BtoC企業でCRMシステムが重要な理由とは?ツール導入のメリットや選定のポイント、成功事例などを解説
BtoC企業では、BtoB企業よりも膨大な数の顧客を抱えることが多いです。商品やサービスによっては、数万〜数百万単位の顧客を管理することもあります。
これだけ管理する顧客数が多い中で、個人のニーズを把握し適切な施策でフォローするというのは、ハードルが高いです。しかもBtoCでは、顧客の興味やトレンドの移り変わりが早いため、その都度顧客ニーズに合わせた対応を行うことは、さらに難しくなるでしょう。
こうした課題の解消に役立つものが、CRMシステムです。CRMシステムでは顧客に関する幅広い情報を一元管理できるため、移り変わるニーズを常に把握し、タイミングごとに最適なアプローチやフォロー施策を実施できます。
本記事では、BtoC企業でCRMシステムが重要な理由やツール導入のメリット、選定のポイント、成功事例などを解説します。
顧客リストを活用し成果につなげるために。CRM導入のノウハウを紹介!
複雑な顧客情報をわかりやすく管理し施策へつなげるなら、CRMツールの活用がオススメ。導入のためのポイントをご紹介します。
<目次>
BtoCビジネスでは「顧客の興味やトレンドの変化」への対応が必須!
BtoC市場は年々拡大を続けており、さまざまな分野で各社が商品やサービスを販売しています。2023年8月に経済産業省が発表した調査結果を見ても、(ECサイトに限定されていますが)国内のBtoC市場は年々増加しているとわかりました。
一部市場規模が縮小したジャンルもありますが、食品や家電、化粧品、衣類、飲食、理美容、動画配信など、ほとんどの分野で市場が拡大中です。こうした市場の拡大に伴い、さまざまな商品やサービスが生まれています。
商品やサービスに多くの選択肢が生まれたことで、顧客の興味の移り変わりやトレンドの変化も早くなっています。そのため、企業は世の中の流れをリアルタイムで把握し、随時ニーズに合わせた商品開発やアプローチの実施が求められるようになりました。
顧客のニーズに合わせた商品開発やフォローを実施できなければ、顧客はすぐ別のサービスへ移行します。とくにBtoCは、BtoBと異なり「商品の認知〜選定〜購入までひとりで完結」というケースが多いため、なおさら移り変わりは早いでしょう。しかも、ECサイトでの購入が当たり前になっている中では、オンラインとオフラインを素早く連携した「リアルタイムの情報共有」も必須です。
BtoCビジネスで顧客の興味やトレンドの変化に対応するのは難しい!その理由は?
このように、BtoCビジネスでは移り変わる顧客の興味やトレンドをいち早くキャッチアップし、その都度適切なサービス改善やマーケティング施策、フォローを実施することが大切です。
しかし、実際のBtoCビジネスでは、こうした変化への対応が難しい側面もあります。変化への対応が難しい主な理由は、以下の3つです。
- 管理する顧客数が膨大になるため
- 顧客の対応履歴を「店舗の接客担当者」などが個人で管理しているケースが多いため
- 顧客とコミュニケーションを取れるチャネルが多様化しているため
管理する顧客数が膨大になるため
BtoBビジネスでは取引先が「企業」であるため、コミュニケーションを取る相手は、基本的に数百〜数千社というケースが多いです。
一方でBtoCビジネスの場合は「個人」と取り引きするため、顧客数の規模はBtoBよりも増えます。例えば、BtoCの動画配信サービスである「Netflix」は、2020年時点で日本での会員数が500万人を突破しています。
参照:NHK文化放送研究所
このようにBtoCビジネスでは、サービスによっては数万〜数百万単位の顧客を抱えるため、一人ひとりの現状を正確に捉え適切なアプローチを行うハードルが高いです。
しかも、単純に氏名や住所、性別などの基本情報を管理すればよいわけではありません。以下のように、幅広い情報を管理する必要があります。
- 問い合わせ履歴
- オンラインおよびオフラインそれぞれの購入履歴
- クレームの内容
- クーポンの利用回数
- 店舗への来店回数
上記のような幅広い情報を数万人分も管理し、顧客の状態に合わせて最適なアプローチを実施するのは、企業にとって骨が折れる作業です。
顧客の対応履歴を「店舗の接客担当者」などが個人で管理しているケースが多いため
BtoCビジネスでは、例えば携帯ショップやアパレルショップのように、実店舗で事業を行うケースが多いです。各店舗システムで顧客の基本情報(氏名・住所・性別・購入履歴など)は管理できても、具体的な「店員による接客履歴」までは共有できていないこともあるでしょう。
店員と顧客のやり取りでは、具体的な嗜好や商品の好み、実際に使ってみた感想などを深掘りしてヒアリングできる可能性があります。そうした現場の声は、商品開発や改善に不可欠な要素です。
しかし、上記のやり取りをシステム上で管理できず、「接客した店員しか内容を把握できていない」という状況もあるでしょう。このように情報管理が属人化すると、サービス改善に活かせないだけでなく「いつも接客している店員が休みのため顧客からの問い合わせに対応できない」という事態も発生します。顧客への対応の遅れは満足度低下を招き、競合他社への流出を引き起こすかもしれません。
顧客とコミュニケーションを取れるチャネルが多様化しているため
BtoBの場合、コミュニケーションの手段はメールやビジネスチャットツールなど、ある程度限られています。
一方でBtoCの場合、顧客とコミュニケーションを取るチャネルは、以下のように多様化しています。
- 公式サイトの問い合わせフォーム
- 自社で運用しているSNS(Instagram・X(旧Twitter)・Facebookなど)
- 店舗でのやり取り
- カスタマーセンター
- ECサイト
- アプリ
- LINE
- メール
顧客によって最適なコミュニケーションチャネルは変わるため、随時相手に合わせた対応が必要です。こうした膨大な数の顧客とのコミュニケーションチャネルを適切に管理するのは、企業としてもハードルが高いでしょう。
【関連記事】CRMシステムがアパレル業界の顧客管理で重要な理由は?導入メリット や選び方、成功事例について解説
変化が早い個人のニーズを満たすにはCRMシステムが必要!
上記のようにBtoCビジネスでは、管理する顧客数が多いうえに興味やトレンドの移り変わりが早いです。そのため、顧客ニーズをリアルタイムで読み取り、求められるアプローチやフォローを実施するハードルは高いでしょう。
こうした状況を解決し、顧客のニーズを満たす施策の実行に役立つものが「CRMシステム」です。そもそもCRMとは、顧客のニーズにマッチした施策を行い信頼を勝ち取ることで、長期的な関係性を築く考え方を指します。このCRMに必要な情報を管理し、具体的な施策までつなげられる製品が「CRMシステム」です。
CRMでは顧客に関するあらゆる情報を一元管理できます。一例として以下があげられます。
- 顧客の基本情報(氏名・住所・性別など)
- 店舗への来店回数
- クーポンの利用履歴
- 問い合わせ履歴
- 累計購入金額
- ECサイト上での行動履歴
CRMシステムにもよりますが、一元管理する情報項目は、自社のビジネスに応じて変更可能です。こうして管理した情報をもとに顧客ニーズを適切に捉え、CRMシステムの機能を活用することで、具体的な施策まで実現できます。
CRMシステムの具体的な機能やメリットについては、以下の記事もご確認ください。
顧客管理を始める方は必読の「顧客管理のノウハウ・ドゥハウ」導入編
顧客管理を始めるために必要なツールの選定方法からデータの整形方法までをご紹介。これから顧客管理を始める方にぴったりの資料です。
「BtoCビジネス」ならではのCRMシステム導入メリットは?
まず「CRMシステム」を導入するメリットとしては、以下があげられます。
- 膨大な顧客情報をリアルタイムで共有できる
- 顧客からの問い合わせ情報を一元管理できる
- 個人情報や購買履歴を可視化できる
ただし上記は「CRMシステムを使うこと自体」のメリットであるため、BtoBビジネスでも当てはまります。
それでは、さらに細かく「BtoCビジネスでCRMシステムを導入するメリット」を確認しましょう。
- 個人のニーズの移り変わりが早い中でも、顧客一人ひとりに合わせて最適なアプローチを実施できる
- 管理したデータを「オフライン・オンライン」両方の接客に活かしやすい
- 顧客の行動履歴を分析して商品開発やサイト改善などに活用できる
- 顧客が利用する幅広いチャネルを管理できる
個人のニーズの移り変わりが早い中でも、顧客一人ひとりに合わせて最適なアプローチを実施できる
CRMシステムでは、顧客からの問い合わせ履歴や店舗での接客内容、商品の購入履歴、公式LINEへの登録日など、さまざまな情報を管理できます。上記の情報をCRMシステム上で一元管理することで、以下のように顧客の状態に合わせた適切なアプローチを実施可能です。
- 公式LINEへの登録日を起点としてステップLINEを送り、「購入のお礼」「使い心地の確認」「次回購入の勧め」などを段階的に送信して徐々に購買意欲を高める
- 店舗での購入履歴をもとに顧客の好みを把握してクロスセルやアップセルを行い、徐々に購買単価を高める
- 指定の回数以上来店した顧客に対し、公式LINEで特別クーポンを送付する
- 半年以上の休眠顧客に対して特別クーポンを配布し、再びサービス利用を促す
また、顧客の要望に合わせた商品を仕入れていれば、「あの店舗には自分の望む商品がいつも置いてある」と印象付けることができ、継続利用につながるでしょう。
CRMシステムには、上記のような施策を行う機能が搭載されており、「顧客情報の一元管理から具体的なアプローチの実施」まで1つの製品上で行えることが大きな魅力です。
管理したデータを「オフライン・オンライン」両方の接客に活かしやすい
BtoCビジネスでは「オフライン・オンライン」の両方を意識した事業の展開が必須です。
現代のBtoCビジネスでは、実店舗だけでなく「ECサイトでの購入・アプリでの決済」というように、オフラインとオンラインを交えた購買行動が当たり前になっています。購買行動の幅が広がったことで顧客情報の獲得経路も増えているため、各ルートに合わせた適切な管理が必要です。
CRMシステムであれば、幅広い経路で獲得した顧客情報を同じシステム上で管理して、最適な施策へと活用できます。例えば「ECサイト上の行動履歴をもとにレコメンド機能でオススメ商品をピックアップする」「ECサイトの購入履歴をもとに実店舗でアップセルを行う」などがあげられるでしょう。
こうしたオフラインとオンラインを掛け合わせた施策を「OMO」と呼びます。スマホやパソコンなどのデバイスを当たり前に利用する現在においては、このOMOの考え方も欠かせません。
OMOの詳細については、以下の記事をご確認ください。
顧客の行動履歴を分析して商品開発やサイト改善などに活用できる
CRMシステムでは、顧客からの改善要望の問い合わせやECサイト上での行動履歴の分析(トラッキング)なども管理できます。顧客の改善要望を共有できれば、具体的なニーズがわかり商品開発やサービス改良に役立つでしょう。また、ECサイトのトラッキングができれば、「どのページの閲覧数が多いのか?」「どこで離脱しているのか?」などを把握し、サイトを適切に改善できます。
顧客が利用する幅広いチャネルを管理できる
上記で述べたように、BtoCビジネスで顧客がコミュニケーションに利用するチャネルは幅広いです。
- 公式サイトの問い合わせフォーム
- 自社で運用しているSNS(Instagram・X(旧Twitter)Facebookなど)
- 店舗でのやり取り
- カスタマーセンター
- ECサイト
- アプリ
- LINE
- メール
CRMシステムであれば、ひとつのシステム上で幅広い経路で獲得した情報を一元管理できます。
BtoC企業がCRMシステムを選ぶ際のポイント
BtoC企業がCRMシステムを選ぶ際は以下のポイントを押さえましょう。
- 自社の目的に必要な機能を備えている製品を選ぶ
- 自社の既存システムと連携できるかチェックする
- 店舗の従業員など誰でも使いやすいかをチェックする
- 管理項目を自由に設計できるかチェックする
- セキュリティ体制が厳重であるかをチェックする
- 手厚いサポートを受けられるかチェックする
自社の目的に必要な機能を備えている製品を選ぶ
CRMシステムの機能は製品ごとに異なるため、どれを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。もし適当に製品を選ぶと、「安い製品を導入したが自社に必要な機能が搭載されていない」「便利そうなので多機能なCRMシステムを選んだがそこまで活用しなかった」ということになりかねません。
そのため、必ず「CRMシステムの導入目的」を定め、目的達成に必要な機能を備えている製品を選びましょう。例えば「継続して実店舗へ訪問してもらえる仕組みを整えたい」ということであれば、定期的に顧客へアプローチできるメールマーケティング機能が充実している製品がオススメです。
あるいは「ECサイトを改善したい」という目的なら、トラッキング機能を備えた製品がよいでしょう。
また「マストバイキャンペーン施策を行いたい」ということなら、応募フォームの作成および抽選機能を搭載したCRMシステムがオススメです。
自社の既存システムと連携できるかチェックする
BtoCビジネスでは多くの場合において、ECカートシステムや在庫管理システムなどを導入しています。そのため、CRMシステムの単体利用ではなく「既存システムと連携させて情報を活用する」というケースが多いです。上記を考慮すると、「既存システムと簡単に連携できるか?」という観点でのチェックも欠かせません。
店舗の従業員など誰でも使いやすいかをチェックする
BtoC企業がCRMシステムを利用するのであれば、実店舗の店員など幅広い関係者が使うことになります。そのため、現場の従業員が手軽にサクサク使える製品であるかをチェックしましょう。
とくに店舗の場合は、品出しやレジ打ちなど多くの業務をこなしつつ接客を行います。そのため、必要な情報を直観的に取り出せる製品でなければ業務に支障が出るでしょう。また、操作に手間取って接客に遅れが生じれば、顧客満足度の低下を招くかもしれません。
可能であれば、利用機会が多い現場の従業員などに導入前に実際に試してもらいましょう。
管理項目を自由に設計できるかチェックする
企業によって管理する情報の項目は異なるため、「自由に管理項目を設計できるか?」という点も大切なポイントです。
例えばアパレルであれば、置いてほしい商品に関する要望や店舗でのアップセル・クロスセル履歴などを管理するかもしれません。また、保険業界であれば、顧客のライフプランや保険の更新時期などの管理が必要でしょう。
このように、自社の業界に合わせて管理項目を設計できるCRMシステムを導入すると便利です。
セキュリティ体制が厳重であるかをチェックする
BtoC企業では、BtoB企業よりも取り扱う個人情報が多いため、セキュリティにはとくに気を付けましょう。万が一、情報漏えいが起きれば、企業の信頼を大きく損ねます。
具体的なセキュリティ対策は製品ごとで異なります。例えば弊社が提供する「Synergy!」であれば、ログインできるユーザーを制限することができます。さらに、Webフォーム・管理画面での通信をすべて暗号化しているため安心です。
手厚いサポートを受けられるかチェックする
CRMシステム導入時は、提供会社がどのようなサポートを用意しているかもチェックしましょう。
どれだけ操作性に優れたCRMシステムでも、新しい製品を導入する以上、必ず社内から使い方について疑問点が出てきます。そうした疑問点をどこまで丁寧に解消してくれるかも重要な要素です。
例えば弊社であれば、電話でのサポートはもちろん「実際の製品を使った操作セミナー」「マンツーマンでの運用定着支援」といった手厚い支援を提供しているため、初めてCRMシステムを導入するBtoC企業でも安心でしょう。
BtoC企業でCRMシステムを活用する際の注意点
実際にCRMシステムを導入する際は、以下の点に注意しましょう。
- ペルソナを設定してカスタマージャーニーを定める
- 必ず施策のPDCAサイクルを回す
- 社内で定着するまでサポート体制を整える
- 最初は小規模から導入する
ペルソナを設定してカスタマージャーニーを定める
CRMシステムの情報を活用し有効的な施策を実行するには、ペルソナおよびカスタマージャーニーの作成が大切です。
ペルソナとは、自社の顧客になるであろうターゲットを具体的に落とし込んだものです。BtoCでは主に以下のような項目を設定します。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 年収
- 趣味嗜好
- 家庭環境
- 性格
- 抱える悩み
- 購買行動の傾向
- 週末の過ごし方
- 通勤時の過ごし方
上記で設定したペルソナをもとに、「顧客がサービスを認知する〜ファンになって継続利用する」までの一連の流れを可視化したものが、カスタマージャーニーです。
このカスタマージャーニーを定めることで、以下のように具体的な「CRMシステムの情報を活用した施策」を決められます。
- この顧客が最初に商品を認知するきっかけはこのSNSだから積極的に広告を出そう
- この顧客はこのタイミングで継続購入を決めるからステップLINEで後押ししよう
ペルソナやカスタマージャーニーの具体的な設定方法などについては、以下の記事をご確認ください。
必ず施策のPDCAサイクルを回す
CRMシステムを活用して決めた施策を一度目で成功させることは、なかなかハードルが高いです。多くの企業では、最初の仮説と異なる結果になるでしょう。自社の望んだ成果へ近付けるには、仮説を立てたうえで施策を実行することが大切です。仮説を立てることで、「どの部分が自社の想定と違ったか?」という失敗要因を具体的に分析し次の施策へ活かせるため、理想の成果を出しやすくなります。
社内で定着するまでサポート体制を整える
CRMシステムの利用が社内で定着するまでは、丁寧なサポート体制を整えましょう。例えば以下のような体制が考えられます。
- CRMシステムの運用専門部署を立ち上げる
- 専任の担当者を就けて社内からの疑問はすべてその担当者に集約させる
- 定期的に社内で勉強会を開く
CRMシステム提供会社からの支援を受けるだけでなく、社内でも自発的に定着に向けて動くことで、よりスピーディーに製品を使いこなせるようになります。また、製品利用の知見も溜まるため、いずれCRMシステム提供会社の手が離れたとしても、内製できるようになるでしょう。
最初は小規模から導入する
いきなり全社でCRMシステムを導入すると、従来までの作業工程やシステムを大きく変える必要があるため、混乱を招く可能性が高いです。とくに多店舗を構えるBtoC企業の場合、全国の支店からの疑問に対応する必要があるため、業務を圧迫します。
そのため、まずは「直営店だけで導入する」「特定の部署で試す」というように小規模からスタートさせて、ノウハウが溜まったら徐々に規模を拡大しましょう。
BtoC企業で効率的な顧客管理やアプローチ施策を実施するなら「Synergy!」の導入を検討しよう
このように膨大な顧客を抱えるBtoC企業が、ユーザーのニーズに合わせたアプローチを実行するには、CRMシステムの活用が必要です。CRMシステムで一元管理した顧客情報をもとにニーズを把握することで、具体的なアプローチまで落とし込めます。とくに、これから店舗を拡大して事業を成長させたいBtoC企業には、必須のツールといえるでしょう。
CRMシステムの導入を考える際は、「Synergy!」の利用もご検討ください。「Synergy!」は、BtoCをはじめとした幅広い業種・業態で利用できるCRMシステムです。管理項目を自由に設計できるだけでなく、アンケート作成機能やメールマーケティング機能なども搭載しているため、顧客満足度の把握や具体的なアプローチ施策の実行にもつなげられます。既存システムとも簡単に連携できるため、「すでに別のECカートシステムを導入している」といった状況でも利用可能です。
BtoC企業における「Synergy!」の導入事例
具体的な「Synergy!」の導入事例として、アルペンローゼ株式会社様の事例を紹介します。同社はオーガニック植物を活かしたナチュラル化粧品「ラ・カスタ」を販売している企業です。製品で使用する水は、北アルプス麓の地下100mに流れる天然水を利用しており、その質の高さから多くのファンに愛されています。
同社は当初、百貨店やバラエティショップのみでラ・カスタを販売していました。しかし「対面で顧客にヒアリングしたうえで商品を販売したい」という思いから、2008年に直営店をオープン。直営店では、商品販売に加えてカウンセリングを行い、顧客の髪や頭皮の状態に合わせたヘアケアのアドバイスも実施しています。
この直営店数が増える中で「ECサイトでもカウンセリングに近い接客を実現したい!」と考えるようになり、One to Oneのコミュニケーションを実現できる機能を搭載した「Synergy!」を導入いただきました。
導入後は、まず弊社で5年分の購買データの分析を実施。施策提案前に細かな分析を行った結果、「初回購入者を2回目の購入に引き上げる必要性」が浮かび上がります。分析時点でラ・カスタのリピート率は「約40%(一般平均は20~30%程度)」とかなり高く、とくに2回目購入からの3回目購入の割合は「80%」を超えていました。そのため「まずは2回目の購入に至っていない顧客へアプローチする」と方向性を定めます。
加えて、「ECサイトでの初回購入商品がリフィル(詰め替え用商品)である顧客が多い」という分析結果も出ました。つまり「直営店での購入後にECサイトで購入する」という顧客が多いかったのです。このリフィル購入者のリピート率も高いことから、「ECサイト上でのリフィル訴求の重要性」も明らかになりました。
上記の分析結果をもとに、大きく以下2つの施策を開始します。
①初回購入者の2回目購入率を高めるために「ステップメール」でブランドの魅力を届ける
②リフィルと専用ボトルのセット販売企画を実施する
まずは①について。初回購入者に「合計4本のメール(1〜2本目:ブランド訴求とお役立ち情報の提供→3本目以降:お得なリフィルセットに訴求)」を送信します。1本目でブランドの特徴や性能面の魅力を説明して認知を高め、2本目は「シャンプーの正しい洗い方」に関するお役立ち情報を提供。結果として、それぞれで「1本目:40%台・2本目:50%台」という高いクリック率を残し、コンバージョンも上々でした。
そして②について。「売り切れるまで1年ほどかかるかも?」という同社の予想を覆し、セット商品はなんとわずか2ヶ月で完売。ECサイトのトップページもリフィルを訴求する導線に変えており、この効果もあって「リピート率の高い新規顧客を獲得する施策」として成果を残しました。
「Synergy!」で顧客のフェーズに合わせた施策を行い、徐々に購買意欲を高め売上を大きく伸ばした好例といえるでしょう。
アルペンローゼ株式会社様の事例詳細については以下の記事をご確認ください。
BtoC企業ではCRMシステムを活用して効果的な顧客管理やアプローチ施策を実現しよう!
BtoC企業では取り扱う顧客情報数が膨大になりがちです。しかも顧客のニーズやトレンドの変化が早いため、膨大な情報を適切に管理して、常に最良のアプローチを考えることが欠かせません。
変化が早い顧客ニーズやトレンドを追い続けるために必要なものが「CRMシステム」です。CRMシステムでは顧客に関する幅広い情報を一元管理できます。オンラインとオフラインを連携したうえで常にリアルタイムな情報を共有できるため、顧客の変化を見極めて、タイミングに合わせた適切な施策を考えることに役立つでしょう。
BtoC企業でCRMシステム導入を考えている場合は、弊社が提供する「Synergy!」もご検討ください!メールマーケティング機能といった具体的なアプローチにつなげられる機能だけでなく、マンツーマンのサポートや操作説明会などフォロー体制も万全です。初めてCRMシステムを利用する企業でも安心してお使いいただけます。
「Synergy!」の具体的な製品機能については、ぜひ以下のフォームから資料をダウンロードしてご確認ください。
伝えたいマーケティングメッセージを、お客様にきちんと届けるために。
統合顧客管理(CRM)システム「Synergy!」
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