関数)
- 住所の都道府県だけ抜き出す
- IDの下4ケタのみ抜き出す
など、データの一部のみを抜き出す場合は、この関数を使います。
【RIGHT関数】(右から◯文字)も、下の図④の【LEFT関数】と同じ要領で利用できます。【MID関数】は、開始位置と文字数の設定が必要です。
5. 複数のセルを一つのセルに(CONCATENATE関数/&演算子)
4は、ひとつのセルのデータを分解する方法ですが、こちらはその逆。
複数のセルのデータを、ひとつのセルにまとめる関数です。指定したセルを結合した値を返します。
- 別セルの「姓」と「名」をまとめて「氏名」の形式で表示させたい
- 「都道府県」と「都道府県以外」のデータを結合してひとつの住所情報にしたい
などの場合に、これらを利用します。
6. 日付データを文字列に・8ケタの文字列を日付に(TEXT関数)
日付データをどのように扱うかも、システムや運用によって大きく異なります。TEXT関数を使えば、日付⇔文字列どちらにも一発変換ができます。
日付データを文字列に
8桁の数字を日付データに
以上、データの名寄せ・データクレンジングなどの業務の際によく使うExcelの機能や関数をご紹介しました。ぜひご活用いただければと思います。
Excel(エクセル)小技集シリーズ
- 【初級編】リストやデータ作成・整理に使える6つのExcel小技集(本記事です)
- 【中級編】データ整理・名寄せに使える6つのExcel小技集
- 【上級編】データ・リストの名寄せに使えるExcel小技集~上級編①
- 【上級編】データ・リストの名寄せに使えるExcel小技集②
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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。