リードナーチャリングをデザインする名刺管理アプリ
2013秋
リードナーチャリングを担当する方だけでなく、名刺交換をする機会がある方なら一度は名刺のデジタル化を考えたことがあるのではないでしょうか。
私もそのひとりです。
未だにアナログなファイル管理……。
今回は名刺管理アプリについて調べ、いくつか実際に使ってみたのでその検証結果をご紹介したいと思います!
早速調べてみると、どうやら大前提として2分類されるようです。
- 組織利用系
- 個人利用系
組織利用系は、展示会など大量の名刺を獲得するケースや少人数での商談での名刺交換など様々なビジネスシーンで活用できます。個人利用系は、スマホで簡単に名刺を管理されるのに理想的な印象です。
組織利用系のツール
A) 営業管理ツール
「机に眠っている名刺をビジネスチャンスに!」という謳い文句が多いです。
サービスはSansanが代表的ですが、他サービスと連携してるものなど多数存在します。
展示会からリードナーチャリングを一貫して行いたいという方にもオススメで、スキャナを活用することでさらに利便性がアップします。
■Sansan
CMでお馴染みのシェアNo.1の名刺管理ツール。名刺情報を専任のオペレーターが記入するので記入ミスがほぼゼロ!10月の展示会シーズンは人件費がやばそうです・・・。
展示会からのリードナーチャリングに必要な案件管理やメール配信もできるようで、機能面も魅力です。
■SkyDesk
富士ゼロックスが提供するSkyDeskシリーズでCRMと並んだ名刺のデータ化ツール。30,000枚の名刺管理が可能。CRMツールと連携可能なので、顧客管理まで一貫して実施できる特徴があります。なんと、レコード数の制限がないらしい(!)
他にも同様のツールが複数あるようですが、このようなツールはグループや部門単位での導入が前提なので、個人で気軽に始められないというデメリットがあります。とはいえ、組織利用を前提とすればいいツールです。
B) 入力と更新の自動化ツール
クラウドの利用でデータ入力と情報更新を自動化する事を売りにしております。こちらもSansanのEightが有名ですが、類似サービスはそれなりにあるようです。
■Eight
Sansanが提供するサービスです。ユーザー数は10万人を超え、急速にユーザー数を伸ばしている名刺管理ツールです。
こちらのツールはスマートフォン、PCの両方からデータを編集したい方にオススメです。
特徴は人力OCRによる正確なデータ化、電話やメールをワンタッチで活用可能、名刺情報に変更があった場合に自動的にアップデートという点です。
以前から人力OCRに興味があったので、早速Eightを利用してみました。
アカウントを作成すると、名刺登録依頼が1日目で30件弱きました!業務柄、積極的に外にでるタイプではないので非常に驚きました。Eightユーザーの多さを肌で感じました。
名刺だけでなく、FacebookやGmailなどと連携して、知り合いとつながることも可能です。これ・・・完全にSNSですね!
実際に名刺を読み取ってみると、専任オペレーターが記入していることもあり非常に正確で、後に名刺情報を修正するといった手間は一切ありませんでした。
手作業での登録のため読み取りから登録まで時間のタイムラグがあることは若干気になりますが、私の場合は2時間程度でしたので、ストレスは一切感じませんでした。
■すごい名刺登録
すごい名刺登録も使ってみました。Eightと同じく、SNSとオペレーターの手作業での入力(人力OCR)が特徴です。
会員登録画面でFacebookログインができます。Gmailとは連携できないみたいですね。
こちらもEightと同様に使いやすく、個人単位での名刺管理にはもってこいのツールです。
ログイン後、名刺ボックスが表示され自分の名刺情報を登録します。自分の顔写真も登録できます。特筆すべき点は識別精度100% です。読み取りミスを限りなくゼロに近づけたい方にはうれしいサービスです。恐るべし人力OCR!!
このツールのデメリットとして感じたのは、自動化の反面、自由度が低い点です。営業管理系ツールほど、様々なビジネスシーンでフレキシブルに活用できません。その理由のひとつに、名刺の認識データが届くのに時間がかかる点があります。遅いときは24時間を超えることもあるようです。
また、お互い同じツールを使ってると名刺情報の交換や更新が便利と謳っていますが、そんなにたくさんの方が同一ツールを使っているとは考えにくいですね。
個人利用系ツール
こちらは、取り込みのOCR (光学文字認識) 精度や検索等管理機能に重点をおいたものが多いです。周囲環境に左右されず、個人に最適な(効率的な)ツールを気軽に試したい方にオススメです。
iPhoneやAndroid端末のカメラを使って名刺を撮影、OCR処理します。クラウドと連係もできます。ただ、1枚ずつの撮影になってしまい複数の名刺を処理するのことはできないので、あくまで個人向けです。
A) 海外系OCR重視型
先駆者としてスタンダードになりつつあるWorldCard Mobileは、弊社でもセミナー展示会等の名刺取り込みツールとしてずいぶん前から利用してます。人力OCRのように時間がかからず、高精度なOCR処理なのでとても重宝しています。
■WorldCard Mobile
このアプリケーションの特徴は、スマートフォンのための名刺読み取りアプリということです。OCR (光学文字認識) 技術を使って名刺情報をユーザーの連絡先情報に転送し、連絡先情報を閲覧・管理できます。そして、連絡先に直接電話をかけたりSMSやEメールを送ることも可能です。また、Mac PC/Windows PC/Android携帯/WP7携帯など、全てのデバイスで連絡先を管理できます。
展示会で獲得した名刺を読み取り、すぐにフォローしないといけない状況では使いやすいツールです。ただ、書式によっては認識されないなど認識精度は人力OCRにく比べれば低いというデメリットはありますので人的な修正が必要になります。
B) 他サービス連携型
住所録アプリと連携するものが多いですが、利用者の多いEvernoteと連携するものが増えています。
管理機能を使い慣れたアプリで利用できるところがメリットです。
■Cardful
Evernoteを使って名刺管理をするための専用アプリケーションです。
正直、機能的にはまだ未完成の商品ですが、Evernoteで情報を集約したいという方で、そこまで頻繁に名刺交換を行わないという場合には必要十分なツールです。
総評
名刺管理ツールは、利用シーンやニーズによって使い分ける必要があります。
私の名刺管理のニーズは、
- 個人的にスマホで気軽に活用したい
- 正確なデータ入力で修正作業なし
という2点でしたので、『Eight』か『すごい名刺管理』がマッチしました。
リードナーチャリングまで行いたい展示会後の名刺登録は『Sansan』か『SkyDesk』がオススメですし、展示会で獲得した名刺リストのデータベースは必要なく、名刺登録だけツールで行いたいというのであれば『World Card Mobile』がオススメです。弊社の場合データベースは別で持っているので、展示会のときは『WorldCard Mobile』を利用しています。
皆さんも自分に合った名刺管理ツールを是非利用してみてください!
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