Pardotの新機能「Engagement Studio」を使ってみた ~ドリッププログラムとの違い~
※本記事に記載のPardotは、2022年4月7日にMarketing Cloud Account Engagementに製品名が変更になりました。
2016年春ごろ、Pardotにいくつか新しい機能が追加されました。大きなところでは、製品やサービスごとにスコアリングできる機能や、複数の条件を掛け合わせてシナリオを作成する「Engagement Studio」になります。
7月~8月にかけて、社内で「Engagement Studio」を使って顧客のナーチャリングを実施しました。
2回に分けて「Engagement Studio」を使ってみたレビューをお届けします。今回は、施策の内容やドリッププログラムとの違いを紹介します。
<目次>
Engagement Studioとは
Engagement Studioは、「ひとつの画面上で1対1のカスタマージャーニーを構築し、ビジュアル化、効果の検証、パフォーマンスの測定を行うことができるツール」です。Engagement Studioを活用することで、誰でも簡単にB2B企業の購買担当者に向けたジャーニーを作成することができるようになります。
Engagement Studioとドリッププログラムの違い
PardotにはEngagement Studioのほかに、「ドリッププログラム」というシナリオメールを配信できる機能があります。
ドリッププログラムは、途中でスコアリングを付与したり、メール内の特定のURLのクリック状況を基にシナリオを分岐させたり、スコアを付与させることはできません。Web上の行動でドリッププログラムのシナリオを分岐させる要素としては、「メールを開封したか」「メール内のURLをクリックしたか」の2点のみです。
Engagement Studioは、以下の情報を掛け合わせたシナリオの分岐が可能です。
- メールに関する各アクション
開封やクリックだけでなく、「メール内の特定のURLをクリックした」などより詳細な条件を指定できます - Web上の行動
「フォームから申し込みがあった」「ファイルをダウンロードした」など - 見込み客の属性情報
「役職名に“部長”を含む」「住所に“東京都”を含まない」といった、見込み顧客の部署や役職など
行動と属性情報の掛け合わせができるようになったことで、より見込み客に必要となる情報を的確に届けられるようになりました。
Engagement Studioでの設定
Engagement Studioで利用できる要素
- Action
メールを配信する、スコアを付与する、リストに追加する、などを実施 - Trigger
○日以内にメール内リンクをクリック、フォームにアクセス、ファイルをダウンロードした、などをトリガーとして設定することが可能 - Rule
スコアが100以上、役職に部長含む、など条件を設定できる - End
プログラムを終了する
Engagement Studioを活用したシナリオ
Engagement Studioの機能を一通り利用してみようと思い、以下のようなシナリオを準備しました。
初回のメール配信から分岐を行い、開封した方にはそのままメールを配信し、未開封の方で広告のURLを踏んだか否かを起点にメールを配信する、といった内容になります。
▲Engagement Studioのシナリオ
シナリオを基に設定した内容がこちらです。
▲実際に使用したEngagement Studio ※クリックで拡大
途中経過を確認してシナリオを微調整するために、極力リストに格納されている人たちに対して、ある程度同じタイミングでメールを送る必要がありました。ただ、人によってメールの開封するタイミングは異なるので、本来進むべきステップを極力あわせるべく、Tagを付与するようなアクションを追加することにしました。
各顧客に合ったタイミングでメール配信を実施するのが、Engagement Studioの本来の使い方です。今回私たちがテストしたように、顧客ごとのタイミングではなく一斉配信に近い形でメールを送りたい場合には、手動でメールを送るほうがよいなと感じました。
次回、Engagement Studioを利用した結果をご紹介いたします。
※本記事の内容は執筆当時のもので、現在とは一部仕様が異なる場合があります。ご了承ください。
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