あなたの仕事に必要な情報だけがどんどん集まる!
最新の「三種の神器」
「ネットは広大だわ。しかし逃げることは出来ない。」
~GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊(草薙素子)
2006年。日本語のブログが地球上に存在するブログの約37%を占め、英語や中国語を抜き世界第1位となりました。時を同じくして、Twitterがサービスイン。2012年9月にはFacebookのアクティブユーザー数が10億人を突破…。簡単に誰もがインターネット上に情報発信できるようになればなるほど、この10年弱の間に、インターネット上の情報も飛躍的に増え、その内容もさまざまになりました。それと比例し、インターネット上から必要な情報を探すためのツールやサービスも乱立し、どれを使えば良いのかも分からないし、比較検討するのも手間がかかってしまいます。このような状況に対して、昔以上に情報収集が面倒になったと感じる人は、多くなったのではないでしょうか。
その一方で、ITの普及により仕事にスピードを求められる場面も増え、調査や資料作成のためにはインターネット上の情報も欠かせない状況になりつつあります。
<知らなければ1時間かかる仕事も、知っていれば1分で終わる>というような事態を目にすることも多くなりました。もはや、仕事をするにも、インターネット上の情報から逃げることができなくなりつつあります。
前回、インターネット上にあふれる情報のなかから「より効率的に」業務に必要な情報にたどり着くための検索技について書きました。今回は「さらに効率的に」仕事でも使える『最新の情報収集ツール・サービス』がテーマです。
- 競合他社や業界動向などの情報収集や調査が苦手
- 提案書、企画書、調査報告などの文書作成に時間がかかる
- コンテンツ作成時のフリー素材探しに手間取っている
などの課題を抱えておられるすべてのビジネスマン・ビジネスウーマンにオススメです。
1.仕事に関する情報を選定し定期的に届けてくれる『キュレーションサービス』
最近注目されているのが、<キュレーション>をコンセプトにした情報収集ツールです。
<キュレーション>とは、博物館や図書館の館長や管理者をさす「Curator(キュレーター)」から派生した言葉で、彼らが館内の展示物を見やすく整理するように、<インターネット上の情報を収集し見やすい形にまとめること>
いわば、キュレーションサービスは、あなたがわざわざ検索をしなくても、あなたにとって必要なネット上の記事やニュースを勝手に選んで届けてくれるサービスであるといえます。
現在あるキュレーションサービスには、大きくわけて2種類あります。
(1)システムによるキュレーション
『Gunosy』というサービスが有名です。その他にも、『SmartNews』など大手新聞のニュースやネットニュース記事からキュレーションをしてくれるサービスもあります。すべて無料で利用でき、基本的には、どれも自分のFacebookやTwitterの分析結果をもとに記事をおすすめしてくれます。さらに、その後おすすめされた記事をクリックしたりタグをフォローしたり、使えば使うほどその精度が高まるという特徴も持っています。
私の場合、プライベート用IDではFacebookやTwitterと連携して利用、仕事用IDは会社のメールアドレスのみでアカウントを作成し、仕事関連の記事やタグ(キーワード)のみをフォローして利用しています。ちなみに、仕事用として使う場合は、ニュース記事がメインになる『SmartNews』の方が使いやすいかもしれません。
(2)人によるキュレーション
『NAVERまとめ』や『はてなブックマーク』が有名です。どちらも、ブラウザのブックマークのような機能の発展形です。気になるインターネット上の記事をブックマークのように登録しておくと、パソコンが変わってもこのサービスにログインすれば、どこからでもブックマークした記事のリストが確認できます。
また、それと同じように他のユーザーも、それぞれのテーマや視点で記事をまとめたり、登録しています。そして、それらもネット上に公開されているので、自分の気になるキーワードや、まとめをしているユーザーをフォローすることで、それらからキュレーションされた情報を見れるようになります。
私の場合、『はてなブックマーク』は主にネット上の情報メモとして利用(一部仕事上似たような趣向のユーザーをフォロー)しています。『NAVERまとめ』は、まとめページのブックマークとして利用する以上に、仕事に関するキーワードのタグを活用しています(※活用方法の詳細は「4. 今までの情報収集・共有サービスを組み合わせて、さらに楽しく効率的に」で詳述します)。
2.仕事に関係するキーワードが含まれる新着コンテンツを教えてくれる『Googleアラート』
『Googleアラート』とは、指定のキーワードに関連する最新のGoogle検索結果(ウェブ、ニュースなど)をメールで配信してくれるサービスです。Googleのアカウントを持っていれば、誰でも無料で利用できます。
ネット上では常に莫大な数の情報が生まれては消えていきますが、事前に気になるキーワードを登録しておくだけで、Googleがあなたの代わりに随時Google検索をし、ヒットした新着コンテンツのみを教えてくれます。
私の場合、仕事での活用では「インバウンド・マーケティング」や「コンテンツマーケティング」「CRM」などの仕事に関係するキーワードを登録し、新着があればGoogleからメールで届くよう設定しています。私にとって『Googleアラート』は、業界の最新トレンド情報を集めてくれる秘書のような存在です。
3.競合他社のサイトなどで更新があればすぐに知らせてくれる『はてなアンテナ』
『はてなアンテナ』とは、気になるサイトの更新があれば、メールでその内容を通知してくれるサービスです。こちらも、はてなのIDを持っていれば、誰でも無料で使えます。
私の場合、国内外の競合他社サービスのサイトURLや仕事上必ず最新情報を確認したいページのURLをアンテナ登録し、更新がある度にその内容がメールで届くよう設定しています。わざわざ毎日あちこちのサイトを巡回して調査をしなくても、一度設定するだけで『はてなアンテナ』が私の代わりに競合他社調査や最新情報の収集などの事務仕事を担ってくれています。
4.今までの情報収集・共有サービスを組み合わせて、さらに楽しく効率的に
すでに皆さんご存じのツールやサービスと、ご紹介した三種の神器を組み合わせると、さらに楽しく効率的に情報収集が可能になります。
集まった情報を『ソーシャルメディア』であなたが発信することで、フォロワーや友だちの輪が広がり、情報だけでなく人とのつながりにも発展するかもしれません。仕事でソーシャルメディアを活用する場合なら、FacebookやTwitterだけでなく、ビジネス向けの『Linkdin』や社内用ソーシャルサービスの『chatter』なども有効活用できるでしょう。
私の場合は、仕事上気になる海外のサービスが提供しているLinkdinのグループに属して、リアルタイムな情報収集を行うために利用しています。
それ以外にも、ブログ全盛時代に一般的になった『RSSリーダー』があります。つい先日の7月1日にサービスを終了したGoogleリーダーからの移行先として、急激に有名になった『Feedly』も非常に使いやすいのでオススメです。今回ご紹介した『NAVERまとめ』や『はてなブックマーク』『Googleアラート』『はてなアンテナ』は、どれもRSSデータを配信しているので、これらの情報もすべてRSSリーダーでまとめて管理できるようになります。(「1-(2)人によるキュレーション」のところでお話した活用方法というのがこれです。)
私の場合、たとえば『NAVERまとめ』のタグのページはRSSデータも配信しているので、それを『Feedly』で受信しています。上の画像でいうと、「インバウンド・マーケティング」というページが更新されると同時にRSSデータでその更新情報が配信されるので、『Feedly』で自動的にそれが受信できるようになります。
『はてなブックマーク』『Googleアラート』『はてなアンテナ』に集まる情報のほとんども、RSSデータを配信していますので、こちらも『Feedly』でまとめて受信しています。このように、RSSデータを活用すると、情報を受け取るだけなら『Feedly』さえチェックしていればほぼ問題ない環境をつくることができます。あちこちのサービスにログインし確認する手間も省けてとても便利です。
メールマガジンもまだまだあなどれません。特に、弊社のようなIT業界は、やはりまだまだアメリカの方が先進的な取り組みやサービスが多いので、アメリカのマーケティングに特化したClickZのようなポータルサイトのメールマガジンは、手軽に海外の業界動向を知ることができるツールとして重宝しています。
以上、仕事や業務に使えそうな情報収集サービスやツールを一部ピックアップしてご紹介しました。どのサービスもとても簡単にはじめられますので、もしまだご利用でないものがあれば、ぜひ活用してみてください!
業務効率を上げる!
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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。