BtoB企業ではなぜCRMシステムが重要?その理由や導入メリット、製品を選ぶ際のポイントなどを解説
BtoB企業では取り扱う顧客情報が幅広いため、体制を整備し適切に管理したうえで、顧客へのフォロー施策やサービス改善などに応用することが大切です。
しかし、取り扱う顧客情報の幅広さや複雑さから、「社内体制の整備が追いつかない」「どう活用すべきかわからない」という課題を抱える企業も多いでしょう。資産ともいえる顧客情報を管理できず施策にも有効活用できないのは、企業にとって大きな損失です。
こうした課題を解消するために、CRMシステムの導入を検討しましょう。複雑な顧客情報を一元管理できるだけでなく、顧客フォロー施策の設計やサービス改善などに役立てられます。
本記事では、BtoB企業でCRMシステムが重要な理由や導入メリット、製品を選ぶ際のポイントなどを解説します。
顧客リストを活用し成果につなげるために。CRM導入のノウハウを紹介!
複雑な顧客情報をわかりやすく管理し施策へつなげるなら、CRMツールの活用がオススメ。導入のためのポイントをご紹介します。
<目次>
BtoB企業では「顧客情報の管理」の体制作りが重要!
BtoB企業においては「顧客情報の管理体制」を整えることが重要です。その理由として「管理する情報が複雑になりやすい」という点があげられます。
BtoBビジネスの取引先は「企業」です。そのため「ひとりの顧客」を相手にするBtoCビジネスと比較して、管理すべき情報量が以下のように多くなる傾向にあります。
- 顧客企業の基本情報(企業名や従業員数、年商、業種、業態、支店数など)
- 担当者個人の情報(氏名や役職、決裁権の有無など)
- 商談履歴
- 受注率
- アプローチ先の検討の進捗度合い
- 購買履歴
他にも業界ごとで独自の情報を管理することもあります。例えば、建設業なら「顧客の今までの要望を管理し、新規案件の建築物や人員管理などの条件をすり合わせる」といったイメージです。
単純に顧客情報を管理するだけであればSFAでも十分対応できる
上記のように、顧客情報の「単純な管理」であれば、SFAを導入するだけでも十分です。SFAとは、営業の進捗管理システムのことです。商談履歴の記録や見積書作成、売上予測の算出など「営業活動の支援」に特化した機能を搭載しています。
SFAでは上記であげたデータも管理できるため、「顧客情報の管理のみが目的」であれば、SFAでも十分対応できるでしょう。
しかし、営業に関する顧客情報管理だけでなく、蓄積したデータをもとに「具体的にどのようなコミュニケーションを設計して顧客と信頼関係を構築するか?」を考え、実際の施策まで落とし込むには、SFAだけでは足りません。
ビジネスでは、管理している情報をもとに適切なアプローチやマーケティング戦略を設計することで、顧客満足度を高めて新規購入につなげたり継続利用を促せたりします。そのため、顧客情報の管理がメインのSFAだけでは、どうしても「顧客フォロー」という面では不十分なのです。
SFAだけではBtoB企業の顧客情報管理の課題を解消するのは難しい。その理由は?
上記で解説したようにSFAは、単純に「顧客情報を管理する」という面では役立ちます。しかし実際のBtoB企業では、それだけでは顧客情報管理の課題を解消できないケースが多い傾向にあります。その主な理由は、以下の5つです。
- 購入までのリードタイムが長いため検討段階の可視化が必要になっている
- 獲得リードの情報を活用した「適切なコミュニケーション」を設計できていない
- リードの獲得チャネルが幅広く複雑になっているため管理が難しい
- 取引や商談など「コミュニケーション履歴」の管理が担当者任せになり顧客満足度の低下を招いている
- 管理すべき情報の幅が広すぎて社内体制の整備が追いつかない
購入までのリードタイムが長いため検討段階の可視化が必要になっている
BtoBの商材はBtoCよりも金額が大きいため、購入決定までに商談担当者だけでなく、決裁者など複数の人物が関わります。そのため、顧客がサービスを認知してから購入するまでの期間(リードタイム)が長期化しやすいです。商材によっては、数年単位での検討もあり得ます。
リードタイムが長期化する中で最終的に自社サービスを選んでもらうには、顧客の検討段階を可視化し、「今はどの段階にいて・どんなニーズを抱えているのか?」の的確な判断が重要です。ニーズを的確に把握できれば、顧客に合わせた適切なアプローチを実施でき、満足度を高めて最終的に自社を選んでもらえる確率が高まります。
獲得リードの情報を活用した「適切なコミュニケーション」を設計できていない
BtoBでは、以下のようにさまざまなチャネルを通じてリードの情報を獲得します。
- 公式サイトからの資料ダウンロード
- 展示会や商談での名刺交換
- 問い合わせからフォームからの相談
- メルマガ登録
- 公式LINEの友達登録
こうしたチャネル経由で獲得した顧客情報は、いずれもリード(見込み客)になりうる貴重なデータです。そのため、漠然と管理するだけでは意味がありません。獲得した顧客情報をもとに、メールマーケティングなどでアプローチを行い、具体的な購入や継続利用につなげる必要があります。
しかしBtoBにおいては、管理する情報が複雑化していることに加え上記の「リードタイムの長さ」も影響し、適切なアプローチを実施できていない企業も多いです。
さらに、顧客情報を具体的な施策へ応用させるには、専門的な知見が必要です。具体的に「どんな施策を実行すればよいのか?」「どんな情報を集めるべきか?」などがわからず、情報を有効活用できないこともあるでしょう。
リードの獲得チャネルが幅広く複雑になっているため管理が難しい
上記で解説したように、BtoBにおいてはリードを獲得するチャネルの幅は広がり複雑化しています。そのため、「どの情報を・どういった経由で・どのような流れで獲得したのか?」という点を一元管理するハードルも高まっています。
情報を一元管理できなければ、例えば「どのルートで新規顧客が流入しやすいのか?」といった部分を判断できず、自社が構築に力を入れるべきチャネルも判断しにくいでしょう。また、単純に顧客からの問い合わせを見落とすこともあり得ます。
取引や商談など「コミュニケーション履歴」の管理が担当者任せになり顧客満足度の低下を招いている
企業の中には、取引や商談など「コミュニケーション履歴」の管理を担当者個人に任せている場合があります。とくにBtoBビジネスでは、情報の管理目的や活用方法が上手に共有されない傾向にあります。各担当者で扱う情報が異なるため、企業としても情報の一元管理体制を整備しにくく、結果的に個人任せになりやすいのです。
しかし、情報管理を個人任せにしてしまうと、以下のような弊害が発生します。
- 担当者不在時に問い合わせが来ても詳細がわからず対応できない
- 各案件の進捗状況をリアルタイムで把握できない
- 商品改良やサービス改善などを行う場合に、全社の顧客情報をスムーズに参照できない
上記のような状況が続けば、「必要なタイミングで顧客にフォローを提供できない」「進捗状況に沿わない提案をしてしまう」などが起き、最終的に顧客満足度を下げる原因となります。
管理すべき情報の幅が広すぎて社内体制の整備が追いつかない
シンプルに「管理する情報の幅が広く社内の体制整備が追いつかない」という理由もあげられます。
上記で解説したように、BtoB企業で管理すべき情報は幅広くなりがちです。また、業界独自の情報を管理するケースもあります。もし、アプローチ先の企業規模が大きく支店を抱えていれば、情報管理の複雑さはさらに増すでしょう。
また、自社の規模が大きく部署や支店の数が多い場合も、同じように情報管理の複雑さが増します。企業によっては、支店や部署ごとで情報管理ルールが違うこともあるでしょう。ルールが統一されていないと、顧客情報を活用する際に「支店Aと支店Bで表記が違う」「支店Cで管理している情報を支店Dでは保管してない」などの事態が起こり、全社での施策実行が難しくなります。
課題を解消し顧客情報を上手に管理するには「CRMシステム」の導入が効果的!
このようにBtoB企業は、顧客情報の管理そのものだけでなく、活用の仕方がわからず課題を感じるケースもあります。
今まで獲得した顧客情報は、企業にとっては「資産」です。その資産を管理できず有効な施策に活用できないのは、企業にとって大きな損失です。
こうした顧客情報の管理や活用に関する課題の解消に有効的なものが「CRMシステム」です。そもそもそCRMとは、顧客のニーズを満たす施策を行うことで満足度を高め、長期的に良好な関係性を築くための考え方を指します。このCRMの考え方を実現させるものが、CRMシステムです。
CRMシステムには、ベースの機能として「顧客情報の一元管理」が備わっています。先ほど例にあげたような情報の一元管理にも対応しています。
- 顧客企業の基本情報(企業名や従業員数、年商、業種、業態、支店の数など)
- 担当者個人の情報(氏名や役職、決裁権の有無など)
- 商談履歴
- 受注率
- アプローチ企業内における検討の進捗度合い
- 購買履歴
SFAでも確かに上記の情報管理はできます。しかし、「長期的に良好な関係性を築く」という視点でのコミュニケーションやアプローチ施策の設計は、SFAだけでは不十分です。
自社のビジネスを成長させるには、このCRMシステムも活用して複雑な情報を適切に管理したうえで、データを分析し「サービス内容の改善」「顧客の状態に合わせたフォローの実施」などを行うことが重要です。
CRMシステムのより具体的な機能などについては、以下の記事もご確認ください。
また、SFAとCRMシステムの違いについても合わせてご覧ください。
「BtoB企業で」CRMシステムを導入するメリットは?
このようにCRMシステムを導入すれば、BtoB企業の複雑な顧客情報をスムーズに一元管理できます。この「情報を一元管理できる」ということによって生まれるメリットは、以下の通りです。
- 個人情報や商談・購買履歴を可視化できる
- 膨大な顧客情報を全社で共有できる
- 顧客の流入チャネルを跨いで情報を一元管理できる
とはいえ、上記はBtoC企業がCRMシステムを導入しても実行できますし、さらにいえばSFAでも実現できます。
CRMシステムを「BtoB企業で」導入することに関するメリットとして、主に以下があげられます。
- 適切なコミュニケーションを設計することで、顧客満足度が高まりLTVを向上できる
- リード獲得から購入までのリードタイムが長くなりがちな企業でも、効果的にナーチャリング(育成)できる
- 全社で顧客情報を共有して対応の属人化を防ぎ、適切なコミュニケーションを実現できる
- 営業活動も含めて業務を効率化できる
適切なコミュニケーションを設計することで顧客満足度が高まりLTVを向上できる
CRMシステムで一元管理する情報の中には、以下のような既存顧客に関する内容も含まれます。
こうした情報から「現時点で求めているサポート」「潜在的なニーズ」などを読み取り、その都度適切なアプローチや提案を行うことで、顧客満足度が高まります。CRMシステムには、実際に顧客へのアプローチに活用できるメールマーケティング機能やLINE配信機能、アンケート作成機能などが搭載されています。
こうした機能も活用し、顧客のフェーズに合わせた施策をスムーズに実行できれば、顧客満足度を高めてLTVも向上し、自社に安定した売上をもたらしてくれるでしょう。管理した顧客情報を、同じ製品上でスムーズに施策実施までつなげられるのは、CRMシステムならではの魅力です。
とくにビジネスでは「1:5の法則」で知られているように、新規顧客の獲得コストは既存顧客のフォローコストの5倍かかるといわれています。そのため、フォローコストの少ない既存顧客からの売上を安定して生み出せるのは、企業としても魅力的です。
リード獲得から購入までのリードタイムが長くなりがちな企業でも効果的にナーチャリング(育成)できる
CRMシステムは、見込み顧客の育成(リードナーチャリング)にも活用できます。
リードナーチャリングとは、自社が獲得した顧客情報をもとにさまざまな施策を実行し、積極的に営業を仕掛けられる状態まで引き上げる手法です。顧客情報の獲得手段は、展示会での名刺交換や問い合わせ、資料ダウンロードなど多岐にわたります。
CRMシステムには、上記で獲得した情報をもとに、リードナーチャリング施策を実行できる機能が搭載されています。例えば「顧客の行動に合わせたステップLINE配信機能」「顧客属性に応じて設計できるメールマーケティング機能」などです。特別な知見を持たない企業でも使いやすく設計されているため、今までCRMシステムを使ったことがない場合でも安心でしょう。
とくに上記で解説したように、BtoBのビジネスでは顧客のリードタイムが長期化しがちです。そのため、CRMシステムによって顧客の状況を把握し、適切なアプローチを実施する重要性はさらに高いといえます。
リードナーチャリングの詳細については、以下の記事もご確認ください。
全社で顧客情報を共有して対応の属人化を防ぎ適切なコミュニケーションを実現できる
顧客情報の管理が担当者ごとに任されていると、問い合わせが来ても「担当者不在で対応できない」という事態が起こり得ます。こうした事態が続けば、顧客対応が遅れて満足度の低下を招くでしょう。
さらに商談内容の管理も個人任せになっていると、退職などで担当者がいなくなった際に進捗状況を詳細に引き継げず、顧客に状況を再確認したり同じ提案をしてしまったりなど、余計な部分で手間取ります。
しかしCRMシステムを活用して、商談中にヒアリングした要望や対応履歴などの顧客情報を一元管理し全社で確認できる状況を構築できれば、情報管理の属人化を防止できます。
営業活動も含めて業務を効率化できる
顧客情報の一元管理は、最終的に営業活動も含めた自社の業務効率化につながります。
全社で情報を共有することで、部門や部署、チームを超えてリアルタイムに状況を確認できます。全員がリアルタイムに確認できれば、認識の齟齬や進捗の確認漏れなどを防止し、よりスムーズに業務を進められるでしょう。
とくにBtoB企業でマーケティング戦略の設計や商品の改善などは行う場合は、現場の営業担当者と開発部門といった、領域の異なる部門同士が情報共有する必要があります。そうした垣根を気にせず、スムーズに情報共有できるのはCRMシステムの魅力です。
またCRMシステムでは、営業ノウハウといった「営業活動のスキル」も共有できます。成績上位者のスキルを言語化しシステム上で共有できれば、他の営業担当者も活用でき、最終的に企業全体の売上アップにも貢献するでしょう。
さらに顧客情報をシステム内で一元管理できれば、「特定の見込み顧客を抽出してメールでアプローチする」というように、営業活動の一部を自動化する観点からも業務効率化を図れます。
BtoB企業がCRMシステムを選ぶ際のポイント
CRMシステムを導入する場合は、具体的に以下のポイントを意識して選ぶことが大切です。
- 自社の目的に沿った機能を搭載しているか?
- 管理項目を自社に合わせて自由に設計できるか?
- 名刺情報を管理できるか?
- 自社の既存システムと連携できるか?
- 誰でも操作しやすいか?
- 導入後も手厚いサポートを受けられるか?
自社の目的に沿った機能を搭載しているか?
CRMシステムの機能は製品ごとで異なるため、やみくもに選ぶと導入後に「イメージ通りに活用できなかった」「結局業務上の課題を解消できなかった」と後悔する可能性があります。そのため、必ず最初に導入目的を定め「自社の目的を達成する機能が搭載されているか?」を判断しましょう。
BtoB企業におけるCRMシステムの導入目的としては、例えば以下があげられます。
- 各支店で顧客の声を集めてサービス改善に役立てたい
- 既存顧客へのフォローアップを強化したい
- まずは顧客情報の一元管理に絞って使い勝手を見ながら徐々に機能を追加したい
顧客の声を集めたいという目的であれば、さまざまな形式のアンケートを手軽に作成できるCRMシステムの導入がオススメです。また、既存顧客へのフォローアップが目的であれば、メールやLINEの配信機能に優れた製品を選ぶとよいでしょう。
管理項目を自社に合わせて自由に設計できるか?
管理したい情報の項目は、各企業で異なります。業種ならではの項目に加えて、自社独自の情報を管理したいこともあるでしょう。そうした状況へ対応するには、管理項目を自社で自由に設計できるCRMシステムを選ぶことがオススメです。
名刺情報を管理できるか?
BtoB企業では展示会や商談などで名刺交換する機会も多いため、その名刺情報も効果的に管理できるかチェックしましょう。
大量の名刺情報を打ち込むと時間がかかるため、「CSVでインポートする」「スマホでスキャンできる」など、手軽に名刺情報を読み込めるCRMシステムを使うことがオススメです。もしCRMシステムに名刺管理機能がなければ、名刺管理ツールと連携できる製品を選ぶとよいでしょう。
例えば、弊社が提供している「Synergy!LEAD」は、CSVファイルの名刺情報を簡単にインポートできるSalesforceと連携しています。そのため、Salesforceの名刺情報を活用してスムーズに施策へ活用できます。すでに登録済みの情報と重複しないよう調整できるため、「同一企業に別の担当者からアプローチを仕掛けてしまう」という心配もありません。
自社の既存システムと連携できるか?
企業によっては、すでにSFAや名刺管理アプリなどを導入しているケースがあります。既存のシステムとCRMシステムの機能や管理項目に被りが生じた際、「CRMシステムと異なる目的で導入された既存システム」をすべてCRMシステムに変更するのは、前提となる導入目的が異なるため困難です。そのため、既存システムとCRMシステムを連携し、一部業務を効率化することが理想です。
こうした連携が可能であれば、SFAや名刺管理アプリなどの顧客情報や商談履歴といったデータを活用しつつ、CRMシステム独自の機能を使って、より効果的な施策につながる顧客情報管理を実現できます。すでにSFAを使っている企業であっても、今まで蓄積した顧客情報を無駄にせず、CRMシステムと連携して引き続き活用できるでしょう。
誰でも操作しやすいか?
CRMシステムは、誰でも直感的に操作できることが理想です。とくに業界によっては、紙やExcelなどアナログ方式での保管に慣れているケースもあり、新システムを使うハードルが高いかもしれません。そうした場合でも従業員が快適に使えるよう、操作性のよい製品を選びましょう。
CRMシステムによっては、導入前に無料トライアルやデモ版を利用できます。実際に利用する機会の多い従業員にデモを試してもらうことで、導入後の現場とのミスマッチを防げるでしょう。
導入後も手厚いサポートを受けられるか?
CRMシステムに限らず、新システムの導入直後は社内から多くの質問が出てきます。従業員の疑問を解消し早い段階で運用が定着するよう、導入後も丁寧なサポートを提供してくれる企業の製品を選びましょう。
サポート体制の内容は企業によってさまざまです。例えば「定期的に製品の操作説明会を開催している」「運用定着までマンツーマンでサポートしてくれる」というCRMシステムもあります。
BtoB企業がCRMシステムを導入する際の注意点
実際にBtoB企業がCRMシステムを導入する際は以下の点に注意しましょう。
- 事前に管理する情報のルールを決めておく
- 短期的な成果でCRMシステムを判断せずPDCAを回しながら改善する意識で取り組む
- 費用対効果については長期的な視点で判断する
事前に管理する情報のルールを決めておく
管理すべき情報の項目や記入方法などのルールは、各企業で異なります。情報管理のルールを事前に決め全社で共有することで、いざデータを活用する際に「支店ごとに管理項目が違う」「文字の入力規則(大文字 or 小文字、全角 or 半角など)が違うので正確に情報を抽出できない」という事態が起こりません。
短期的な成果でCRMシステムを判断せずPDCAを回しながら改善する意識で取り組む
CRMシステムで管理した情報を施策へ活用しても、短期的に成果が出るわけではありません。管理すべき情報の項目を定めて蓄積し、データを分析して具体的な施策を運用することで初めて「成果が出たか?」を判断できます。
もちろん、初回の施策でいきなり成果が出るとは限りません。実際の運用結果をもとに「どの情報を読み間違えたのか?」「次は何を改善すべきか?」などのPDCAサイクルを回すことで成果につながります。
短期的に成果が出ないからといって諦めず、長期的な視点でCRMシステムを運用しましょう。
費用対効果については長期的な視点で判断する
上記で解説したように、CRMシステムは長期的に成果を出す製品です。そのため、成果が出るまでは初期費用や月額費用の分だけ、割高に感じるかもしれません。CRMシステムによっては、アカウント数やオプション機能の追加などによって追加料金が発生します。
しかし、こうしたコストはビジネスで成果を出すために必要な先行投資です。惜しまずに先行投資を行うことで、将来的に「定期的な新規顧客獲得体制の構築」「効果的な既存顧客フォロー体制の構築」など、多くのメリットを実感できます。
やみくもに料金を支払えばよいわけではありませんが、将来的な売上につながる部分には惜しまずコストを投下しましょう。
CRMシステムを導入したいBtoB企業は「Synergy!」や「Synergy!LEAD」の活用を検討しよう
このように、複雑で幅広い顧客情報を扱うBtoB企業では、CRMシステムでデータを一元管理し有効活用することが重要です。一元管理によって情報をスムーズに共有できるだけでなく、既存顧客へのフォロー施策や新規顧客の育成など、自社の売上につながる施策にも応用できます。
今後CRMシステムを導入したいBtoB企業は、ぜひ弊社が提供する「Synergy!」や「Synergy!LEAD」の利用もご検討ください。弊社のツールは、BtoBをはじめとした幅広い企業で利用できるCRMシステムです。管理項目は自社で自由に設計できるため、どのような業種・業態でもご利用いただけます。
顧客の声を集める「アンケート機能」や、集めた情報をもとに適切なアプローチを行う「メールマーケティング機能」なども搭載しているため、データの一元管理だけに留まらず企業の戦略設計にも役立つでしょう。
「Synergy!LEAD」を導入したBtoB企業の代表的な成功事例
今回紹介するのは、株式会社インテージ様の事例です。同社は、世界9つの国と地域を拠点にマーケティングリサーチ/インサイト事業を運営しており、国内外の企業や団体のマーケティング活動をサポートしています。
もともと同社は、セールスマーケティングやデジタルマーケティングを実行するにあたり、利用の目的に応じ「メルマガ配信」「セミナー管理」「レポートダウンロードのフォーム作成」という3つのツールを利用していました。しかし実際の運用はかなり煩雑で、「毎月データを集めて統合する作業」に時間がかかっていたこともあり、例えば「資料をダウンロードした顧客にメルマガを配信するのが1か月後」というタイムラグが発生していました。ツールの運用費用も年間1,000万円を超えており、こうしたビジネス上の機会損失を解消しコストも削減するため、「Salesforce」と「Synergy!LEAD」を導入いただきます。
「Salesforce」は拡張性が高いため、見たいデータを簡単に設定できる点が特徴です。レポート機能も標準搭載されているため、自己管理もしやすいです。また、ノーコードでさまざまな自動化を実施できるため、従来のプログラミング開発よりローコストで実装できます。
「Synergy!LEAD」は、このように優れた性能を持つ「Salesforce」と連携できるCRMシステムです。「フォーム作成・メール配信」という2つの機能に特化しているため、さまざまなツールを使い分ける手間が発生していた同社には最適でした。
この「Salesforce」と「Synergy!LEAD」という組み合わせを導入したことで、同社の業務は以下のような効率化に成功します。
まず、データの一元管理によって情報が見やすくなり、スムーズに施策を実施できるようになりました。顧客が問い合わせたホットなタイミングで施策を行うことで、ビジネス上の機会損失も減少します。さらにデータが見やすくなることで、社内で新しいアイデアも発散しやすくなり、データ活用への期待値も上昇しました。
また、メルマガ配信などの業務にも「Synergy!LEAD」を利用。他部署からも直接配信できるため、業務効率化につながっています。
費用面でも大きな成果を残し、ランニングコストを「以前の1/3程度」にまで抑えることに成功しました。
以前と同じ業務を1/3のコストで実現でき、かつ、管理している情報をリアルタイムに施策へ反映できるようになったのは、「Synergy!LEAD」の大きな魅力といえるでしょう。
事例の詳細については以下の記事をご確認ください。
CRMシステムを導入しBtoB企業ならではの複雑な情報も有効活用しよう
BtoB企業では取り扱う顧客情報が幅広く複雑になりやすいため、具体的な管理方法に課題を感じるケースが多いです。情報を管理できていたとしても、具体的なデータの活用方法がわからず、上手く顧客へのアプローチに応用できないケースもあるでしょう。
そうした課題の解消に効果的なものが「CRMシステム」です。CRMシステムでは顧客情報を一元管理できるため、全社でのスムーズなデータ共有を実現できます。さらに、管理した情報はフォロー施策の実施などに応用できるため、顧客満足度を高めて最終的に安定した売上を生み出せるようになるでしょう。
BtoB企業でCRMシステムの導入を考えている場合は、弊社が提供する「Synergy!」の導入はいかがでしょうか?企業に合わせて管理項目を自由に設計できるだけでなく、マーケティング戦略に活かせる「アンケート機能」「メールマーケティング機能」なども豊富です。
また、すでにSalesforceを導入している企業向けに、文中で簡単に紹介した「Synergy!LEAD」も取り扱っています。
下記のフォームからいずれか(あるいは両方)の製品資料をダウンロードできますので、具体的な機能をチェックし、ぜひ自社の状況に合わせて導入をご検討ください。
伝えたいマーケティングメッセージを、お客様にきちんと届けるために。
統合顧客管理(CRM)システム「Synergy!」
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