Movable Inkとはどのような会社なのか、まとめてみました
2017年2月22日に、弊社はMovable Ink(本社:米国 ニューヨーク、CEO:Vivek Sharma)と同社が提供する動的コンテンツ表示エンジンである「Movable Ink」のリセラー契約を締結しました。
今回は、「Movable Ink」とはどのような会社でどのようなサービスを提供しているのか、概要をご紹介します。
<目次>
どのような会社か
Movable Ink 社は動的コンテンツ表示エンジンを提供するベンダーです。Vivek SharmaとMichael Muttにより、2010年11月にニューヨークに設立されました。
2011年10月、Contour Ventures、Metamorphic Ventures、ff Ventures、Kima Ventures等のベンチャーキャピタルとJoshua Baer、Bob Pittman、Andy Russell、Alan Laiferら著名人から130万ドルの資金を調達。2013年5月には出資社にIntel Capitalも加わり、さらに1,100万ドルの調達に成功しました。2011年の”Silicon Alley 100”にも選出されています。
ニューヨーク本社に加え、2013年にロンドン、2015年にサンフランシスコにオフィスを設立。2016年現在、顧客数は400社以上、従業員は150名程度。
短期間での大きな成長率が評価され、各所の2015年度急成長企業ランキングにノミネートされました。
- アメリカのビジネスメディアInc.社が発表する”5000 List of America’s Fastest-Growing Companies 2016”で第202位
- Deloitte社の” Deloitte’s Technology Fast 500 2016” で第56位
- ニューヨークのビジネス紙”Crain’s New York Business”の”NEW YORK’S FASTEST-GROWING COMPANIES 2015”で第14位
主要取引先には、下記のような有名な企業が並んでいます。
- 小売業者:
American Eagle Outfitters、AutoTrader、Bass Pro Shops、Boden, Chicos、Dunkin’ Donuts、Finish Line、GrubHub、McDonalds、Saks Fifth Avenue、Starbucks、Under Armor、Urban Outfitters など - 金融関係
Allianz、Dow Jones、e*Trade、Fidelity、Oppenheimer Funds、PayPal、The Hartfordなど - メディア業界
ABC、Comedy Central、Comcast、Disney、ESPN、TIME、The New York Times、TV Land、Spotify、Viacom、Yahoo!など - 旅行業界
Best Western、Delta、Four Seasons、jetBlue、Hyatt、Virgin America など - テクノロジー業界
eBay、eHarmony、Microsoft、SKYPE など
2016年12月に、公式ブログで設立からの6年間を振り返るインフォグラフィックを公開しています。Movable Inkで作成されたコンテンツの表示数の推移とともに会社の成長が描かれています。
[Infographic] Movable Ink’s Timeline of Contextual Marketing(公式ブログ)
Movable Ink とはどのような製品か
「Movable Ink」はメールに差し込む動的コンテンツを生成できるシステムです。Movable Inkで作成したコンテンツをメール文中に差し込むと、メール受信者のリアルタイムのシチュエーションに合わせたコンテンツを自動的に表示します。
このような受け手の環境や状況に合わせて顧客の文脈に沿ったコミュニケーションを実施するマーケティング手法は「コンテクスト・マーケティング」と呼ばれています。
顧客一人ひとりのストーリーで伝える、「コンテクスチュアルメールマーケティング」
Movable InkはContent(コンテンツ)×Context(文脈・状況)の考え方で個々人に合わせたメールコンテンツを届けます。
コンテンツの出し分けは大きく4つのパターンに分けられます。
- Personalization(パーソナライズ化)
- Automation(自動化)
- Optimization(最適化)
- Innovation(新コンテンツ)
1. Personalization(パーソナライズ化)
顧客の属性情報やリアルタイムでの行動情報によりコンテンツを出し分けます。
(条件例)
- 属性情報:氏名、住所、会員属性など
- リアルタイム情報:閲覧デバイス、現在地、天気、時刻
(施策例)
メール文中の画像情報に顧客名を挿入
▲ユニフォームに受信者の名前を差し込み、エンゲージメントを高める
2. Automation(自動化)
表示させるコンテンツの中身を、時間や位置に合わせて自動的に変更します。
(自動化例)
- 自社ECショップ:在庫情報、セール金額、現在の会員ランク
- 天候:現在地・現在時刻に合わせた天気、気温
- 地図:現在地に合わせたマップ
- 時刻:現在時刻、ある時間までのカウントダウン
- SNS:Twiter・Instagramのリアルタイムフィード、RSSフィード
(施策例)
指定したハッシュタグでポストされている投稿をメール中に表示
3. Optimization(最適化)
ABテストをリアルタイムで実施する機能です。
2つの配信クリエイティブを用意し、クリックの表示しきい値を指定します。最初はランダムにクリエイティブを表示させますが、途中からは先に一定のしきい値に達したクリエイティブパターンのみを表示させるようになります。
(施策例)
背景画像を変えた2パターンのクリエイティブでのABテスト
4. Innovation(新コンテンツ)
(コンテンツ例)
- アクションボタン:SMS送信ボタン、電話発信ボタン
- エンターテイメント:ビデオ、リアルタイム投票
(施策例)
メール表示コンテンツのクリックでの人気投票をリアルタイムで表示する
「Movable Ink」はコミュニケーションの可能性を広げ、遍く世界でブランドと顧客との間で本当のパーソナライズ化されたone-to-oneの対話を作り出すことが自分たちのミッションだと謳っています。
メール受信者一人ひとりのストーリーに合わせたコンテクスチュアルメールマーケティング、始めてみてはいかがでしょうか。
※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。