いまや私たちの日常生活に欠かせないアプリとなりつつあるLINE。それに伴い、マーケティング活動にLINEを取り入れる企業も増えてきています。今回はLINE株式会社の方を迎え、WebマーケティングにおけるLINE活用について考える会を開催しました。

第5回CRM MEETUP 開催概要

テーマ:WebマーケにおけるLINE活用を考えよう

  1. 現在のLINEを取り巻く環境と2020年を見据えた長期トレンド(LINE株式会社 水谷さん)
  2. Synergy!LINEへの配信機能のご紹介(シナジーマーケティング株式会社 古賀)
  3. ミートアップタイム

現在のLINEを取り巻く環境と、2020年を見据えた長期トレンド

1本目のライトニングトークはLINE株式会社にて広告営業を担当されている水谷さんから、LINEを活用したコミュニケーションについて事例を交えつつお話いただきました。

現在のLINEを取り巻くトレンド

皆さんは自分のスマホにどれくらいのアプリをダウンロードされてますか?スマホでの時間消費は今やほぼアプリが占める状況ですが、一人のユーザーが月に利用するアプリは平均30個で、そのうち10回以上利用するアプリは12個とのこと。確かに、いつも使うアプリは限定されていますよね。という状況の中、LINEの利用率は全体の40%と圧倒的です!

また、ユーザーのコミュニケーション手段は電話やメールからLINEへと移行しており、企業情報の収集方法も約半数以上がLINEを利用という結果も出ているそうです。企業のマーケティング活動において、LINEの活用は必須という状況ですね。

LINEのマーケティング活用はマスから1to1コミュニケーションへ

LINEはこれまでは一斉配信でマスマーケティング的に活用されるケースが多かったですが、最近はよりOne to One的に活用されるケースが増えてきています。LINEのCRM活用の手段としては、自社会員のIDとLINEのアカウントを連携させ、LINEとAPI連携するいわゆる「LINEビジネスコネクト」があります。

|ビジネスコネクトを活用したコミュニケーション事例
  • AIRDO:LINEでeチケットを配信
    北海道を中心とした路線を展開する航空会社のAIRDOは、LINEで観光情報の配信から実際の電子チケット販売までをカバーされています。相対的に規模の小さな航空会社さんだからこそ、「今更自社アプリを開発しても…」という思うがこの形態に。すでに数千人がLINEチケットで搭乗されているそうです。
  • アメリカンイーグル:ポイントカードをLINEアカウントの中に取り込む
    「オンライン上での行動と店舗での購買行動をどう紐付けるか」
    「使われないポイントカード」
    この2つを一挙に解決する施策として、LINEアカウントの中に個別の消費者を認識するバーコード表示の会員証機能を取り込みました。これで、オンラインとオフラインの購買行動が一気通貫で繋がります。
  • クロネコヤマト:LINEを通じて配送通知と再配達依頼を会話ベースで提供
    LINEを通じて再配達依頼や配送時間の通知をサービスされています。こちらを利用すると、あまりの便利さに皆さん驚かれるようで、友だちブロック率が相対的に低いのが特徴です。
  • Amazon:レコメンド事例
    電子メールに加えてLINEでの確認+レコメンドをID連携で実現。また、IoTデバイスからの購入確認メッセージをLINEでも配信しています。
  • ライフネット生命:スマホでの保険相談をLINE上でのチャットUIで開始
    複雑な保険の申込みならではの課題ですが、スマホでは、静的なスタティックなランディングページでは、なかなかコンバージョンさせることが難しかったとのこと。そこで、LINE上での双方向でのUI、チャット相談によって、目の前にライフプランナーがいるような心強さを持ちながら、「対面営業」されるという煩わしさなく、人間営業とオンラインの良いとこ取りでスマホ接客が可能となったそうです。
  • その他
    ドミノ・ピザは注文をLINEで。ローソン「あきこちゃん」は、MSりんなAPIを活用し、LINEで自然に会話しながら、商品をレコメンドされています。

これからのLINE

LINEを使って本当にいろいろなことが実現できることはよくわかったのですが、とにかくサービスがたくさんあって複雑、そしてコストも高くなりがちだよね…という声は多かったそうです。そこでまず複雑なサービス体系について、「ユーザー体験を中心」にしたシンプルなサービス体系に変わるようです。

|マーケティングファネルそれぞれのステージにおいて、LINEを活用したソリューションを提供
  • ユーザーにリーチするソリューション
    広告のプラットフォームとしてLINE Ads Platformを提供
  • ユーザーのアクションを促進するソリューション
    セールスプロモーションを一気通貫して行えるLINE SP Solutionsを提供
    ※オフライン含めた購買行動の把握、キャンペーンへの参加データの活用も可能に
  • ユーザーとのエンゲージメントを深めるソリューション
    CRMへ活用するためのビジネスコネクトを中心としたLINE Accountを提供

これらを、ユーザーにとって便利で、役立つ、楽しいものとするため、LINE社としてタッチポイントを増やしデータに基づいたPDCAをまわしていくとのことでした。タッチポイントの例として、総合ショッピングサービスのLINEショッピングやLINE Payの拡大・普及も強めていくようです。

より多くの消費者の生活の中でLINEを使った便利な体験を増やすために、オフライン店舗への導入を拡大し、店頭販促のインフラを目指す。店舗としては、LINE Payで決済を行うと「自動で友だち登録される=店舗の資産になる」「来店行動の取得、それを起点とした販促を行える」など多くのメリットがありそうです。

モバイル決済の先進国である中国に続けとばかり、LINEが日本でのスマホ決済のインフラを本気で取りにいくんだなということを実感するお話でした。

Synergy!「LINEへの配信」機能の紹介

2本目はシナジーマーケティングの古賀から、2018年4月にリリースした「Synergy!LINEへの配信」機能についてご紹介しました。ビジネスコネクトは高価格すぎるという企業にもLINEの活用をしていただきやすいよう、LINE@を中心としたサービスになっています。

Synergy!のLINEへの配信機能の特徴

  • LINE@で実現することで費用的にも安価に実現する
  • CRMデータを掛け合わせたセグメント配信ができる

▼詳細はこちらのスライドを参照ください
【CRM MEETUP】Synergy!LINEへの配信機能のご紹介

参考情報

ミートアップタイム

今回で5回目の開催ですが、何度か参加いただいている方もちらほらおり、お客様同士の交流が深まっていることがとても嬉しいです!自社ですでにLINE@を運用されている方も何人かおり、改めてLINEへの注目度の高さを感じた会になりました。

次の開催をお楽しみに!