メール配信システムの選び方-貴社に最適なメール配信システムとは-
企業の商品やサービスを宣伝する際に有用なメール配信システム。すでに多くの企業で導入されています。
一括りにメール配信システムといっても、最近はシステムを提供する会社も増え、無料で利用できるものから利用料が必要なものまで、その種類は多岐にわたります。そのため、これからメール配信システムを使い始めたい、現在のメール施策を見直したいというときには、その種類の豊富さ故に迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。
ここではメール配信システムの種類や必要性・メリットをご紹介していきます。合わせて目的にあったメール配信システムの選び方までご紹介しますので、導入やリプレイスを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
<目次>
メール配信システムの種類
メール配信システムは、オンプレミス型とクラウド型の2つに分けることができます。まずは、これらの特徴やメリット・デメリットを確認していきましょう。
オンプレミス型の特徴とメリット・デメリット
オンプレミス型は、メール配信に必要となるサーバやソフトウェア、ネットワークなどの設備を自社で購入・構築するメール配信システムをいいます。そのため、メール配信を行う際には社内でシステムの管理・運用を行う必要があります。
メリットは、すでに社内に導入済みのシステムに合わせて構築することができる点です。そのため、既存のシステムとの連携やカスタマイズがスムーズに行えます。
一方で、デメリットとしてはクラウド型に比べ費用と手間がかかるということがあげられます。システムを1から構築することになるため、初期費用が高くなります。また導入時の費用と手間以外にも運用時の管理や障害発生時の対応もすべて社内で内製化するため、導入後も引き続き費用と手間が発生します。
クラウド型の特徴とメリット・デメリット
クラウド型は、インターネットを経由してサービスを利用するため、社内でシステムを構築する必要がありません。クラウド型のメリットは価格の安さと手軽さです。お申し込みや利用登録が完了すれば数日で使い始められるものも多く、オンプレミス型に比べ安い費用で常に最新の機能を利用することができます。障害発生時の対応もシステム提供会社が行うため、手間もかかりません。また、減価償却という概念がないので、施策の検討状況や成果に応じて、利用するシステムの見直しや、解約も柔軟に行えます。
デメリットは自社専用にカスタマイズができないことです。しかし、ほとんどのサービスでは一般的に必要とされる機能を備えているので、大きなストレスを感じることは少ないといえます。
そもそもメール配信システムって必要なの?
メールマガジンやイベントの案内など、一斉メールを配信するために、必ずメール配信システムが必要、というわけではありません。現にOutlookやGmailなどのメールソフトを使い、後に説明するBCCに複数の配信アドレスを登録する形で一斉配信を行っている担当者様もいらっしゃることでしょう。
しかし、その方法には大きなリスクがあることをご存知でしょうか。
BCCでの一斉メール配信をおすすめしない理由
1つ目は個人情報漏洩の危険性です。
メール配信を行う際の宛先にはTO・CC・BCCの3種類があります。BCCは複数の宛先を入れても受信者同士が分からないように、プライバシーを守った上でメールを送信することのできる機能です。しかし、メールソフトのBCCを使った一斉送信の際の、個人情報漏洩の事例が相次いでいるのが実状。アドレス入力の際にTO・CC・BCCが隣り合っていることが原因で、誤ってTO・CCを入力してしまうケースが発生しています。これは作業者のミスですが、近年は企業による個人情報漏洩事故も多く、企業はもちろん社会全体が個人情報の取り扱いに敏感になっています。企業の存続を考えた際に、安全性の高いメール配信システムを活用すべきといえるでしょう。
2つ目はメールが届かない可能性があるということです。
これは携帯向けの配信を行う際に、100個以上のアドレス宛に一斉送信を行うと、迷惑メール業者と判断されてしまいキャリア側からブラックメールに登録されてしまうことです。
3つ目はメールが届くまでに時間がかかるということです。
BCCに入れるアドレスが多いほど、サーバに負荷がかかります。すると、配信を完了するまでに時間を要してしまうのです。例えば、お昼に届ける予定のメールが夜間に届いてしまいクレームやトラブルへ発展してしまうケースもあります。
このように、本来役立つ情報を届けるために送っているにも関わらず、個人情報の漏洩や、届かない、迷惑メールと判断されてしまっては、本末転倒です。
メール配信システムのメリット
続いて、メール配信システムを活用することのメリットについて確認していきましょう。
メール配信システムであれば、万全なセキュリティ対策で安心安全にメールを送ること、大量のメールでも確実に高速で配信することが可能です。さらに、セグメント分けしたターゲット配信やステップメール、HTMLメールの作成エディタなど、メールマーケティングを行うための最適な機能も使うことができます。配信後には配信レポートを用いてメールの開封率などの効果計測も可能です。
また、担当者が複数いても同じ環境を共有でき、そのうえ配信リストの獲得や管理において、インポート機能を活用することで業務効率化にもつながります。
ただ、これらのメリットはすべてのメール配信システムが持っているわけではありません。例えば、システムの価格帯によっては安全性がそこまで高くないものや、高速配信に対応できないもの、使える機能が限られているものもあります。では、どのように数あるシステムの中から自社に合うものを選ぶとよいのでしょうか。
メール配信システムの選び方
冒頭でお伝えしたようにメール配信システムは、日に日にその数を増しており、選び方が難しいのが実状です。ここでは、効果的な施策を行うためのメール配信システムの選び方についてご紹介していきます。
目的は何かを考えよう
メール配信といっても、その目的は企業によってさまざまです。また、それに伴い施策内容も異なりますが、主に2つの目的・施策に分類されます。
①“企業都合”で情報を発信したい
これは、宣伝目的で企業や商品・サービスに関する情報を顧客に一斉に届けたい場合や、請求書の通知・会員へのお知らせメールの配信など業務上の目的でメールを活用して情報発信をしたい場合にあたります。この場合は、メールマガジンなどのメール一斉送信になります。
②“顧客起点”で情報を発信したい
これは、例えばメールマガジンにクリックした人にさらにお得な情報を届けたい場合など、顧客の行動に応じてOne to Oneのメールマーケティングを行いたい場合にあたります。申込数や売り上げの拡大を目的とされることが多い内容です。この場合は、ステップメールやターゲティングメールが効果的です。
もちろん、同時に実施したい場合もあるでしょう。しかし、効果的な施策にするためにも、まずは目的の優先順位を考え、目的の達成に最適なメール配信システムを選ぶことが大切です。
“企業都合”で情報を発信したい際に便利なメール配信システムの機能
宣伝目的でメールマガジンを配信する場合は、HTMLを活用した視覚的な訴求が有効です。そのため設定画面から簡単にHTMLメールが作れるエディタ機能や、受信環境によってHTMLメールが受信できない場合にテキストで自動表示してくれるマルチパート機能は最適です。
宣伝目的はもちろん、業務上の目的によるメール活用の場合も配信時間によるクレームを回避するための、配信時間帯制御機能も有効。配信先アドレス数が多い場合は配信遅延によるトラブルを起こさないためにも高速配信ができるシステムも有効でしょう。さらに、メールマガジン登録・退会などのフォーム機能や配信リスト保存、インポート・エクスポート機能も便利です。これによって、自動的に配信リストをデータベース上で管理することができます。
“顧客起点”で情報を発信したい際に便利なメール配信システムの機能
この場合は、差出人名・アドレスの埋め込み機能が便利です。これは一度の配信作業で受信者ごとに異なる情報を差し込める機能です。本来であれば、名前やアドレスなどを差し替えて個別に原稿を作成する必要がありますが、埋め込み機能を活用することで作業が自動化され、簡単に私信風メールを送ることができます。
また、ステップメールやシナリオメール機能も有効です。これは、受信者がメールを見て行ったアクションごとに、次のメールのタイミングや内容を変更することができる機能です。配信対象やタイミングが検索条件によって抽出され自動的にメールが配信されるので、1人ひとりの検討状況にあったアプローチを行う、という効果的な施策を打つことが可能になります。
施策を行った後の分析に必要な、データ分析やレポーティング機能も重要です。この機能がなければデータを手動で作成する必要が出てくるので、時間も手間もかかります。また、配信に対する全体のクリック率や開封率というデータだけでなく、受信者ごとの行動結果が抽出できる機能があれば、より具体的なデータ分析が可能になります。施策のPDCAを回すためには必要不可欠な機能となるでしょう。
無料と有料のメール配信システム、どちらを選ぶべきか?
最後は、気になる料金面です。単にメールの作成・設定・配信だけであれば、無料のシステムでも用途は満たします。そのため、テスト的に活用したい、予算を抑えたいという方には1つの選択肢として検討してみてもよいでしょう。
しかし、配信数や配信先などに上限があるケースも多く、結果的に有料プランへ誘導されるのが一般的です。また、セキュリティ面も有料に比べると、安心して利用できるものは少ないのが実状です。
一方で、有料であればお伝えしてきたような便利な機能があるシステムがたくさんあります。セキュリティや配信スペック、導入後のフォローやサポート・マニュアルなどは、有料といっても対応範囲が異なります。そのため、機能面を重視しメール配信システムで効果を上げるのであれば、料金にとらわれず比較検討することをおすすめします。
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まとめ
この記事では、メール配信システムの種類や必要性・メリットについてご紹介してきました。メール配信を行う目的はさまざまですが、どんな場合もメール配信システムを活用することで企業が得られる恩恵は多岐にわたります。上記の内容を参考に、貴社にあったシステムを選定してみてください。迷った際はお気軽にご相談ください。
また、メール配信システムの選定を終え、実際の運用を始める際に確認したい、成果を上げるために押さえるべきポイントがたくさんあります。以下に、いくつか参考ブログをまとめましたのでよければあわせてご覧ください。
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